11月26日のフィジー戦で、日本代表の欧州遠征が終了しました。最後のフィジー戦は25−38で敗れました。この試合は、相手が80分のうち60分は14人になっていたというのに負けてしまいました。
この試合の中での敗因をあげようとすれば、いろいろあると思います。それはしっかり検証しなければいけないでしょうし、個別の課題はすでに多くの方が指摘していると思います。
本当に「アンストラクチャーの攻撃、あるいは防御」がジェイミージャパンの武器なのか?
僕はフィジー戦の80分間というよりも、欧州遠征の3試合、というよりもアルゼンチン戦から欧州遠征までの4試合を通じた全体感を考えてみようと思います。
ツアーの成績は1勝2敗。ホームで戦ったアルゼンチン戦から含めれば、1勝3敗。とはいえ、ウェールズ戦は30−33、終了10秒前まで同点という激戦でしたし、チームの始動から間もなかったことも考えれば、予想以上に良い内容の試合をしたと思います。特に、ディフェンス面で1試合ごとに着実に内容を挙げていったこと、進化した戦いを見せたことに感銘を受けました。
ではジェイミージャパンの戦い方を一言で表すとどうなるでしょう。
多くのメディアでジェイミージャパンの戦い方について使われている言葉に「アンストラクチャー」があります。構造化されていない、セットされていない状態という意味ですが、「日本はアンストラクチャーの攻撃が武器だから……」「アンストラクチャーの戦いに持ち込みたい……」といった表現が、活字・電波、両方でよく聞かれることに、正直、僕は違和感を覚えています。
果たして本当に「アンストラクチャーの攻撃、あるいは防御」が日本の武器なのでしょうか。