日本代表のワールドカップ第2戦はイングランドに12-34で敗れ、連勝スタートはならなかった。
2015年大会サモア戦から続いていたワールドカッププール戦の連勝は7でストップ。イングランドは終了直前のトライでBP1を獲得したのに対し、日本はノートライで勝点ゼロ。得失点差でサモアを下回りD組3位に後退した。日本の次週はBYE。中10日の間隔を置いて「ホーム」のトゥールーズに戻りサモアと対戦する。
2023/09/18
文●編集部
試合はイングランドのキックオフで始まった。開始直後、イングランドが日本ゴール前に蹴り込んだボールをFBマシレワが不用意にノックオン。いきなり自陣ゴール前スクラムのピンチを背負った日本は必死のDFで止めたがオフサイド。開始4分、イングランドSOフォードがPGを蹴り込み3点を先制する。
いきなりビハインドを負った日本をさらにアクシデントが襲う。6分、マシレワが自陣からロングキックを蹴った際に右腿を痛め退場。開始6分という早い時間に交代要員のレメキロマノラバが投入される。
だが、スクランブル登場となったレメキが日本に流れを呼び寄せる。相手キックを捕ったレメキのカウンターから松島につなぐと松島の巧みなキックで相手ゴール前へ。相手WTBデーリーをタッチに押し出し相手ゴール前ラインアウトのチャンスを掴む。このチャンスは直後の密集で反則。
そこからイングランドが攻め返すが、松島のDFで相手ノックオンを誘う。直後、イングランドはハーフウェー付近のラインアウトから日本陣22m線まで約25mをモールで前進するがボールを失い、日本CTB長田が拾って前進。中村亮土―レメキーさらにラピース、リーチがボールをつなぎ、一気に相手ゴール前へ攻め込みフェイズを継続。イングランドが反則。
このアドバンテージにSO松田は左隅のナイカブラにキックパスを送るが合わずトライならず。ここはギャンブルに走らず近場アタックを重ねても良さそうに思えたが……姫野主将は冷静にショットを選択。SO松田がPGを蹴り込み3-3。
日本の早いテンポの攻撃にイングランドも対応しようとするが、やや慣れない動きのせいかハンドリングエラーが目立つ。日本はそのチャンスにレメキの好キックで攻め返す。
日本の頑張りを支えたのはスクラムだ。8人のバインドがキッチリと固まり、イングランドが力任せに押してきても微動だにしない。
そして23分、相手陣10m線のスクラムで相手ボールを押し込んで相手SOフォードのキックを日本SO松田がチャージ。23分には松田のキックを相手FBスチュワードが落球。これにレメキが拾いかけるが…惜しくも落球。トライはならなかったが、ここでも松田がPGを成功。日本が6-3と逆転する。
だが次のキックオフからイングランドは巧みなキックで日本ゴール前に攻め込み、日本ボールのラインアウトを奪うとNo8ラドラムがトライ。フォードがコンバージョンを決めイングランドが10-6と逆転する。
このあとイングランドは30分に名手フォードがPGを失敗。逆に日本はレメキがキックを蹴った後でレイトチャージを受け、松田がPG成功。レメキの最後尾からのロングキックは日本に大きなアドバンテージを与えた。日本が9-10と追い上げる。このまま1点差で折り返したいところだったが、イングランドは42分にフォードがPGを加え、13-9とリードを広げて折り返した。