トップリーグ開幕!「新たな歴史が始まった」日野レッドドルフィンズが昇格後初試合で初勝利! | Rugby Japan 365

トップリーグ開幕!「新たな歴史が始まった」日野レッドドルフィンズが昇格後初試合で初勝利!

2018/09/01

文●編集部


ついに日本ラグビーの最高峰、トップリーグ2018が開幕した。町田市立陸上競技場では、日野レッドドルフィンズと宗像サニックスブルースの試合が行われた。創部は1950年と神戸製鋼(1928年)、トヨタ自動車(1941年)、東芝(1948年)に次ぐ歴史あるクラブでありながら、トップリーグ創設以降、その舞台に立つことができなかった日野。今シーズンから、クラブと地域の連携を強化するため、企業名をチーム名から外した。選手たちもこの開幕戦を前に、イベントを開催し地域とのつながりを強くしていった。実際、試合会場には多くのサポーターが訪れていた。日野市役所の職員が総動員でグラウンドでレッドドルフィンズの戦いに熱い声援を送っていた。

SCOREBOARD

TL2018 WEEK1 08/31 19:30 町田

  • TRY:(3) 
  • G:(3) 
  • PT:(0) 
  • PG:(4) 
  • DG:(0) 
  • SUBSTITUTION
  • 前半11' 7 佐々木隆道 → 19 笠原雄太
  • 前半31' 8 千布亮輔 → 20 藤田哲啓
  • 前半32' 10 ヘイデン・クリップス → 21 染山茂範
  • 後半9' 13 片岡将 → 22 モセセ・トンガ
  • 後半11' 1 長野正和 → 16 久富雄一
  • 後半21' 2 木津武士 → 17 郷雄貴
  • 後半21' 3 パウリアシ・マヌ → 18 村上玲央
  • 後半35' 11 竹澤正祥 → 23 中園真司
  • SCORE
  • PG 前半10' 10 ヘイデン・クリップス
  • T 前半28' 後半36' 6 アッシュ・パーカー
  • G 前半29' 38' 後半37' 21 染山茂範
  • T 前半36' 9 橋本法史
  • PG 後半3' 17' 40' 21 染山茂範
  • TRY:(0) 
  • G: (0) 
  • PT:(0) 
  • PG:(1) 
  • DG:(0) 
  • SUBSTITUTION
  • 後半3' 3 ヘンカス・ファンヴィック → 18 ジョンロイ・ジェンキンソン
  • 後半3' 1 杉浦敬宏 → 17 佐々木駿
  • 後半15' 6 ロビンスブライス → 19 鶴岡怜志
  • 後半15' 2 王鏡聞 → 16 隈本浩太
  • 後半20' 9 濱里耕平 → 21 金城佑
  • 後半20' 10 田代宙士 → 22 福﨑竜也
  • 後半40' 8 西井利宏 → 20 濱里祐介
  • SCORE
  • PG 前半11' 10 田代宙士
  • REVIEW

    GALLARY

    待ち焦がれた開幕戦を前に気合を入れる村田キャプテン

    待ち焦がれた開幕戦を前に気合を入れる村田キャプテン

     

    村田キャプテンを先頭に入場

    村田キャプテンを先頭に入場

     

    サニックスがSO田代のPGで先制

    サニックスがSO田代のPGで先制

     

    日野のトップリーグ初得点はクリップスのPG

    日野のトップリーグ初得点はクリップスのPG

    試合は互いにPGを決め、3−3の同点で迎えた前半28分、日野は敵陣ゴール前でマイボールラインアウトのチャンス。FLアッシュ・パーカーがHO木津武士の投じたボールをキャッチすると、そのままパワーで相手を弾き飛ばしボールをグランディングし、歴史的な初トライを決めた。

    FLパーカーがチームのTL初トライをスコア

    FLパーカーがチームのTL初トライをスコア

     

    1年目のルーキーながら、非凡なプレーをみせたSH橋本

    1年目のルーキーながら、非凡なプレーをみせたSH橋本

    その後、SOヘイデン・クリップス、1年目のSH橋本法史(東海大卒)のハーフ団によるエリアマネジメントが冴え、試合を優位にすすめる。

    サニックス・CTBエメリー

    サニックス・CTBエメリー

    ディフェンスでもWTBカーン・ヘスケス、アンドリュー・エブリンハム、CTBジェイソン・エメリーといった強烈なランナー擁するサニックスに対し、しぶとく食らいつきトライを許さない。

    サニックス・WTBヘスケスは、何度もラインブレイクを試みるも、トライを取るには至らなかった

    サニックス・WTBヘスケスは、何度もラインブレイクを試みるも、トライを取るには至らなかった

     

    前半36分、自陣ターンオーバーから一気のカウンターアタックでルーキーSH橋本がトライ

    前半36分、自陣ターンオーバーから一気のカウンターアタックでルーキーSH橋本がトライ

    すると36分、相手のパスミスからルーズボールとなったところ、素早い出足でターンオーバーし、SH橋本が嬉しいトップリーグ初トライを決め17−3と日野がリードして前半を終えた。

    トライを決めた橋本にチームメートが祝福に駆け寄る

    トライを決めた橋本にチームメートが祝福に駆け寄る

     

    日野のしぶといディフェンスがサニックスに突き刺さる

    日野のしぶといディフェンスがサニックスに突き刺さる

     

    途中からSOに入った染山はプレースキックを100%成功

    途中からSOに入った染山はプレースキックを100%成功

    日野はチームの司令塔である、SOクリップスが前半32分に負傷退場となるも、バイスキャプテンを務めるSO染山茂範が正確無比なプレイスキックで着実に得点を重ね、23−3。

    マオリオールブラックスのダン・プライヤーに対しては4人がかりで止めた。

    マオリオールブラックスのダン・プライヤーに対しては4人がかりで止めた。

     

    後半36分、ゴール前スクラムを一気に押しきりFLパーカーがこの日2本目のトライ

    後半36分、ゴール前スクラムを一気に押しきりFLパーカーがこの日2本目のトライ

    後半36分、体力的にも苦しい時間帯で日野は敵陣ゴール前スクラムでプレッシャーをかけ、そのままインゴールまで押し込みFLパーカーが勝利を決めるトライ。

    スクラムトライを決め喜ぶ日野のフィフティーン

    スクラムトライを決め喜ぶ日野のフィフティーン

     

    初戦を勝利で飾り、相手選手に握手を求める村田主将

    初戦を勝利で飾り、相手選手に握手を求める村田主将

    80分通してディフェンスの集中力が切れることなく、サニックスをノートライに抑え33−3という大差で、日野レッドドルフィンズがトップリーグ初勝利を決めた。サニックスは、ボールを展開するも、湿気が多い環境でボールが手につかずミスを連発。強みとなる部分を十分発揮することなく完敗という結果に終わった。

    MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)には、2トライを決めたFLアッシュ・パーカーが選ばれた

    MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)には、2トライを決めたFLアッシュ・パーカーが選ばれた

     

    スタンドで応援してくれたファンに挨拶する日野フィフティーン

    スタンドで応援してくれたファンに挨拶する日野フィフティーン

    日野レッドドルフィンズ 細谷直監督


    素晴らしい環境でトップリーグの初試合をすることができ本当に関係者のみなさまに感謝いたします。フィールドコンディション、本当に素晴らしかったです。これがトップリーグなんだ、ずっと居続けたいなと思いました。

    今日の試合チーム全体でサニックスの試合を共有して、Bチームが3回、4回と、サニックス仮想チームをやってくれた。多分、選手も試合にみた絵は、練習中にも思い思い浮かべながらプレーできたことが大きかった。勝ち点もしっかり取れて、相手をノートライに抑えることができた。初試合にして、選手たちを褒め称えたいと思います。

    日野レッドドルフィンズ 村田毅キャプテン


    たくさんのお客さんお越しいただいて力になりました。
    グラウンドの中でも声が聞こえて力になってくれました。ファンの皆さんの声がフィールドの中では本当に大きな力になりました。

    開幕戦に向けて自信をもって準備することができたと思っています。ゲームに出られない選手は腐ることなく、チームにコミットしてくれて、チームが勝つために何をしたらいいのか考えて行動してくれたことが今日の勝利につながったと思っています。

    左から細谷監督、村田主将、日野自動車の下(しも)社長

    左から細谷監督、村田主将、日野自動車の下(しも)社長

    嬉しい気持ちの反面、次にむけて気が引き締まる思いです。今日の勝利でようやく、僕らは「トップ8を目指す」と胸を張って言うことができる状態になりました。

    今日の勝利は、今日喜んで、また次また勝つことが目標達成にむけて一歩近づくことになると思うので、またいい準備をしていきたい。

    本誌にご寄稿いただいている後藤翔太テクニカルコーチ

    本誌にご寄稿いただいている後藤翔太テクニカルコーチ

    ――準備ができた。あえて勝因を


    細谷監督 僕は2つあると思っています。前半の中盤、サニックスの20フェイズくらい続いたアタックをしっかり規律を保って、ペナルティーせずに守ることができたこと。敵の強みは、ワイドにいるヘスケスとか、エブリンハムとかにボールを集めたいというのはわかっていたので我慢して、人数を減らさないように、そこで接点で引かないように。そこがしっかりできたと思います。前半、引いてしまっている部分もあったけど、修正できたことが大きかった。サニックスは我々のディフェンスに圧力を感じていたと思う。

    もうひとつは勝ち点にこだわって、スクラムでトライをとるということができたことで、一発のスクラムで組み直しなくトライをとることができたのが我々のイメージしていた展開だった。

    ――先程監督が「Bチームがサニックスをやってくれていたから、絵がみえていただろう」と言われていましたが、やっている選手として、そういう場面ありましたか?


    村田キャプテン  対策としてサニックスのアタックは、3フェイズ以内にスコアしていることが多かったのでそれをシャットした(抑えた)後に、強烈なランナーが自由に動きまわって出てくるのをどれだけ我慢して抑えることができるか。ということを練習でもやってきました。それを終わったあとのコネクションの部分をひたすら言い続けていました。

    後半のずっと自陣にいる時間が苦しくて、敵陣へ抜け出すことができなくて、自分たちもミスして。みんなで「我慢」、外国人選手も「patient」と言い続けてプレーしたことがノートライにつながったと思います。

    ――ノートライに抑えることができたし、スクラムトライも奪うことができました。ほとんど想定通りの戦い方でしたか?


    村田キャプテン  スクラムでプレッシャーを与えたいというのが、プレシーズンの直前2試合で自分たちで自信をつけた部分だったので最後取れたのは、準備してきたことが出せた。それが相手より自分たちが上回っていたということで良かったです。


    ――久しぶりのトップリーグです。やっぱり違いますか?


    村田キャプテン  (前よりも)外国人選手が多いです(笑)。開幕するにあたって、ボク個人としては、NECにいたときはまた、来年もある。今年も開幕だな、というように毎年のルーティンのように開幕していましたが、こんなに待ち遠しい開幕は今までになかったですね。ジャージ授与式でもそれぞれの思いを話しました。いろんな思いがあるなと思いましたし、その思いの強さを一つの力にすることができたら、強さを出すことができるときだと感じました。僕だけじゃなく、開幕はチーム全体が待ち焦がれていたものでした。特別じゃないといったら嘘になりますね。


    ――チーム名から企業名を外した、トップリーグ初のチームとしての初戦でした。


    細谷監督 これはトップリーグの中で、意味のある一歩だと思っています。その中で『勝つ』ということ。これが我々の歴史の中で存在感を示すことが、トップリーグがいい方向に変わっていく道標にならなくてはいけないと思っています。

    少しおこがましい部分はあると思いますが、我々の責任は大きくて、ここで負けてしまうようなチームであれば、やはり企業が全て支えなくてはいけないんだという風になってしまう。当然、我々も日野自動車が最大のバックアップをしてくれているのですが、そこに市民の方が入りやすくなった形で運営しています。そこはこれからもどんどんと広げていきたいなと思います。今日も市役所の方が総動員してくれました。そういうことが勝ちにつながっていますし、みんなが一体となって勝ち取った勝利ということを感じていただけたら、次に東京でやる試合はこれ以上の方々が来てくださるかなと思っています。

    目標は1万人と聞いていました。それは、なかなか高いハードルをかがげるなと思いましたけど(笑=実際は3867人)。先週、いろんなことでイベントをやったり、町中のお店に選手が散らばって動員の話をしたり、大型ショッピングセンターでもイベントをしました。

    日野市の中ではまだそういった文化が染み付いていないところがあるので、そこはこれからだと思っています。続けてやっていけばきっと大きくなると思っています。


    試合後の円陣、今日の勝利を喜ぶとともに、メンバーには次戦にむけた準備へチームを引き締める村田キャプテン

    試合後の円陣、今日の勝利を喜ぶとともに、メンバーには次戦にむけた準備へチームを引き締める村田キャプテン

    ――市民の方と交流ということでキャプテンは


    村田キャプテン 僕は日野市で生活しているのですけど、試合が近づくにつれて、市役所の方がみんな赤いTシャツを来て仕事をしていたり。イオンのレジの人が「初陣」という赤い応援Tシャツを来ていたり。そういうのは、今までになかったゼロがイチになっているなと感じています。いままで、歴史あるチームからしたら当たり前のことが今までなかったので、それが動き出したのがうれしかった。

    この前も会社で開催した、市民の方を招いたイベントでも、会社の方以外も集まっていただきました。そこでお話した方は日野市にある別の会社に努めている方で、さっき、スタンドで挨拶させてもらいましたが、そういう部分はとても嬉しいですね。


    日野レッドドルフィンズは、ボーナスポイント1を含む勝ち点5、得失点差30で第1週を終え、カンファレンス、全体でも2位とこれ以上ないスタートが切れた。次週は、アウェイで豊田自動織機シャトルズと対戦。

    一方宗像サニックスブルースは、ミスが多く、プレーの精度が課題として残った。次週は北海道・月寒ラグビー場で神戸製鋼コベルコスティーラーズと対戦する。


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