満員の味スタに感激!そこで萎縮せずパフォーマンスした選手は立派! 5トライをあげた自信を糧に、エディー率いるイングランドには勝利を期待! | ラグビージャパン365

満員の味スタに感激!そこで萎縮せずパフォーマンスした選手は立派! 5トライをあげた自信を糧に、エディー率いるイングランドには勝利を期待!

2018/11/07

文●大西将太郎 構成●大友信彦


将太郎です。
日本代表対オールブラックス。素晴らしかったですね。
何よりも、日本代表の試合でスタジアムがほとんど満員になったこと。

オールブラックスはやっぱりオールブラックスだった。

そして、たくさんの方が日本代表のジャージーを着て応援に駆けつけてくれたことです。僕も日本代表のジャージーを着てプレーした一人ですが、僕たちが「こうなってほしい」と思い願っていた光景が、初めて現実として目の前に現れた。しかもそれが、来年のワールドカップの開幕戦が行われるスタジアムでだった。観客数43,751人は、実数発表が始まった2004年以降、日本代表の試合で最も多い観客数だったそうですね。あの景色を目にすることが出来ただけでも本当にシアワセでした。

観客数は43751人。実数発表が始まった2004年以降の国内の日本代表試合の最多記録だった

観客数は43751人。実数発表が始まった2004年以降の国内の日本代表試合の最多記録だった


そして、その中で、大観衆のプレッシャーに萎縮するんじゃなく、それを力に変えてパフォーマンスした日本代表の選手たち。本当に素晴らしかったと思います。これはきっと、スーパーラグビーの経験も良い方に影響していると思います。日本代表は、大きな舞台でも萎縮しないで力を出せるようになった。本当に頼もしいと思いました。

メインスタンドに挨拶する日本代表

メインスタンドに挨拶する日本代表


今回のオールブラックスについてはさまざまな意見がありました。ブレディスローカップでオーストラリアと戦った後、ヨーロッパでの3連戦に向けて主力を先に英国入りさせ、日本戦には新たにNZから19人のワイダースコッドを呼び寄せて臨んだ。「二軍」とか「ベイビーブラックス」とか、さまざまな言葉が寄せられましたが、オールブラックスはやっぱりオールブラックスでした。強かったですね。

NZの国歌斉唱

NZの国歌斉唱


それでも、試合の序盤は日本がかなり食い下がったと思います。その流れを作ったのは何と言ってもLOアニセのチャージでしょう。あのプレーが、立ち上がりは決して良いペースではなく、実際に先制PGを許してしまった日本の選手を蘇生させた。そして何より、観客が変わった。
前回2013年の対戦ではひとつも取れなかったトライを、開始たった4分で取ったわけです。このプレーが、どれほど観客を勇気づけたか。そして、その観衆の大歓声は、若いオールブラックスに対してかなりのプレッシャーを与えましたね。若いオールブラックスの選手には、あそこまでのアウェー経験はなかなかないでしょうからね。

アニセのトライが流れを変えた

アニセのトライが流れを変えた



ただ、若い選手にそういう経験を積ませることも、オールブラックスのハンセン監督の狙いだったと思います。選手たちを日本に長い期間にわたって滞在させて、日本の文化や食生活に慣れさせることが、彼らにとってのリスクマネジメントなんですね。

彼らの誰かが来年のワールドカップに呼ばれるとしたら、大会が始まってからどこかのポジションにケガ人が集中して、急遽追加招集される……なんていうことが想定されます。そういうときに、今回日本に長く滞在していた経験が生きるでしょうね。

試合の初めにキックをチャージされたFBジョーディー・バレットだったが、試合が進むほどに冷静なプレーを披露

試合の初めにキックをチャージされたFBジョーディー・バレットだったが、試合が進むほどに冷静なプレーを披露


FBのジョーディー・バレットなんて、普通にトップ選手みたいに思われてるでしょうが、まだ21歳。大学生の年齢ですよ。ハンセン監督も「彼はまだ成長段階にある選手だ」と言っていましたし、アニセにチャージされたことについては「彼にとって貴重な経験になった。素晴らしいギフトだ」と言っていたそうですね。

もちろん、それも勝ったから言えることだとは思います。勝ったからこそトラウマにならずに次の成長へ、停滞なくステップアップする材料になると。

だけど、そう考えると、いかにもハンセンのもくろみ通りに進んだみたいで悔しいですね。先発15人の総キャップ数は日本の314に対してオールブラックスは170。ベンチ入り23人で比べたら458対178。これは、相手がオールブラックスでさえなかったら絶対に勝たなきゃいけない数字ですよね。でも勝てなかった。やっぱりオールブラックスは強さを魅せたと思います。

 

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