ジュニアジャパンは 日本ラグビーの「当たり前」の基準が上がったことを証明した | ラグビージャパン365

ジュニアジャパンは 日本ラグビーの「当たり前」の基準が上がったことを証明した

2020/03/15

解説●後藤翔太 構成●大友信彦


こんにちは、翔太です。トップリーグはコロナ感染による延期に続いて、薬物の問題で休止になり、スーパーラグビーも今週末を終えた時点で休止に。シックスネーションズもフランスTOP14も休止され、日本だけでなく世界中でラグビーの火が消えたような毎日です。

そんなときに、うれしいニュースです。ジュニアジャパンが、ワールドラグビーパシフィックチャレンジ2020で、フィジーとの全勝対決を21ー12で制し、初の優勝をかざりました!
明るい話題が少ないときだけに、見事な勝利を飾ってくれたジュニアジャパンの選手・スタッフのみなさんを、心から祝福します。

今回のジュニアジャパンは、HCの水間良武さん、アタックコーチの森田恭平とも神戸製鋼のスタッフで、いい意味でトップリーグで全勝を続けている神戸製鋼のエッセンスが詰まった試合を見せてくれたなと思います。

ジュニアジャパンの戦い方は「神戸製鋼」と通じるものがあった。

ゲームキャプテンを務めた李(帝京大)

ゲームキャプテンを務めた李(帝京大)

ジュニアジャパンの戦い方で、神戸製鋼と通じるなと感じたのは2点あります。

1つはポッドを作って、その中で細かいパスをつないでいくこと。もうひとつは、BKラインの選手がパスをした後、パスを捕った味方と併走してサポートしていくところ。これはトップリーグの神戸製鋼の戦い方の特徴として当欄で紹介したことがあります。

ポッドとは、簡単に言うと、幅70mのグラウンドを縦に分割して、3人ないし4人ずつ5つ程度のユニット(ポッド)を作り、そのポッドでクラッシュとボールリサイクルを繰り返していく戦い方です。ポッドを使う多くのチームは、先頭でパスを受けた選手がそのままヒットして、残りの選手がオーバーに入ってボールをリサイクルします。

ところが神戸は、そのポッドの中で短いパスを使って相手を抜こうと試みる。神戸がこれをできるのは個々のスキルレベルが高く、フィジカルレベルも高いので高い確率でゲインできるからです。これが弱いと、パスを受けた選手が後ろで捕まって、パスを出した選手がオフサイドの位置にいる間に相手DFに囲まれて、数的不利になってターンオーバーされてしまうわけで、それを避けるにはワンパスで強い姿勢でクラッシュして、確実にブレイクダウンでボールを出す。

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