日本人選手のインパクトプレーに感じたチームの成熟 望むのはチャンスの「きわ」での精度とペナルティーへのシビアな検証 | ラグビージャパン365

日本人選手のインパクトプレーに感じたチームの成熟 望むのはチャンスの「きわ」での精度とペナルティーへのシビアな検証

2018/11/20

解説●後藤翔太 構成●大友信彦


こんにちは。翔太です。イングランド戦は良い試合でしたね。僕はテレビで観戦したのですが、日本ラグビーにとって良い試合だったと思います。

トゥイッケナムで試合ができた、8万人の前で試合ができたということはもちろんあります。だけど僕は、日本代表がイングランドを相手に内容のある試合を出来たことが一番価値があったと思います。

悔しがるのが当然なほど「互角に戦えていた」ジャパン

試合は日本ラグビーが初めて経験する8万人超の観衆が見守った

試合は日本ラグビーが初めて経験する8万人超の観衆が見守った



試合展開を見れば、前半を日本代表がリードしたことで、イングランドは後半にオーウェン・ファレルなどの主力メンバーを投入してきて、力で潰されたように見えるかもしれません。でも、それだけイングランドが本気で日本をたたきつぶしに来た、本気にさせた。選手たちは「勝てる試合を落として残念」と悔しがっているといいますが、そう思って当然なほど、日本は互角に戦えていた。

試合前のウォームアップから日本選手は落ち着いていた

試合前のウォームアップから日本選手は落ち着いていた



十分に見応えのある試合をしたと思います。エディージャパン時代から、サンウルブズも含めて世界と戦ってきた経験値がしっかりと蓄積されて、日本代表の力になっているのだと思う。試合の後、イングランドのエディー監督は日本チームの成長を称えていましたが、あれは皮肉でも外交辞令でもなく、本心から称えていたのだと思います。


イングランドのエディー・ジョーンズ監督はウォームアップ時から日本の動きに目を光らせていた

イングランドのエディー・ジョーンズ監督はウォームアップ時から日本の動きに目を光らせていた



試合を見ていて感じたのは、日本人選手の能力の高さです。僕は今年からトップリーグの日野ドルフィンズでスキルコーチをさせていただいているのですが、国内トップリーグの各チームを分析すると、インパクトのあるプレーをするのは外国人や外国出身で日本国籍を取得した選手なんですね。日本人選手ももちろんいい選手はいるけれど、インパクトの部分は外国出身選手に任せて、地味なハードワークに専念するという構図が多い。

でもこの日本代表の場合は、国産選手がしっかりとインパクトの役目を果たしていた。

名前をあげると福岡、山田、姫野。この3人の働きは素晴らしかったと思う。日本人選手は一般的に、フィジカルのサイズや強さでは外国人選手に対して劣勢を強いられますが、彼らにはそんなハンディキャップを感じません。

試合前の国歌吹奏

試合前の国歌吹奏


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