将太郎です。
みなさま、残暑お見舞い申し上げます。残暑という言葉が不似合いなほど、連日危険なくらいの高温が続いております。どうぞ熱中症には気をつけてお過ごしください。
クルセイダーズが優勝。一言でいうと「強かった」
この週末(15日)を持って、ニュージーランド(NZ)で行われていたスーパーラグビー・アオテアロアが終了しました。
全世界のラグビーのみならずスポーツが全面的にストップした中で、NZは独自に強力なロックダウンを実施するなどスピーディーな政策のもと、コロナウィルスの封じ込めに成功して、世界のどこよりも早く、観客も制限することなくラグビー試合を再開してきました。
6月13日に開幕して以来ここまであっという間の10週間、ずっと順調に来ていたのですが、最後の最後になって一番見たかったイーデンパークでのブルーズ対クルセイダーズが中止になってしまった。チケットは4万3000枚売れていたといいますし、ダニーデンのハイランダーズ対ハリケーンズも無観客で行われることになりました。
ここまで世界に向けて明るいニュースを発信してきたスーパーラグビー・アオテアロアでしたが、最後の最後に改めてウィルスの恐さも思い知らされました。この決定についてはいろいろな意見があると思います。1家族、4人の感染が出ただけでロックダウンするのは過敏すぎるんじゃないかという声も聞きます。ただNZでは政府の決定に対する支持は強いようです。これは、3月の時点から明確なメッセージを出して、厳しい封鎖処置をしたかわりにいち早く経済活動を復活させた。そのときも、政府と国民の信頼関係の強さを感じました。やりかた、目指す方向はひとつではないと思いますし、国の規模、地理的条件もあっての国策だと思いますが、NZ政府の素早い行動、アーダーン首相の発信力と指導力は素晴らしいと思います。
さて、スーパーラグビー・アオテアロアです。優勝したのはクルセイダーズでした。
一言で印象を言うと「強かった」。主将のスコット・バレット、ディビッド・ハビリという中軸選手がケガで不在ということを感じさせない、むしろ若手が起用されて大活躍をしていたところに、クルセイダーズが長い時間をかけて、たくさんの選手や関係者が関わって培ってきた文化、ウイニングカルチャーを感じました。試合の終盤の強さは圧巻でしたね。
そして、今年のアオテアロアが盛り上がったもうひとつの要因は、ブルーズの復活です。クルセイダーズは前週を終えた時点で、1試合を残して優勝を決めていました。もしもハイランダーズがクルセイダーズに勝って、最終週まで優勝決定がもつれていたら、ブルーズ対クルセイダーズの試合は場所を移してでも、あるいは日程を延ばしてでも実施したんじゃないでしょうか。そんなことを想像してしまうくらい、今年のブルーズには惹かれるものがありました。開幕して2週が過ぎたあたりから、この最終週のブルーズ対クルセイダーズが優勝を懸けた大一番になるだろうな、と楽しみにしていたファンも多かったと思います。