高校ラグビーの特質を理解したチーム同士の激戦 勝負を分けたのはボールの「能動的ターンオーバー」力の差−SHOTAS CHECK−Vol21 | ラグビージャパン365

高校ラグビーの特質を理解したチーム同士の激戦 勝負を分けたのはボールの「能動的ターンオーバー」力の差−SHOTAS CHECK−Vol21

2016/01/12

解説●後藤翔太 構成●大友信彦


全国高校ラグビー決勝は東海大仰星が桐蔭学園を破り優勝を飾りました。 高校ラグビーらしい、素晴らしい試合だったと思います。 印象に残ったのは、両チームとも、自陣から積極的にアタックしていった姿勢です。試合の最後、桐蔭学園が奪ったトライは28のフェイズを重ねてあげたものでした。

1回の攻撃が得点に繋がる確率が高い高校ラグビーの特質

今回、僕が注目したのは、両チームのアタック回数です。 というのも、15人制ラグビーは得点をあげると相手のキックオフで試合が再開され、ボールを再獲得できる。それによって、強いチームは無限に攻撃し続けることが可能だからです(セブンズは得点した側がキックオフするので、構造上は互いのアタック回数の均衡が取れるようになっています……実際に均衡が取れるかどうかは別ですが)。なお、ここで言うアタック回数とは、ボールを獲得してから放棄(キックあるいはミス、ターンオーバーされる)まで、あるいは得点するまで。PKやFK、スクラムやラインアウトで攻撃権を継続した場合は1回と数えます。


今回の決勝で両チームが得点した回数は仰星が6回、桐蔭が5回。これは、相手にキックオフを与え、自軍がボールを再獲得することを意味しますが、この数にはあまり差がない。 では実際のアタック回数はどうだったか。 前半は、桐蔭も仰星も9回。後半は、桐蔭が14回で仰星が16回。合計すると、桐蔭が23回、仰星が25回。つまり、60分の間に25回、ボール支配権の入れ替わりが起こっていたわけです。


この数にどういう意味があるのか。

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