チャレンジャー2021 山田響 (慶大2年・SH) バックスリーからの転身。既存のSH像に縛られない「7人目のBK」 | ラグビージャパン365

チャレンジャー2021 山田響 (慶大2年・SH) バックスリーからの転身。既存のSH像に縛られない「7人目のBK」

2021/09/06

文●大友信彦


「スクラムハーフは体格に関係なく、総合能力(コンプリヘンシヴ)において最も優れた選手を置くべきである。なぜなら、最初にボールにタッチして、戦局を見て、チームの戦法を選択して遂行する存在だからだ」

茗渓学園を全校高校大会優勝に導き、のちにワールドラグビー理事やアジアラグビー協会会長を務めた徳増浩司さんが若き日、ウェールズへコーチング留学――実態は20代若者の冒険旅行だった――した際に、ウェールズの図書館で読んだコーチングガイドに書かれていた文章である。徳増さんは、世界ラグビー史上最高の選手と呼ばれたウェールズ代表SHガレス・エドワーズに憧れてウェールズを目指した。そして徳増さんは、史上最高の選手であるガレスがなぜSHだったのか、その文章を読んで理解したという。(『奇跡のラグビーマン村田亙』(大友信彦著)参照)

その伝説が、21世紀の日本に再臨するかもしれない――大げさに言うと、そんな予感がした。

山田響、SHへコンバート。

栗原徹監督が山田にSH転向を提案したのは、昨季のシーズンが終了した大学選手権2回戦、早大戦の翌日だった。慶大は、チームの公式戦が終了してもシーズンを終了にせず、練習を続けた。


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