ライバルの素晴らしさを教えられたブレディスローの2試合 日本でも活躍した選手の息子達の躍動する時代が到来! | ラグビージャパン365

ライバルの素晴らしさを教えられたブレディスローの2試合 日本でも活躍した選手の息子達の躍動する時代が到来!

2020/10/21

解説●大西将太郎 構成●大友信彦


将太郎です。
ブレディスローカップの2試合を解説させていただきました。素晴らしい試合を解説させていただけたことにまず感謝したいと思います。
チームスポーツのナショナルチームの試合を、それも世界のトップを争ってきたライバル同士の試合を、満員の観客のもとで行えたことは、ラグビーファンにとってはもちろん、ほかのスポーツに向けてもいいニュースを出せたと思います。この2試合を見ている間だけは、昔のというか、以前の普通の生活に戻れたと思わせてもらえる時間だった。改めて、この大会が開催されたことに、一人のラグビーファンとしても感謝したいです。
これまで通常のシーズンは、スーパーラグビーでの交流を続けた上で、ブレディスローカップ(あるいはトライネーションズ、ザ・ラグビーチャンピオンシップでの対戦)を迎えていたニュージーランドとオーストラリアの両国ですが、今年は別々にスーパーラグビーの国内大会を戦いながら準備をして、この戦いに臨みました。

素晴らしかったワラビーズの戦い。若手とベテランのミックスぶりがすごく良かった。

実際の試合を見ていて、改めて思ったのは、ライバルの存在の素晴らしさです。僕自身、高校3年のとき初めてニュージーランドに行って、ニュージーランドとオーストラリアの対戦で国中が盛り上がっている空気に触れて、国を代表して戦う選手になりたい!と強く思うようになりました。今回はワールドカップのあと、お互いにとって初めてのテストマッチであり、お互いに新しいヘッドコーチが就任して、どんなチームを作っていくのかという興味もありましたが、実際の戦いを見ると、「この相手には絶対に負けたくない」という強い思い、その思いが互いを強くしてきたという歴史、そうして培われたライバル関係って素晴らしいな、と改めて思いました。

そうして迎えた試合は、雨のウエリントンで行われた第1戦が89分まで試合が続いてドロー。同点から勝ち越しサヨナラ勝ちを狙ったオーストラリアFBホッジのロングPGがポストに当たって外れて、そこからロスタイムも10分近くにわたって試合が続いた。7回くらい攻守が入れ替わったけれど、お互いに試合を切ろうとする感じはなく、勝利を狙って攻め続け、守ってはボールを奪って攻め返し続けた。きっと、何年も経ってからも「あの試合はすごかったね」「ゴールポストに当たって外れたところからすごい攻防が続いたよね…」と語り継がれる試合になったと思います。個人的には、ワラビーズのジャージーが雨に濡れて、柿色というか深いオレンジ色っぽくなって、昔のワラビーズのように見えたのがちょっとうれしいというか懐かしかったです。

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