サクラセブンズの現在地―堤ほの花「今はラグビーができて嬉しい」 | ラグビージャパン365

サクラセブンズの現在地―堤ほの花「今はラグビーができて嬉しい」

2020/08/19

文●斉藤健仁


8月17~19日、女子セブンズ日本代表候補が埼玉・熊谷で合宿中だ。その代表候補のひとりであるWTB堤ほの花(日本体育大学ラグビー部女子/ディックソリューションエンジニアリング)がオンライン上で報道陣の取材に対応した。

現在、女子セブンズ日本代表候補選手は週ごとに2つに分かれて練習をしており、さらに今週参加した10名も新型コロナウィルス対策として2グループで練習しているという。

今は体慣れ、無理しないでセブンズの体になるように焦点を当てて練習

熊谷合宿の様子(写真提供:日本ラグビーフットボール協会)

熊谷合宿の様子(写真提供:日本ラグビーフットボール協会)

――どんな練習をしているか?

(スコッド)みんなで集まれない中ですが、合宿ができることがありがたいなと思っています。コロナの状況なので、ラグビーができていない状況からスタートした。少人数で基本練習をしたりスプリント練習などをして(セブンズに)体を慣らしています。

――新型コロナウィルス対策は?

練習のところから「3密」にならないように距離感を保っています。どうしてもラグビーなので近くに行きたくなってしまいますが、スタッフに「近いよ、近いよ」と言われたり、ボトルで飲むときも手指消毒してから飲んだり、トレーニング後も消毒を毎回やったりします。

(ミーティングも)Zoomでやっています。個人でもグループでもZoomという形で。なかなかみんなで集まれないというのもあります。食事を摂るとき、みんな違う方向を向いて「あまりしゃべらないで」と言われながら食べています。少し悲しいかなと思っています(苦笑)。お昼ご飯はそれぞれの部屋で食べたり、本当に、合宿っぽくない合宿ですね。

(週ごとに選手が分かれているが)この合宿中でも2グループに分かれているので、グループが違う子は本当にちょっとした時間しか会えないですね。気をつけないということは頭の中で記憶してやっているが、慣れなのかな、なんか慣れはしないですかね、寂しいのが大きいですね。

――熊谷合宿ということで暑さ対策は?


なるべく午前中に練習をしていますが、それでも暑い。各自で氷と水を入れたバケツを1つ持っていて、自分たちのボトルを冷やしたり、タオルを濡らして首や手を冷やしたり、休憩のときは日陰に入ったりして冷ましています。


――チームで、現在、どんなところに焦点を当てていますか?


チームで焦点当てているのは全体的ミーティングで、オリンピックでメダル取ること(目標)は変わらないが、人とボールを動くワクワクしたラグビーをしたいと活動を始めるということになりました。一からのチーム作りなるので、それぞれあったアタック、ディフェンスといったシステムをやっていって、今は体慣れ、無理しないでセブンズの体になるように焦点を当てて練習をしています

ラグビー漬けの毎日、今はラグビーができることが嬉しくてしょうがない

――東京オリンピックが1年延期されたが、現在のゴール設定は?

(東京オリンピックという)ゴールが目の前だったのに遠くにいってしまったことに関してはすごく残念。嫌という言い方おかしいですが、「あー」みたいな感じですが、(延期に)なってしまったからにはしょうがないことだし、「今できることをやるだけかな」と切り替えています。まず、できることを一つずつやるという前向きな方向で捉えています。

――日体大でも新型コロナウィルスのクラスターが出ていたりしますが、不安に感じたりしているか?

日体大でクラスターが出てしまったが、(先週土曜日に)学校から出てくださいというということになり、行動記録を出して、今日(火曜日に)、学校の方から(日体大は)活動していいというふうになった。これまで以上に気をつけないといけないということになり、日体大でもZoomのミーティングがあって、使うものの係、かたづける係だったり、ストレッチのペアを決めたり、今まで曖昧だった係とか厳しく徹底してやった。

――日体大でコンタクト練習はいつから始めた?

ダミーで当たったり受け身だったりやったりしていて、先週の金曜くらいから、がっつり倒してやたり、ラックとかしていました。(コンタクト練習が)久々過ぎて、どうやっていたっけというのがあったが、首が重いとか、朝起きたとき全然回復していない。感覚を取り戻していかないといけないと感じました。代表候補合宿では(まだ)コンタクト練習はしていません。

――3月に日体大を卒業し、4月から社会人になりました

一応、社員として預かってもらっているが、会社は月に1回、2回しか行っていません。普段は日体大で練習していて、ラグビー漬けの毎日といういい環境でやらせてもらっています。今はラグビーができることが嬉しくてしょうがないです。メンタル的には(ラグビーができて)嬉しい気持ちの方が勝っている。抱えている問題はそんなにないかな、という感じです。

斉藤健仁
スポーツライター。1975年4月27日生まれ、千葉県柏市育ち。印刷会社の営業を経て独立。サッカーやラグビー等フットボールを中心に執筆する。現在はタグラグビーを少しプレー。過去にトップリーグ2チームのWEBサイトの執筆を担当するなどトップリーグ、日本代表を中心に取材。

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