激戦!関東高校ラグビー大会・Bブロック〜Gブロックマッチレポート | ラグビージャパン365

激戦!関東高校ラグビー大会・Bブロック〜Gブロックマッチレポート

2015/06/15

文●斉藤健仁


6月12日~14日にかけて東京・江戸川区陸上競技場、江戸川区臨海球技場、葛飾区総合スポーツセンター陸上競技場で第63回関東高校ラグビー大会が行われた。B~Gブロックの結果は以下の通りとなった。

Bブロック・伝統校同士の戦いは守り合いとなったが、ロスタイムに茗渓(茨城1位)が日川(山梨1位)に逆転勝ち!

互いに譲らず前半は無得点

互いに譲らず前半は無得点

Bブロックの試合結果
決勝:茗溪学園(茨城) 12−7 日川(山梨)
3位決定戦:深谷(埼玉) 40−7 明和県央(群馬)


関東大会32回目の出場の茨城の強豪・茗渓学園と、関東大会63大会中58回の出場と最多出場校の日川の全国区同士の対決となった。前半は25分の内、8割ほど日川が敵陣でプレーしていたが、例年よりもFWが大きい茗渓学園が近場からしっかりと守って得点を許さず、結局0-0で前半を折り返した。

後半、すぐに試合は動く。2分、日川がCTB磯部尚輝(3年)のトライ、FB山田拓磨(3年)がゴールを決めて先制する(0-7)も、茗渓学園も6分にNO8増田崇人(3年)がトライを挙げて5-7とする。その後、再び、前半のように互いの守りが攻めを上回る展開となり膠着状態となる。

茗渓、市川のサヨナラトライ!

茗渓、市川のサヨナラトライ!

試合が決まったのはロスタイムだった。茗渓学園がFWで近場を執拗に攻めて、最後はブラインドサイドに展開し、FL市川海渡(3年)が左隅にサヨナラトライ、CTB安藤陸(3年)がゴールを決めて12−5でノーサイドを迎えた。

 

Cブロック:慶応(神奈川2位)がキックで試合を上手く運ぶも佐野日大(栃木2位)が終盤猛攻を見せてドロー

慶応は急遽WTBがSHに回った

慶応は急遽WTBがSHに回った

Cブロックの試合結果:

決勝:慶應義塾(神奈川) 19−19 佐野日大(栃木) ※同点、両校優勝
3位決定戦:東京朝鮮(東京) 31−10 専大松戸(千葉)


Cブロック決勝は昨年度、花園に出場した慶応と、近年、栃木で力を付けてきた佐野日大の実力校同士の対決となった。慶応は前日の試合でレギュラーSH若林俊介(2年)が脳しんとうを起こしたため、急遽WTB木村駿(2年)がSHに回った。

先制したのは慶応だった。前半2分、モールを押し込んだ後にブラインドサイドに展開し、最後はWTB宮本恭右(2年)がトライ。だがBK陣に展開力のある佐野日大も負けていない。前半5分、自陣から展開しWTB大貫隼洋(2年)が抜けだし、フォローしたFB杉本悠馬(3年)が右中間に抑えて5−5の同点に。

18分、慶応がゴール前のモールを押し込み、最後は1年生NO8山本凱が飛び込み、SO高木一成(3年)がゴールを決めて12−5で前半を折り返した。

後半、追加点を挙げたのは慶応だった。9分、再びWTB宮本がトライを挙げて19−5とリードする。だが、14分、慶応SO高木が足でトライを防いだとしてシンビン(25分ハーフのため6分間の一時的退場)となり、佐野日大がペナルティートライを得る。

スクラムは佐野日大が優位に

スクラムは佐野日大が優位に

CTB原口智也(3年)のコンバージョンも決まって19−12と7点差に。その後、佐野日大は前半から優勢だったスクラムでプレッシャーをかけて、19分にはCTB塚越樹(3年)が右端にトライを決めて、CTB原口のゴールも決まり19−19と同点に。

佐野日大CTB原口はPGを決めることができず、そのままドロー

佐野日大CTB原口はPGを決めることができず、そのままドロー

ロスタイム、佐野日大は中央やや右のPGを得たが、CTB原口が決めることができず、そのまま同点でノーサイドを迎えた。

同点により両校優勝となった。慶応がSO高木のキックを中心に上手く戦ったが、佐野日大がそのキックにプレッシャーをかけて、徐々にペースを握り、最後は武器であるBK陣の走力で追いついたが、逆転できず、引き分けに終わった。

 

Dブロック・明大中野(3位)が接点で相手にプレッシャーをかけ、東海大相模(神奈川3位)を圧倒!

Dブロック試合結果:

決勝:明大中野(東京) 21−12 東海大相模(神奈川)
3位決定戦:東海大甲府(山梨) 19−8 清真学園(茨城

Dブロック決勝は、接点で相手を上回る明大中野が試合序盤からペースを握る。前半3分、相手ゴール前でモールを押し込んだ後すぐに展開し、1年生WTBの中村勇太が先制トライ、SO二浦瑞樹(3年)のゴールも決まって7−0と先制する。東海大相模HO嘉数泰盛(3年)にモールからトライを許し、前半は7−5で折り返す。

後半も明大中野のペースは変わらず、0分には浅いラインからアタックし10番、4番と展開し、最後は左中間にWTB西村壮平(3年)が、16分にはグラバーキックをCTB釜光太郎(3年)がトライを挙げて21−5と大きくリードする。試合終了間際に東海大相模はFB杉山祐太(2年)が意地のトライを返すも、21−12でノーサイドを迎えた。

 

明大中野のFWを中心とした接点でのファイト、そしてSO二浦瑞樹のパス捌きが光った試合となった。

 


その他のブロックの試合結果は以下のとおり

Eブロック
決勝:國學院久我山(東京) 19−13 東農大二(群馬)
3位決定戦:昌平(埼玉) 47−14 八千代松陰(千葉)


Fブロック
決勝:目黒学院(東京) 53−10 川越東(埼玉)
3位決定戦:千葉北(千葉) 38−5 常総学院(茨城)


Gブロック
早稲田実業(東京) 12−0 関東学院六浦(神奈川)
3位決定戦:本郷(東京) 50−7 熊谷工業(埼玉)

 

斉藤健仁
スポーツライター。1975年4月27日生まれ、千葉県柏市育ち。印刷会社の営業を経て独立。サッカーやラグビー等フットボールを中心に執筆する。現在はタグラグビーを少しプレー。過去にトップリーグ2チームのWEBサイトの執筆を担当するなどトップリーグ、日本代表を中心に取材。プロフィールページへ


 

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