チャレンジャー2022 小西泰聖(早大)episode2 「1年前、戻りたいと誓った場所に、戻れました」 | ラグビージャパン365

チャレンジャー2022 小西泰聖(早大)episode2 「1年前、戻りたいと誓った場所に、戻れました」

2022/11/24

文●大友信彦


ピッチに入ったのは後半42分だった。
プレーできたのはほんの5分ほど。それでも、最初のボールタッチとなったスクラムで、小西泰聖の投げ入れたボールは直後、村田陣悟の手でゴールラインまで運ばれ、勝負を決めるトライとなった。

そこから数分。ノーサイドのホイッスルが吹かれ、早大は早慶戦に勝利した。

小西泰聖にとって、秩父宮ラグビー場で勝利のホイッスルを聞くのは2021年1月2日の大学選手権準決勝、帝京大戦以来、1年10ヵ月ぶりだった。

「僕にとっては秩父宮というより、早慶戦に戻ってこられたという感覚です。早慶戦は特別ですから」

2021年度のシーズン始動を控えたオフに体調を崩し、先の見えない、長い闘病生活を経て、小西泰聖はピッチに戻り、ここまでいくつもの節目を達成してきた。

8月の菅平で、ラグビーに帰った。試合に帰った。同志社とのBマッチではトライも決めた。
10月の熊谷、日体大戦で、アカクロのジャージーに帰った。
11月の熊谷、帝京大戦で、背番号9に帰った

すべてが望み通りの結果ではなくとも、それは着実なステップだった。
そしてこの日、11月23日、小西泰聖は秩父宮のピッチに帰ってきた。
……だが、本人の感覚は少し違っていたようだ。
「僕にとっては秩父宮というより、早慶戦に戻ってこられたという感覚です。早慶戦は特別ですから」

プレミアムコラム

この記事の続きを読む。

購読手続をすると全ての内容をお楽しみいただけます。
メールアドレス
パスワード

記事検索

バックナンバー

メールアドレス
パスワード
ページのトップへ