リージョナルウィメンズセブンズ2019関東大会レポート&フォトギャラリー | ラグビージャパン365

リージョナルウィメンズセブンズ2019関東大会レポート&フォトギャラリー

2019/05/13

文●大友信彦


5月12-13日の2日間、千葉県柏市の麗澤ラグビー場で、リージョナルウィメンズセブンズ2019関東大会が行われた。これは、太陽生命ウィメンズセブンズコアチーム入りを目指すチームが、入替戦への出場権をかけて戦う大会。初めて行われた昨年は、ここから勝ちあがった自衛隊体育学校と横河武蔵野アルテミスターズが、入替戦を突破して昇格。今季(2019年)はコアチーム入りしている。

今大会へのエントリーは以下の8チーム。
1 名古屋レディース
2 湘南ベルマーレ ベルセブン
3 八戸学院大学
4 神戸流科ファストジャイロ
5 Brave Louve
6 アザレアセブン
7 UNICORNS
8 四国大学セブンイーグレッツ

名古屋と湘南は過去太陽生命シリーズに単独チームで出場した実績がある。

Brave Louve(以下ブレイブルーヴ)は、これまではユースチームのメンバーが多かったが、今季は前ながとブルーエンジェルズの福田千夏、元ラガールセブンの坂本彩香、前千葉ペガサスのピート染谷瑛海らが加入。スタッフにも元サクラセブンズ/ラガールセブンの藤﨑朱里、海老原めぐみ両コーチが加わるなどシニアチームも強化中。

そしてアザレアセブンは、ヤマハ発動機監督を退任した清宮克幸さんが立ち上げた静岡拠点の新チーム。3月上旬に最初のトライアウトを実施、4月に練習をスタートしたばかりだが、元横浜TKM/15人制女子日本代表PR野毛伸子、前世田谷レディースのSH冨樫香子、さらに元東京フェニックス、昨季はながとブルーエンジェルズで活躍したティー・タウアソシをはじめ、ニュージーランドなど海外出身選手を補強。日本代表のレジェンド小野澤宏時監督、元7人制日本代表SH小池善行コーチのもと旧ピッチで強化を進め、初試合でこの大会に臨んだ。

残る八戸学院大、神戸流科ファストジャイロ、ユニコーンズ、四国大の4チームは大学チームだ。

主将を務める4年生の大竹由花(日体荏原)、3年生の後藤璃乃(黒沢尻北)、照内鈴音(石見智翠館)、1年生の人羅美帆(石見智翠館)ら、合同チーム等で太陽生命シリーズ出場歴のある選手を含む16人がユニコーンズとして、日体大とは別に選手登録。リージョナルセブンズに参戦した。(当初は国際武道大と花園ホーリーホックも大会出場を予定していたが、辞退。8チームによる大会となった)

大会初日は、8チームがそれぞれ2試合を消化。プールAは名古屋、湘南、八戸、神戸、ブレイブルーヴの5チームで、プールBはアザレア、ユニコーンズ、四国大の3チーム(辞退した2チームはともにプールBだったため)で対戦。チーム数に差があることを考慮しつつ、2日目の決勝トーナメントには全8チームが進むため、シード順を決めるためのプール戦となった。

プールAは名古屋のみが2勝。八戸、神戸、ブレイブルーヴが1勝1敗で並び、得失点差で2位神戸、3位ルーヴ、4位八戸となり、5位が湘南。プールBは3チームが3すくみとなり、こちらも得失点差で1位アザレア、2位ユニコーンズ、3位四国大となった。

準々決勝1 名古屋レディ-ス 20-5 八戸学院大

準々決勝1 名古屋レディ-ス 20-5 八戸学院大

迎えた大会2日目。

準々決勝は名古屋レディースが20-5で八戸学院大を、アザレアセブンが40-5で湘南ベルマーレを、ユニコーンズが15-5でブレイブルーヴを、四国大が24-10で神戸流科を破り4強進出。リージョナルセブンズは2大会行われ、今回の関東大会では決勝に進出した2チームが入替戦出場権を得る。つまり、準決勝が「勝負」だ。

 

準決勝1 名古屋レディ-ス 15-5 ユニコ-ンズ

準決勝1 名古屋レディ-ス 15-5 ユニコ-ンズ

第1試合は名古屋vsユニコーンズ。
試合は名古屋が前半、チャレンジチーム経験者のエース川岸由季奈のアグレッシブなリードから⑩西田莉央、⑤石渡汐織がトライを重ねて10点を先行。

リードされたユニコーンズは前半終了間際のラストプレーで粘り強くアタックを継続、①大竹主将の右サイドの突破から⑩丸山珠季が左中間にトライを返し、10-5に追い上げる。

しかし名古屋は後半3分に⑤小迫理恵がトライを決めて10点差とし、ユニコーンズの反撃を封じて逃げ切った。

準決勝2 四国大 36-5 アザレア

準決勝2 四国大 36-5 アザレア

第2試合はアザレアと四国大。
前日からの戦いで、アザレアには勢いがあると見られたが、試合は開始早々から四国大が闘志溢れるロータックル、ダブルタックル、ブレイクダウンへの早いコミットでゲームを掌握。

1分に⑥濱田梓が先制トライを決めると、4分にはディフェンスのプレッシャーで相手陣でのスクラムを得ると、そこから②井上藍主将がトライ。アザレアも4分に、今大会トライ王となったムル・シャノンがハーフウェーのFKから一瞬の隙を突いて約50mを独走するトライ。

しかし7分、四国大は②井上が再びトライを決め、19-5とリードを広げて折り返すと、後半も⑥濱田、さらに⑦柴原慈が2連続トライを決め、36-5で圧勝した。


この結果、名古屋と四国大が入替戦進出を決定。両チームは昨年11月に行われた入れ替え戦にも出場しており、現在の形式になって2年連続の入れ替え戦出場となった。

決勝 四国大 32-0 名古屋レディ-ス

決勝 四国大 32-0 名古屋レディ-ス

互いに入れ替え戦出場を決めたあとに行われた決勝は、四国大がトライ数6-0と名古屋を圧倒。32-0のビッグスコアで優勝を決めた。

四国大は昨年から活動を始めたばかりの新興チーム。昨年は選手わずか8人の小所帯だったが、初代主将の井上藍ら石見智翠館から加入した4人を軸に入れ替え戦まで進出。

今季は7人の新1年生が加わったが、全員が2年生以下という若いチームでの快挙だった。

 

1位 四国大

1位 四国大

 

2位 名古屋レディース

2位 名古屋レディース

 

3位 アザレアセブン

3位 アザレアセブン

3位決定戦はアザレアが29-17でユニコーンズを撃破。ムル・シャノンはこの試合でも2トライを決め、2日間5試合で7トライ2コンバージョン39得点でトライ王、得点王の2冠に輝いた。なおトライ部門では、四国大の柴原慈(しばはら・ちか)と神戸流科の木寺海空(きてら・みく)も7トライをあげており、3人でトライ王を分け合った。

4位 ユニコ-ンズ

4位 ユニコ-ンズ

 

5位 ブレイブル-ヴ

5位 ブレイブル-ヴ

5位決定戦はトライの取り合いになったが、ブレイブルーヴが後半6分、福田千夏の逆転トライで22-19と神戸流科に競り勝った。



5位決定戦 ブレイブル-ヴ 22-19 神戸流科

5位決定戦 ブレイブル-ヴ 22-19 神戸流科

ブレイブルーヴは2日間5試合すべて先制点を奪われるスロースターターぶりが響いたが、児玉沙葵が5トライ、ピート染谷瑛海が4トライと中心選手が活躍。来季は現在の高校3年生、さらに大学出の新人も加入する見込みで、2020年の飛躍を目指す。

神戸流科は6位に終わったが、準々決勝で四国大に14点差、ブレイブルーヴには2敗したが5点差、3点差と、上位と遜色ない力をみせた。トライ王の木寺はじめ、5トライをあげた用貝涼乃、4トライをあげディフェンスでも奮闘した岡田恵梨香主将ら、今後楽しみな選手も多い注目チームだ。

7位決定戦 八戸学院大 31-12 湘南ベルマ-レ

7位決定戦 八戸学院大 31-12 湘南ベルマ-レ

7位決定戦は八戸学院大が熊谷彩夏の3トライなど5トライを奪い31-12で湘南ベルマーレを破った。八戸学院大は昨年の大学セブンズではブレイブルーブから4人を補強して出場したが。今大会には単独チームでエントリー。

2勝をあげるなど着実な進歩をみせた。6トライをあげたランニングスキルの光る熊谷彩夏、雄大な体格を誇りながら自在にパスを操り、相手パスを奪うインタセプトのセンスも光った山形詩織など将来が楽しみな選手も多い。

湘南は登録わずか8人の小所帯ながら、NZ留学経験を持ち、横浜TKM、神奈川選抜などで太陽生命シリーズ経験も豊富な武藤さくら主将が攻守に献身的なプレーをみせてボールをつなぎ、エース小俣麻衣子が再三いい突破を披露。勝利には届かなかったが、存在感をみせた。

リージョナルセブンズは6月1-2日に岐阜県恵那市の中部大研修センターで関西大会を開催し、もう2チームが入れ替え戦に進出。太陽生命シリーズのシーズンポイント下位2チーム(予定)と7月に入れ替え戦を行い、来季のコアチーム入りを争う。

 

フォトギャラリー

準々決勝2 アザレア 40-5 湘南ベルマ-レ

準々決勝2 アザレア 40-5 湘南ベルマ-レ

 

 

準々決勝3 ユニコ-ンズ 15-5 ブレイブル-ヴ

準々決勝3 ユニコ-ンズ 15-5 ブレイブル-ヴ

 

 

準々決勝4 四国大 24-10 神戸流科

準々決勝4 四国大 24-10 神戸流科

 

5-8位決定戦 神戸流科 34-0 湘南ベルマ-レ

5-8位決定戦 神戸流科 34-0 湘南ベルマ-レ

 

5-8位決定戦 ブレイブル-ヴ 35-17 八戸学院大

5-8位決定戦 ブレイブル-ヴ 35-17 八戸学院大

 

大友信彦
(おおとものぶひこ)

1962年宮城県気仙沼市生まれ。気仙沼高校から早稲田大学第二文学部卒業。1985年からフリーランスのスポーツライターとして『Sports Graphic Number』(文藝春秋)で活動。’87年からは東京中日スポーツのラグビー記事も担当し、ラグビーマガジンなどにも執筆。


 

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