限定無料公開・日本ラグビーのレジェンド大野均選手が上梓「はじめてのラグビー」第1章 | ラグビージャパン365

限定無料公開・日本ラグビーのレジェンド大野均選手が上梓「はじめてのラグビー」第1章

2019/06/21

提供:世界文化社


ジャパニーズロック・現役選手での最多代表キャップ数98を誇る、大野均選手(東芝ブレイブルーパス)が、これからラグビーをはじめようとする子どもたちに向けて、ラグビーの魅力と楽しさを伝えた「はじめてのラグビー」(世界文化社)を上梓した。

ラグビーワールドカップ日本大会が開催されるまでの約3ヶ月間、第1章をまるごと無料で公開。日本中がラグビーに注目する今だからこそ、大野選手が伝えたいメッセージを感じてほしい。

ラグビーを始めるメリット―ラグビーには「ひとりじゃ何もできない」というよさがある。

ラグビーを始めたら、いい意味で「自分ひとりでは何もできない」と感じさせてくれるはずです。言いかえれば、「ひとりでできないことを、たくさんの仲間と一緒にやりとげられる」ということです。

ラグビーでは、前のほうで体を張ってボールを守る選手がいるから、その後うしろの選手がボールを持って自由に走ることができます。一方、後ろでボールをもらった選手が大きなキックを蹴ってくれたら、前の選手はより相手ゴールに近い位置でプレーできます。この本の2章にあるルールなどを知ってラグビーをすると、このことがよくわかるのではないでしょうか。ラグビーでは体の大きい人、パスやキックの上手な人、足の速い人と、それぞれが違ったよさを生かすことができます。足が遅かったり、背が低かったりしても、何かしらの役割を果たせれば仲間と勝利をきろこび喜びあえます。

互いを補い合って目標へ近づくラグビーの心は、学校生活やビジネスで生かされることも多いはず。だからラグビーを好きな人たちは、「ラグビーは社会の縮図だ」と口をそろえます。私がこのスポーツを始めた日本大学工学部のラグビー部は、当時の部員数が17人。試合のメンバーを揃えるのにもひと苦労というチームでした。そこでは線は細いけれど足が速い先輩、とにかくパスの上手い先輩、太っていて足が遅くてまわりに馬鹿にされながらもいいスクラムを組んでくれる先輩と、特徴的な先輩たちが互いを認め合って練習していました。 

私が入部を決めたのは、ラグビー自体にというよりも、この素敵な雰囲気のチームに憧れたからです。いま振り返えると、私にラグビーを教えてくれたこのチームのよさには、ラグビーのよさが凝縮されていたように感じます。

 

ラグビーの魅力―誰にでも楽しめるポイントがあり、責任感が育つ。

ラグビーでは、さまざまな特性の選手にぴったりのポジションが用意されています。そのため、人によって違う楽しみ方に気づけます。 足が速くなくても体が大きければ、ボールを持って相手にぶつかり前に進める。背は低くても、すばしっこければ、ステップを踏んで大きい相手を置き去りにできるはずです。このようにボールを持って走るシーンひとつとっても、その人らしい楽しみ方を味わえます。さらに大きな選手たちが力を合わせて組むスクラム、背の高い人が空中で競り合うラインアウト、サッカー経験者が活躍しそうなゴールキックのシーン、器用さが生かせるパス回まわしと、楽しめるポイントはさまざまです。サッカーはボールを蹴る、ドリブルする、野球は白球を投げる、打つ、走ると動きがシンプルなのに対し、ラグビーはバラエティーに富むスポーツと言えそうです。

わたしは2009年、日本のいい選手が集まるトップリーグでMVPに選んでもらいました。 競技を始めたのは大学からで、ずっとラグビーをしていた一流選手と比べるとパスやキックは上手くありません。それでも体力や頑丈な体を生かし、プレーする東芝の優勝に何とか貢献できたのではと思っています。 一緒に苦しい練習をしてきた仲間を少しでも助けたいという責任感があったから、苦しい場面でも動き続つづけられました。 少しでもチームに恩返しをしなくてはという責任感は、いまでも胸に秘めています。40歳を過ぎても所属させてくれている東芝というチームの役に立ちたいという思いで、グラウンドに立っています。それぞれが個性を出し合うラグビーは、責任感も育ててくれます。

タックル、怖くない?―最初はケガに注意して、たくさんタックルしよう!

ラグビーらしいと言われるプレーのひとつに、タックルがあります。ボールを持って走ってくる相手に体をぶつけ、倒すプレーです。トップスピードで走ってくる大きな選手へのタックルには、勇気と体の強さが求められます。だからラグビー選手の多くは「たくさんタックルのできる選手はカッコいい」と考えます。私は18歳でラグビーを始める前に、野球や農業の手伝いなどである程度、体を作っていました。そのためラグビーと出会って間もないころから、タックルへの恐怖心や苦手意識を持たずにプレーできました。

強い選手へタックルし続けるのは痛く、疲れますが、タックルするたびにすぐに立ち上がろうと心がけています。もう一度、タックルするためです。すぐに起きられるのに倒れたままでいたら、その間に私が本来埋めるべきディフェンスの穴を他の選手が埋めなくてはなりません。それでは仲間に迷惑がかかる。何より自分が動かなかったことで失点したら私としても後味が悪い。何度もタックルできるよう何度も起き、チームを勝つ方向へ導きたいと常に思っています。これからラグビーを始めるなら、タックルが怖くても無理はありません。でも、正しい姿勢を覚えればケガのリスクは減らせます。ですので指導者の方には、ケガをさせないのを念頭にタックルを教えてもらいたいです。相手とぶつかった瞬間に首や背中を傷めないよう、顔を上げ、背筋を伸ばしてタックルする……。この点は、口うるさく言い続けてもらいたいですね。 もちろんタックルには、逃げずに相手に立ち向かう心も必要。また、「どんぴしゃり」で相手を倒せる間合いや高さは人によります。選手には自分にとってのベストな間合い、力の入れどころを反復練習でつかんでほしいです。

 

ラグビーを始めるのに年齢は関係ない―それまでの経験をラグビーに生かそう。

わたしは大学生になってから、弱小と言われる少人数のチームでラグビーを始めました。 だから東芝入部当初は、無名の弱小チーム出身の自分が、日本代表選手がたくさんいるこのチームで本当に通用するのか、不安しかありませんでした。しかし、その不安を少しでもなくすためには、練習することのみでした。人より少しでも多く汗をかくことを積み重ねた結果、日本代表にも選ばれ、国を代表して世界と戦う舞台に立つことができました。

私と同じように大学からラグビーを始めて日本代表となった選手に、大久保直弥さんがいます。高校まではバレーボールをしていたのですが、ラグビー選手としてニュージーランドでプロになるなど活躍されました。ポジションは身体をぶつけるロックやフランカー。話をしてみたら、私と考え方も似ていました。

もちろん直弥さんや私のようなキャリアの選手はあまりいません。特にボールを動かすバックスのポジションでは、子どものころからラグビーに慣れた選手が多いです。ただ、ラグビーを始めるのが遅くても、それまでしていたスポーツの特性を生かして活躍する選手はいます。2015年のワールドカップで一緒にプレーした堀江翔太選手は、小学校で始めたラグビーを高校で再開させています。その前後でサッカーやバスケットボールをしていたこともあって、器用にパスやキックをしています。 私は野球部時代、しっかり筋力トレーニングをしていました。おかげで、あまり大きなケガをしないままやってこられました。大人になってから経験する猛練習で成長できたのは、子どものころに土台を作っていたからかもしれません。

(第2章へ続く)



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応募締め切り:7月31日まで


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はじめてのラグビー:目次

INTRODUCTION
大野均 ラグビーを始める君たちに伝えたいこと


第1章

ラグビーをはじめるメリット
ラグビーの魅力
タックル怖くない?
ラグビーをはじめるのに年齢は関係ない
ラグビー初心者Q&A


第2章 ラグビーの基礎知識を学ぼう

年代別にグラウンドのサイズ、試合時間、人数も違う
スピードを生かして相手を抜く
細かいステップの練習方法
得点の種類と方法
基本のルール解説
ボールの運び方①ラン
ボールの運び方②パス
ボールの運び方③キック
押さえておきたいルール&用語
ポジションの解説
プロップ/フッカー/ロック/フランカー/
ナンバーエイト/スクラムハーフ/スタンドオフ/
センター/ウイング/フルバック
おもな反則


第3章 ラグビー、どうプレーする?

ラグビーの基本 タックル&ラン
横へのステップ
スピードを生かして相手を抜く
細かいステップの練習法
タックルのかわし方
タックルの基本 前からのタックル
横からのタックル
基本の練習法
ラグビーの基本 パスの投げ方
ラグビーの基本 パスの受け方
スクリューパス
ハーフパス
パントキャッチ
ゴロキャッチ
パスの練習法
ラグボーの基本 ブレイクダウン
ダウンボール
スイープ
オフロードパス
モール
ジャッカル
ラグビーの基本 キック
ドロップキック
グラバーキック
チップキック
ハイパントキック
コンバージョンキック


第4章 ラグビーをするうえでの心がまえ

練習での心がまえ
コーチとの接し方
試合に出るときの気持ちのつくり方
先輩とどう付き合う?
後輩とどう付き合う?
ケガをしてしまったら
レギュラーになれなかったら
チームワークはどう作られるのか
厳しい練習を乗り越える


第5章 ラグビー、どう観るのか?

プロのプレーは誰が見ても参考になる
試合ってどう観る?
ラグビーはここを見ると面白い!
私が出会った素晴らしい選手たち


第6章 子どもにラグビーをすすめてみては?

「きつい練習」と「勝利主義」
子どものケガ、怖くない?
親として、子どもに協力できること
ブレイブルーパス府中ジュニアラグビークラブ親子アンケート


第7章 日本と世界のラグビー

世界のラグビー強豪国
世界で戦うオールジャパン
ワールドカップがやってくる!

EPIROGUE
大野均が〝本当に伝たえたかったこと〞

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