女子15人制関東大会・高校の部レポート | ラグビージャパン365

女子15人制関東大会・高校の部レポート

2019/12/26

文●大友信彦


12月15日、熊谷ラグビー場Cグラウンドで、オトワカップ・女子15人制関東大会の高校の部(交流戦)が行われた。

関東学院六浦が単独チームで参加したほか、ブレイブルーヴには横河武蔵野アルテミスターズ、流経大柏高から、千葉ペガサスには埼玉の伊奈学園、松山女子、早稲田本庄、熊谷工から選手が参加。群馬・栃木合同(国学院栃木、佐野日大、群馬・大泉、前橋育英、明和県央、東農大二、高崎工)を含めた4チームが参加。
昨季は「一般の部」と「普及の部」に分かれて行われたが、今回は4チームによるトーナメントで実施。試合時間は、各試合25分1本で行われた。

1回戦【関東学院六浦 12-0 群馬・栃木合同】

関東学院六浦CTB篠原憩

関東学院六浦CTB篠原憩

1回戦(準決勝)第1試合は「関東学院六浦 対 群馬・栃木合同」
試合は、8分に関東学院六浦SO矢崎桜子(1年・関東六浦中)が先制トライ。FB中島涼香(2年・大阪ORS)のコンバージョンも決まり関東六浦が7点を先行。

ラインアウトでボールを奪い合う両チームFW

ラインアウトでボールを奪い合う両チームFW

群馬・栃木も懸命のタックルで対抗し、何度も相手陣に攻め込むがなかなか得点には至らず。チームのエースになるはずだったサクラセブンズの松田凜日(国学院栃木高3年・府中ジュニアRS)は日本代表合宿に向けた負傷のリハビリで、前年度MVPの秋田若菜(佐野高2年)と高橋夏未(国学院栃木高1年)は、NZで行われていたスクールセブンズ日本代表に選ばれて遠征中のため欠場。

群馬・栃木合同も激しい出足で関東六浦のアタックに食い下がった

群馬・栃木合同も激しい出足で関東六浦のアタックに食い下がった

19分に関東六浦はCTB篠原憩(2年・関東六浦中)が力強いランで抜けだしてトライ。
関東学院六浦が12-0で勝った。


MOM=篠原憩、小池瑠玖(関東学院六浦)、小坂海歩、根本蘭(栃木群馬合同)


1回戦【千葉ペガサス 5-0 ブレイブルーヴ】

千葉ペガサスのSO高橋沙羅

千葉ペガサスのSO高橋沙羅

1回戦第2試合は「千葉ペガサス対ブレイブルーヴ」
第1試合に続き互いのディフェンスが相手アタックを上回り、フェイズを重ねるうちにターンオーバーが発生、そこからカウンターをかけてもフェイズを重ねる間にターンオーバーが発生し、さらにカウンターアタック……の繰り返し。

パワフルな突破力をみせた千葉ペガサスの土井美咲

パワフルな突破力をみせた千葉ペガサスの土井美咲

ディフェンスへの理解度と、選手個々のリロード→タックル能力がチームの枠を超えて向上していることを感じさせた。
千葉ペガサスは、姉のSO高橋沙羅(湘南工科大附高3年・鎌倉RS出身)と妹のSH高橋彩吹(いぶき・湘南工科大附高1年・鎌倉RS出身)が絶妙のコンビネーションでゲームメーク。

千葉のPR菅原みさとにタックルするブレイブルーヴの安尾琴乃

千葉のPR菅原みさとにタックルするブレイブルーヴの安尾琴乃

試合は終了直前のラストプレーで、序盤から何度も力強いゲインをみせていた千葉のCTB土井美咲(麗澤高2年・松戸RS)がトライ。千葉ペガサスが5-0でブレイブルーヴを破った。


MOM=持田音帆莉、木田まこ(千葉ペガサス)、神田萌花、西舞衣子(ブレイブルーヴ)



3位決定戦【ブレイブルーヴ 7-5 群馬・栃木合同】

突破を図る群馬・栃木合同のCTB中平あみ

突破を図る群馬・栃木合同のCTB中平あみ

3位決定戦は「群馬・栃木合同 対 ブレイブルーヴ」
ブレイクなしの連戦となったブレイブルーヴは、30分の休憩を挟んだ群馬・栃木合同に対して不利かと思われたが、連戦で体が温まっているのが幸いしたか、好タックルを連発。

ブレイブルーヴ⑧細野理央のタックルを耐えて前進する群馬栃木③小坂海歩

ブレイブルーヴ⑧細野理央のタックルを耐えて前進する群馬栃木③小坂海歩

群馬・栃木合同は、CTB13に起用されたセブンズユースアカデミーの中平あみ(国学院栃木高2年)が長い腕を活かしてオフロードパスを試みるが、ブレイブルーヴのマークが厳しくなかなか前進できない。

追い詰められた終了直前、ハーフウェーから50m独走トライを決めたブレイブルーヴFB安尾琴乃

追い詰められた終了直前、ハーフウェーから50m独走トライを決めたブレイブルーヴFB安尾琴乃

試合が膠着する中、20分、群馬・栃木合同はPR3小坂海歩(国学院栃木高2年)が中盤から抜け出すと、相手DFを置き去りにしてみごとな独走トライ。

難しいコンバージョンを決め、7-5の勝利に導いたブレイブルーヴSO⑩西舞衣子

難しいコンバージョンを決め、7-5の勝利に導いたブレイブルーヴSO⑩西舞衣子

勝負あったかにみえたが、ブレイブルーヴは直後の23分、中央付近でボールを持ったFB安尾琴乃(都立石神井高3年・昭島RS出身)がみごとなステップワークとチェンジオブペースで相手DFを振り切り右隅にトライ。

MOM=速水優奈、安尾琴乃(ブレイブルーヴ)、小坂海歩、根本蘭(群馬栃木合同)


決勝【関東学院六浦 7-0 千葉ペガサス】

決勝をさばいた神村英理レフェリーは2013年のW杯アジア予選にCTBで鈴木彩香選手と組んで出場した元ナショナルプレイヤー。女子ラグビーにもこういう時代が来た!

決勝をさばいた神村英理レフェリーは2013年のW杯アジア予選にCTBで鈴木彩香選手と組んで出場した元ナショナルプレイヤー。女子ラグビーにもこういう時代が来た!

決勝は関東学院六浦と千葉ペガサスの対戦となったが、この大会はどの試合もそうだったことを象徴するように、決勝も厳しいディフェンス合戦となった。

強気の突破を繰り返しMOMも受賞した千葉ペガサスNO8塩谷結

強気の突破を繰り返しMOMも受賞した千葉ペガサスNO8塩谷結

ダブルタックルに入りながら、次のディフェンスラインで人数不足を作らないディフェンスの再構築能力が互いに高く、数的不利を作らない。

果敢なランニングが光った関東六浦NO8寺谷芽生

果敢なランニングが光った関東六浦NO8寺谷芽生

引き締まったディフェンス合戦で、スコアレスドローかと思われた23分、相手陣に攻め込んだ関東学院六浦はモールを押し込みLO岡田一那(2年・関東六浦中)が左中間にトライ。SO中島涼香が難しいコンバージョンを決め、関東学院六浦が7-0で劇的勝利。交流大会ということで正式ではないが、関東大会での「初優勝」を手にした。

強引な突破も魅力の関東六浦CTB篠原憩

強引な突破も魅力の関東六浦CTB篠原憩

 

タイムアップ直前、関東六浦はLO岡田一那がサヨナラトライ

タイムアップ直前、関東六浦はLO岡田一那がサヨナラトライ

MOM=中島涼香、篠原憩(関東学院六浦)、塩谷結、木田まこ(千葉ペガサス)



大友信彦
(おおとものぶひこ)

1962年宮城県気仙沼市生まれ。気仙沼高校から早稲田大学第二文学部卒業。1985年からフリーランスのスポーツライターとして『Sports Graphic Number』(文藝春秋)で活動。’87年からは東京中日スポーツのラグビー記事も担当し、ラグビーマガジンなどにも執筆。

プロフィールページへ


 

記事検索

バックナンバー

メールアドレス
パスワード
ページのトップへ