太陽生命ウィメンズセブンズ2018・富士山裾野御殿場大会、三重パールズが2大会連続優勝 | Rugby Japan 365

太陽生命ウィメンズセブンズ2018・富士山裾野御殿場大会、三重パールズが2大会連続優勝

2018/09/11

文●大友信彦


9月8−9日の2日間、静岡県裾野市の裾野運動公園陸上競技場で、太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ2018第3戦の富士山裾野御殿場大会が行われた。

大会にはコアチーム12が参加の予定だったが、北海道バーバリアンズディアナが、9月6日に発生した北海道胆振東部地震の影響で参加できなくなり、11チームの参加で行われた。

第1日 混戦のプールA、日体大は劇的逆転で首位に、アルカスがまさかのプール最下位、プールCは追手門に勝利したチャレンジが1位通過

大会第1日の8日は、3組に分かれてプール戦が行われた。
プールAは、秋田大会優勝の三重パールズが千葉ペガサスを26−0、東京フェニックスを19−0、横浜TKMを21−7と盤石の強さをみせて3戦全勝。2位以下は東京フェニックスが今季好調の横浜TKMを初戦で破り、そのフェニックスを今季不振だった千葉ペガサスが破るなど3チームが1勝2敗で並んだが、プール内の得失点差により2位がTKM、3位がフェニックス、4位がペガサスとなった(TKM+8、フェニックス-21、ペガサス-46)。


プールBは、秋田大会で準優勝、シリーズポイント首位の日体大がいるプール。日体大は初戦で龍ヶ崎グレースを19−14で振り切り、続くアルカス熊谷戦は5点を追う後半ロスタイムにFW伊藤優希の同点トライとSO山本実の逆転コンバージョンで劇的逆転勝ち。プール最終戦は、アルカスを22−7、グレースを28−12と大破してきたながとブルーエンジェルズと2戦2勝同士でぶつかり、21−7と快勝して3戦全勝。1位通過を決めた。

2位はながと。3位をかけたアルカス対グレースは、5点を追うグレースが終了直前、寺内美樹のトライと内海春菜子のコンバージョンで劇的逆転勝ち。サクラセブンズ勢が大量に欠場し、負傷者も多いアルカスはまさかの3戦全敗でプール最下位に沈んだ。


プールCは北海道ディアナが大会に不参加となり、シリーズポイント2位の追手門VENUSの1位通過が予想されたが、チャレンジチームが石井寿依の2トライなどで26−5で追手門を破り1位通過。ディアナの欠場に伴い試合数が減り、智翠館戦から連戦となった追手門に対し、チャレンジはフレッシュな初戦というアドバンテージがあったことが影響したかもしれない。


第2日 準々決勝|日体大17−5グレース  三重パールズ14−5東京フェニックス

日体大-グレース 前半8分、日体大・伊藤の100m独走トライ

日体大-グレース 前半8分、日体大・伊藤の100m独走トライ

大会第2日は、まずカップ準々決勝でゲームスタート。
日体大は17−5でグレースを、パールズは14−5でフェニックスを破った。

フェニックスは終了直前にカーステン・レベッカがトライを返すが及ばず

フェニックスは終了直前にカーステン・レベッカがトライを返すが及ばず

 

 

準々決勝|チャレンジ7−10横浜TKM

チャレンジ-TKM、チャレンジのFW石井は大会最多の6トライをあげた

チャレンジ-TKM、チャレンジのFW石井は大会最多の6トライをあげた

C組1位のチャレンジは横浜TKMに7−10で苦杯。

TKMは7点をリードされながら後半5分、6分にBKモローが連続トライで逆転勝ちした 

TKMは7点をリードされながら後半5分、6分にBKモローが連続トライで逆転勝ちした 

 

準々決勝|ながと29−5追手門VENUS

ながと-追手門 接点で激しくファイトするながとBK小野ゆき。サントリー小野晃征の妹だ

ながと-追手門 接点で激しくファイトするながとBK小野ゆき。サントリー小野晃征の妹だ

プール2位通過同士のながとvs追手門はながとがトゥフガ・レベッカの2トライなどで29−5と快勝し、初の4強進出。


トゥフガ・レベッカ(ながとブルーエンジェルズ)

トゥフガ・レベッカ(ながとブルーエンジェルズ)

 

準決勝|日体大15−5横浜TKM

相手タックルを受けながらトライを決める日体大BK小林花奈子

相手タックルを受けながらトライを決める日体大BK小林花奈子

準決勝は、まず日体大とTKMが対決。5-5で迎えた前半6分、日体大がFW伊藤のビッグゲインから名倉ひなののトライで勝ち越し。後半も庵奥里愛がトライを加えて15−5と逃げ切った。

果敢なゲームリードをみせたTKMの横山里菜子

果敢なゲームリードをみせたTKMの横山里菜子

 

準決勝第2試合:三重パールズ10−7ながとブルーエンジェルス

準決勝第2試合は、ともにニュージーランド勢を大量補強して急速に強化している三重とながとの対決。試合は三重が前半5分、FW保井沙予が腰の強い走りで相手タックルを次々と弾き飛ばして先制トライ。

強靱な突破力で先制トライを決めたパールズの保井(右)

強靱な突破力で先制トライを決めたパールズの保井(右)

 

フィジカルの強さだけでなくゴールキッカーでも活躍した片嶋佑果

フィジカルの強さだけでなくゴールキッカーでも活躍した片嶋佑果

後半はながとが危険なタックルによるイエローカードで1人すくなくなった隙を突いて、エースのヴォーガン・ジャンナがトライ。ながとは5分にイケナシオ・タイシャがトライを返したが及ばず、10−7で三重が勝った。

「ドーベルマン」と異名をとった猛タックルで奮闘したながとFW冨田真紀子

「ドーベルマン」と異名をとった猛タックルで奮闘したながとFW冨田真紀子

 

健闘をたたえ合う両チーム

健闘をたたえ合う両チーム

 

決勝|日体大vs三重パールズ

【決勝】日体大は山本主将、三重は齋藤主将を先頭に入場

【決勝】日体大は山本主将、三重は齋藤主将を先頭に入場

決勝は秋田大会に続いて三重パールズと日体大の対決に。

アルカスから移籍したパールズのFW末はリンクプレー、セットプレーでも活躍した

アルカスから移籍したパールズのFW末はリンクプレー、セットプレーでも活躍した

試合は前半、拮抗した展開だったが、5分、日体大SO山本のキックが三重FWソトゥトゥ・スザンナに当たって跳ね返り、そのボールを拾ったソトゥトゥからパスを受けた片嶋がそのまま独走トライ。

日体大のエース清水麻有を止める三重の片嶋佑果

日体大のエース清水麻有を止める三重の片嶋佑果

7−0のリードで折り返した三重は、後半に入ると途中出場のヴォーガン・ジャンナが1分、3分と連続トライ。

後半、自陣から60mを独走するスーパートライをみせた日体大の高崎真那

後半、自陣から60mを独走するスーパートライをみせた日体大の高崎真那

5分に日体大は途中出場のFW高崎真那が自陣10m線付近から約60mを独走するスリリングなトライで追い上げる。

日体大の選手をねぎらう三重の齋藤主将

日体大の選手をねぎらう三重の齋藤主将

だが日体大は、追撃を狙った直後のキックオフで空中にいる相手にタックルしたとしてFW伊藤優希にイエローカードが出され、数的不利な状態に。三重はすかさず攻め返し、FW齋藤聖奈主将から絶妙なパスを受けたジャンナが決勝ハットトリックとなる3本目のトライ。24−7で勝ち、秋田大会に続き優勝を決めた。三重は昨年、招待チームとして出場した富士山裾野御殿場大会で初出場初優勝を飾っており、同大会2年連続優勝となった。

優勝した三重パールズ

優勝した三重パールズ

 

MVPはヴォーガン・ジャンナ(PEARLS)選手が2大会連続で獲得

MVPの表彰を受ける三重のジャンナ

MVPの表彰を受ける三重のジャンナ

MVPには決勝で3トライをあげた三重パールズのジャンナが選ばれた。ジャンナは秋田大会に続き2大会連続のMVP受賞。大会MVPの2度目の受賞は、堤ほの花(2015年保土ヶ谷=チャレンジチームで出場、2018年東京=日体大で出場)に続き2人目で、2大会連続は初めて。

秋田大会MVPの三重のジャンナは準決勝で1、決勝では3トライの大爆発

秋田大会MVPの三重のジャンナは準決勝で1、決勝では3トライの大爆発

 

2位|日本体育大学女子ラグビー部

2位の日体大

2位の日体大

 

3位|ながとブルーエンジェルズ

3位のながとブルーエンジェルズ

3位のながとブルーエンジェルズ

なお3位決定戦は、初の4強入りを果たしたながとが31−7でTKMを破り、同チームの最高順位を獲得。

5位|追手門学院VENUS

高木愛実(追手門学院)

高木愛実(追手門学院)

カップ準々決勝敗者による5位以下戦は、東京フェニックスを後半ロスタイム8分の西村蒼空の逆転トライで21−15、チャレンジチームにもやはりロスタイム8分の高木愛実のトライで17−12の連続逆転勝ちと、ミラクルぶりを発揮した追手門学院VENUSが5位。

7位|東京フェニックス

フェニックスに新加入した福島わさな。昨年の15人制ワールドカップでの膝負傷から復活した。

フェニックスに新加入した福島わさな。昨年の15人制ワールドカップでの膝負傷から復活した。

7位決定戦は東京フェニックスが29−5でグレースを破った。チャレンジ、グレースは2日間の6試合を戦う中で負傷者が多く出たようだ。

8位|龍ヶ崎グレース

果敢な攻守でグレースを率いた高橋朝香主将

果敢な攻守でグレースを率いた高橋朝香主将

 

9位|アルカス熊谷

力強い突進をみせたアルカスFW公家明日香

力強い突進をみせたアルカスFW公家明日香

チャレンジトロフィーは、アルカス熊谷が千葉ペガサスを31−0、石見智翠館を29−7で破り、秋田大会に続いて9位のトロフィーを獲得した。

鈴木陽子(アルカス熊谷)

鈴木陽子(アルカス熊谷)

 

10位|石見智翠館

2日目は1試合しかできなかったが、アルカスから1トライを奪った

2日目は1試合しかできなかったが、アルカスから1トライを奪った

 

11位|千葉ペガサス

ペガサスはエースのピート染谷瑛海がたびたび突破を図るがゴールラインには届かず

ペガサスはエースのピート染谷瑛海がたびたび突破を図るがゴールラインには届かず

 

ポイントランキング(3大会終了後)

首位は日体大。2大会連続優勝の三重パールズが4ポイント差で猛追。トップ3争いも追手門とTKMの熾烈な戦いが続く!

首位は日体大。2大会連続優勝の三重パールズが4ポイント差で猛追。トップ3争いも追手門とTKMの熾烈な戦いが続く!

1位 日体大 56
2位 三重パールズ 52
3位 追手門学院VENUS 46
4位 横浜TKM 44
5位 ながとブルーエンジェルス 34
6位 チャレンジチーム 22
6位 アルカス熊谷 22
6位 東京フェニックス 22
9位 北海道ディアナ 20
10位 龍ヶ崎グレース 10
11位 石見智翠館 7
12位 千葉ペガサス 6

表彰式後、鈴鹿大会のプールドロー抽選会が公開で行われた。

表彰式後、鈴鹿大会のプールドロー抽選会が公開で行われた。

なお、日本ラグビー協会は10日、北海道バーバリアンズディアナについて、「特例として、参加した大会の獲得ポイントの平均値(小数点以下は四捨五入)を、第4戦 鈴鹿大会終了後に第3戦のポイントとして付与し、シリーズ総合順位を決定いたします」と発表した。仮に、鈴鹿大会で6位(10ポイント)となった場合は3大会平均が10となり、第3戦にも10ポイントが与えられることになる。

 

決まった鈴鹿大会の組み合わせ

決まった鈴鹿大会の組み合わせ

 

太陽生命ウィメンズセブンズ2018第4戦・鈴鹿大会プール戦組み合わせ

プールA

TEAMPWDLPFPAPDPTS
-
  • PEARLS
00000000
-
  • チャレンジ
00000000
-
  • 東京フェニックス
00000000
-
  • ディアナ
00000000

プールB

TEAMPWDLPFPAPDPTS
-
  • 日体大
00000000
-
  • VENUS
00000000
-
  • GRACE
00000000
-
  • 石見智翠館
00000000

プールC

TEAMPWDLPFPAPDPTS
-
  • ながと
00000000
-
  • TKM
00000000
-
  • アルカス
00000000
-
  • ペガサス
00000000

大友信彦
(おおとものぶひこ)

1962年宮城県気仙沼市生まれ。気仙沼高校から早稲田大学第二文学部卒業。1985年からフリーランスのスポーツライターとして『Sports Graphic Number』(文藝春秋)で活動。’87年からは東京中日スポーツのラグビー記事も担当し、ラグビーマガジンなどにも執筆。

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