池田渉37歳・自然体のチャレンジ | ラグビージャパン365

池田渉37歳・自然体のチャレンジ

2013/09/14

文●大友信彦


開幕節は東芝に2点差と肉薄。前節はパナソニックを撃破。上位勢を蒼白にさせた戦いを演じてきた新鋭キヤノンを相手に前半38分まで0-3の劣勢。苦しみ抜いたリコーの戦いを、後半になって一変させたのは、トップリーグ最年長プレーヤー、11月17日には38歳を迎える池田渉だった。

「選手たちの間では、キヤノンは勢いに乗って盛り上がってるぞ、と怖がってる雰囲気があったんです。でも僕は怖いと思っていなかった。キヤノンには去年も勝ってるし、相性ってあるんですよ。だから、動揺しないで、自分たちのやろうとしてることを実行さえすれば大丈夫だと」

チーム最年長のベテランがそう言い続けることで、チームは落ち着きを取り戻す。後半、優位に立つスクラムを軸に、近場とワイドの攻撃チャンネルを鮮やかに使い分け、一気にリコーを完勝ペースに導いたのは、トップリーグ最年長プレーヤーの池田渉だった。

池田渉は、宮城水産高から流経大に進み、大学3年のときに江戸川競技場で行われた日本代表セレクションマッチで注目を集め、1997年に発足した「平尾ジャパン」で代表スコッド入り。その後、膝のケガなどで代表デビューは遅れたが、NTT東北を経て三洋電機に移籍した2004年、韓国戦で初キャップ。2005年のスペイン戦では日本代表のキャプテンも務めた。日本代表キャップ14。2008年からリコーに移籍した。

池田は以前から「松田努さんの最年長記録を抜くのが目標です」と公言していた。

トップリーグの年長記録を独占していた松田努さんは昨季で引退。ちょっと先とはいえ、目標がようやく定まったか?

「自分では、最年長だとか、松田さんの記録を抜くとか、そんなに意識してるわけじゃないんですよ」と池田は笑った。

長持ちの秘訣は? と聞いた答えもケッサクだった。

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