フィジー戦レビュー・ゲームの根幹、ブレイクダウンの精度と判断レベルで勝っていたジャパン。WTB松島の使い方、SH茂野の速さにもチームの成熟を感じた | ラグビージャパン365

フィジー戦レビュー・ゲームの根幹、ブレイクダウンの精度と判断レベルで勝っていたジャパン。WTB松島の使い方、SH茂野の速さにもチームの成熟を感じた

2019/07/31

解説●後藤翔太 構成●大友信彦


こんにちは、翔太です。
日本代表の今季初テストマッチ、フィジー戦は本当に日本の良いところがたくさん出た試合でしたね。
僕がまず感じたのは、ゲームの根幹の部分で日本は勝っていたということです。それはセットプレーであり、ブレイクダウンであり、フィットネスを含めたフィジカルの強さ。これらは、点差云々ではなく、勝負そのものを決める部分です。そういうところで日本は勝っていた。

3人目の選手の判断が素晴らしかった


HCや選手からは「宮崎合宿の成果が出た」というコメントが聞かれましたが、僕から言わせれば、この合宿でできたことじゃない、もっと長い時間をかけて鍛錬して、培ってきた成果が出たと思います。数ヶ月頑張って作れるレベルのものではない。

その最たる例が、ブレイクダウンのスピードと精度です。たとえば、日本のアタックの時、ボールキャリアーが倒されて、お互いの2人目同士が組み合ったとします。そこで、日本の次のアライビングプレーヤー、キャリアーを入れて3人目の選手ですが、そこでの判断のレベルが非常に高かった。ブレイクダウンというと「早く、強く、激しく」といった、少しざっくりとしたとらえ方をされることが多いと思いますが、日本代表のブレイクダウンへの入り方は、喩えるならダーツを狙うようなイメージ。その代表はプロップの稲垣選手です。

プロップというポジションでハードワークを重ねながら、ブレイクダウンに入るときは相手の体の重心、ここに入られると力が出なくなるというポイントにしっかりヒットしていた。僕も合気道を学んでいるので分かるのですが、これは相当練習を重ねないとできない技術です。そして、それは稲垣選手だけではなく他の選手にもいえました。つまりチームとして、深いレベルで取り組んでいることが感じられたのです。

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