エディー・ジョーンズHCが約1300人の高校生を前に伝えたかったこと(後編) | ラグビージャパン365

エディー・ジョーンズHCが約1300人の高校生を前に伝えたかったこと(後編)

2015/07/16

文●斉藤健仁


6月24日、ラグビー日本代表を率いるエディー・ジョーンズヘッドコーチ(HC)が、日本代表のメイン合宿地・宮崎にある宮崎県立宮崎大宮高で講演した。これは、同校が今年から「スーパーグローバルハイスクール(SGH)」に指定された記念に行われたものを2回に分けてお送りする。

後編では、会場に訪れた高校生からの質問に対しエディHCがエールを送った。

−−ラグビーをしている現役時代だったり、自分が指導しているチームだったりをどうやって鼓舞するのでしょうか?

ジョーンズHC 良い質問ですね。一番目に質問する勇気を称えます。

自分が現役の選手だったときは、勝ちたかったですし、体が小さかったので、小さくても良い選手だということを証明したかったので、モチベーションを上げることは簡単でした。

今、指導している日本代表の選手たちは誰でも、 ”特別なものに携わりたい” という気持ちがあります。日本代表はワールドカップで、日本のラグビーの歴史を変えるというすごいチャンスがあります。だからグループのモチベーションを上げるのは比較的難しくありません。ただ個々の選手のモチベーションを上げることは難しい。

ある選手はラグビーしかできないからラグビーをやっている。ある選手はお父さんに言われてラグビーを始めました。お金をたくさん稼ぎたかったからラグビーを始めたという選手もいますし、有名になりたかったから始めた選手もいます。だからヘッドコーチとして、一人ひとり、どういうモチベーションでラグビーをやっているか見極めて、個々の選手がラグビーをしている意味を考えてもらい、モチベーションを上げて、パフォーマンスにつなげてもらうようしています。

 

−−エディーさんから見て日本人の良いところはどこだと思いますか?

ジョーンズHC 私は母親が日本人で、奥さんは群馬県出身の日本人で私のボスです(笑)。群馬県出身の女性は非常にタフです。パピヨンも飼っているので、私は家の中では3番目ですね。

日本人のリスペクトできる点は、非常に忍耐強いところです。何かやると決意したら、どんなに障害があってもやり遂げます。そういったところは尊重していますし、それを遂行する力もすばらしい。

日本が第二次世界大戦後に成し遂げたことをみてください。経済で世界の2〜3番目の国に発展しました。非常に驚くべきことです。経済的にもう一度良くなることができるか。それは今日本が抱えている試練です。それはあなたたち高校生年代にかかっています。

日本人は忍耐強く、辛抱強いです。非常に良い質問でしたね!

 

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