フランスでの契約が消滅したことからイタリアでプレーすることに 学生にはラグビーへの理解度を高めて、日本一を経験してほしい | ラグビージャパン365

フランスでの契約が消滅したことからイタリアでプレーすることに 学生にはラグビーへの理解度を高めて、日本一を経験してほしい

2018/11/27

文●WOWOW


フランスリーグ TOP14はまだ中盤戦に入ったところだが、国内シーズンは早くも佳境。大学ラグビーで今季、注目を集めているのが、絶対王者・帝京大を倒す有力候補と目される明治大だ。その明大で、今季就任した田中澄憲新監督の右腕となっているのが伊藤宏明BKコーチ。明大からサントリーに進んで2000年代初頭の黄金時代を築き、サニックス、クボタ、NTTドコモでプレーした司令塔は、実は日本人では珍しい、イタリアでのプレー経験も持っていた。

――伊藤さんは、日本人では数少ないヨーロッパでのプレー経験、それもイタリアでプレーした経験をお持ちですね。


イタリアへ行ったのは2003年です。その前の年に、当時はサントリーにいたんですが、オーストラリアへ1ヵ月留学させてもらったんです。そのときがすごく楽しくて、海外でやりたいという思いが強くなりました。オーストラリアのときはブランビーズへ行きました。前にサントリーでヘッドコーチをしていたエディー・ジョーンズさん(現イングランド代表ヘッドコーチ)が当時ブランビーズのヘッドコーチをしていたんです。向こうではクラブチームでの試合にも出してもらって、けっこうレベルの高い経験を積むことができて、世界でやれるという自信もついたんです。その前の年にサントリーで日本選手権にも優勝していたし、『世界に出て行ってみようかな』という思いでした。

――イタリアへ行くことはどのように決まったのですか?


最初はフランスに行くはずだったんです。実は、ボルドーに入ることが決まっていたんですよ。ところが、いざフランスに行ってみたら、クラブが財政難で下部リーグに落ちて、契約できないとなってしまったんです。それから急遽、他のクラブのトライアウトを受けたんですが、ちょうどそのころフランスリーグは外国人枠が縮小されていた時期で、EU圏以外の選手は2人しか入れなかったんです。どこのクラブにもニュージーランドやオーストラリア、フィジーとかの選手がいて、日本人選手を採ってもらうのは難しかったですね。カストル・オランピックとか『Bチームでの契約なら採ってもいいよ』と提案してきたクラブもありましたが、せっかく行くんだからトップチームでやりたかった。そこで、外国人枠がもっと緩かったイタリアのクラブを紹介してもらって、トライアウトを受けたのがパドヴァとラクイラ。採るよと先に言ってくれたのがラクイラだったんです。

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