パナソニック、クボタとの激闘を制す―超満員の熊谷を熱くさせる戦いだった | ラグビージャパン365

パナソニック、クボタとの激闘を制す―超満員の熊谷を熱くさせる戦いだった

2020/01/13

文●編集部


12日、ジャパンラグビートップリーグ2020がついに開幕。熊谷ラグビー場ではパナソニックワイルドナイツとクボタスピアーズの一戦が行われ、会場には17,722人の観衆が訪れた。ワールドカップ出場選手では、パナソニックがPR稲垣啓太、ヴァルアサエリ愛、HO堀江翔太、坂手淳史。LOサム・ホワイトロック、FLデービッド・ポーコック、WTB福岡堅樹、CTBダミアン・デアリエンディという錚々たるメンバー。対するクボタも、FLラピース、NO8ダミアン・デアリエンディ、SOバーナード・フォーリー、CTBライアン・クロッティというトップレベルの選手が名を連ねた。

前半3分パナソニックのルーキーWTB竹山が約50mのロングPGを決めて先制

前半3分パナソニックのルーキーWTB竹山が約50mのロングPGを決めて先制

前半、パナソニックはWTB竹山晃暉が2本のPGを決める。対するクボタはFBゲラード・ファンデンヒーファーが1本PGを決め6-3とパナソニックがリード。

前半17分、S0山沢のキックパス-CTBライリーのタップバックを受けてパナソニックWTB福岡が両チーム初トライ

前半17分、S0山沢のキックパス-CTBライリーのタップバックを受けてパナソニックWTB福岡が両チーム初トライ

17分、FB野口竜司の個人技で敵陣に入り込むとSO山沢拓也の精巧なキックパスがつながり最後はWTB福岡堅樹がトライ。

続く21分、ハーフウェーから福岡が3人抜き50m独走のトライを決める

続く21分、ハーフウェーから福岡が3人抜き50m独走のトライを決める

さらに21分、福岡がハーフウェイ付近からタッチライン際のスペースをスピードで抜き去りそのまま独走。圧巻のプレーで連続トライを決めリードを広げる。

竹山が左隅から難しいコンバージョンを成功

竹山が左隅から難しいコンバージョンを成功

 

前半32分、パナソニックSO山沢がディフェンスのギャップを突きみごとなトライ

前半32分、パナソニックSO山沢がディフェンスのギャップを突きみごとなトライ

32分には、山沢がクボタディフェンスのギャップを突き、見事なトライを決め27-3とパナソニックがリードして前半を終える。

後半、クボタがPGで3点を追加し6-27。58分、クボタはスクラムでプレッシャーをかけ、PRクレイグ・ミラーがシンビンを適用されパナソニックは一人少ない状況となる。時間をかけてクボタはアタックをするもディフェンスを打ち破れない。それでも65分、ファンデンヒーファーが右隅にトライを決める。ワラビーズのバーナード・フォーリーが右隅の難しい角度からコンバージョンキックを狙うも外れ11-27。点差は16点。

クボタは一人多いアドバンテージがある時間帯で1トライしか奪えなかった。残り10分を切ってパナソニックはFLデービッド・ポーコック、福井翔大を投入。ただこの時間帯はクボタの流れはかわらず、パナソニック22m内側でアタックを展開するもパナソニックディフェンスを崩しきれない。

後半38分、途中出場のフッカー堀江翔太が軽快なスピンで前に出てDFを引きつけパス

後半38分、途中出場のフッカー堀江翔太が軽快なスピンで前に出てDFを引きつけパス

75分、パナソニックは敵陣10m内側でプレッシャーをかけペナルティを獲得。ゴール前ラインアウトからアタックを展開。SH小山大輝からパスを受けた堀江翔太がスピンしながら前進し、ワンカイナベテにラストパス。トライを決め34-11として勝利を決めた。

堀江のパスを受けた途中出場のBKワンカイナベテが駄目押し&BP復活のトライ

堀江のパスを受けた途中出場のBKワンカイナベテが駄目押し&BP復活のトライ

 

仕上げのコンバージョンは途中出場の松田力也

仕上げのコンバージョンは途中出場の松田力也

 

ノーサイド、互いの健闘を讃えあう(右から)福岡、立川、山沢、戸田レフェリー、フェルミューレン

ノーサイド、互いの健闘を讃えあう(右から)福岡、立川、山沢、戸田レフェリー、フェルミューレン

パナソニックワイルドナイツが34-11でクボタスピアーズに勝利し、3トライ差以上の勝利ということでボーナスポイント1を含む、勝ち点5を獲得した。MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)には、福岡堅樹が選ばれた。

次節パナソニックは、姫野和樹所属のトヨタ自動車と対戦。クボタはホンダと対戦する。

TIMELINE

激闘を示すスコアボード

激闘を示すスコアボード

<前半>
3分 パナソニック PG 14.竹山晃暉 3 - 0
7分 クボタ PG 15.ゲラード・ファンデンヒーファー 3 - 3
9分 パナソニック PG 14.竹山晃暉 6 - 3
17分 パナソニック T 11.福岡堅樹 11 - 3
18分 パナソニック G 14.竹山晃暉 13 - 3
21分 パナソニック T 11.福岡堅樹 18 - 3
22分 パナソニック G 14.竹山晃暉 20 - 3
32分 パナソニック T 10.山沢拓也 25 - 3
33分 パナソニック G 14.竹山晃暉 27 - 3

<後半>
2分 クボタ PG 15.ゲラード・ファンデンヒーファー 27 - 6
25分 クボタ T 15.ゲラード・ファンデンヒーファー 27 - 11
26分 クボタ Gx 22.バーナード・フォーリー 27 - 11
38分 パナソニック T 23.フィリモニ・ワンカイナベテ 32 - 11
39分 パナソニック G 22.松田力也 34 - 11

「今年が史上最高のトップリーグになることを証明した」 パナソニックワイルドナイツ ロビー・ディーンズヘッドコーチ

トップリーグの新しいシーズンにようこそ。きょうの試合は、今年が史上最高のトップリーグになることを証明したと思います。このコンペティションはすべてのチームが強い相手です。どこのチームにも、いろいろな強い国の代表選手が揃っていて、我々は毎週、タフなチャレンジをしなければならない。その中で、とても強い相手であるクボタに勝てたことはとても嬉しい。クボタはとても良いチームなので。

試合後、パナソニックからワールドカップに出場した9選手に花束が贈呈された

試合後、パナソニックからワールドカップに出場した9選手に花束が贈呈された

(ワールドカップ組の準備、コンディション状況について)

どれだけ準備できていたかは選手自身に聞いてもらった方がいいと思うけれど、マネジメントする側として言わせていただくと、彼らはワールドカップでタフな試合をたくさんしてきたにもかかわらず、チームに戻ったときにはすぐに順応してくれたと感じています。

(チームにたくさんキッカーがいる中でルーキー竹山晃暉がキッカーを務めていた)

コーキはトップリーグで最初のゲームでいいパフォーマンスをみせたと思う。最初のキックはハーフウェー近くからのロングキックだったが、これを決めたことで選手たちは自信を持てたし、きょうの試合を通じた彼の良いパフォーマンスのベースになった。

私たちのチームには、みなさんが思っている以上に良いキッカーがたくさんいます。その中でコーキはキックの練習を本当によくやっているし、責任の重さをエンジョイしている。経験豊富なキッカーたちと一緒に練習をゼネラルプレーでも良いプレーをしているし、成長に期待したいね。

試合後、健闘をねぎらうクボタ立川主将とパナFWポーコックら

試合後、健闘をねぎらうクボタ立川主将とパナFWポーコックら

(福岡堅樹のセブンズへの合流時期について)

以前にメディアのみなさんには、ケンキはトップリーグで2試合をプレーしてからセブンズへ行くとお伝えしました。これは彼自身に任せていることです。今日の彼のパフォーマンスは本当に素晴らしかった。シーズン全部のパフォーマンスを一度に発揮していたように見えたね。実際に、どのくらいの時期にセブンズに合流できるかどうかは未知数なところもあるけれど、15人制のワールドカップで活躍して、今度はセブンズでワールドシリーズ昇格戦とオリンピックにチャレンジする。そこで素晴らしいパフォーマンスを見せることは、日本のラグビー全体にとってとても大切なことだと思う。


「代表選手たちはみんな『チームマン』。若い選手に知識を与えてくれチームに良い影響を与えている」パナソニックワイルドナイツ 坂手淳史キャプテン

この大観衆の中で、トップリーグの開幕戦を、ホームの熊谷で迎えることができて嬉しいです。みなさんの声援が僕らにも届いて、今までのトップリーグにはなかった熱いものを感じました。ゲームの内容自体はいいところもあり、悪いところもありましたが、そこはこれから修正していくところはたくさんあるので修正したい。トップリーグが開幕して、この大観衆の中でプレーできたことが、我々のチームにとってよかったと思います。

(ワールドカップからトップリーグに備えることの難しさは)

僕の感じでは、そんなに難しくはなかった。12月1日に宮崎合宿で全メンバーが初めて集まったときも、集まったのここが初めて?と思うくらいにコミュニケーションが取れていました。チームはまだ発展途上だったけど、みんなここにフォーカスしてきていたんだなと思いました。

6人の日本代表も、このトップリーグにかけている思いは強い。昨年は6位という結果で、不甲斐ない思いをしたので、今年はリーグ優勝して、パナソニックとして頂点を奪回したいということに強いモチベーションを持っている。日本以外の代表の3人、NZ代表ホワイトロック、南ア代表デアリエンディ、オーストラリア代表ポーコックも、それぞれ国は違ってもみな素晴らしいチームマンなので、初めから心配していなかったけれど、思った以上にチームに良い影響を与えてくれる。特に若い選手に知識を与えてくれて、自分たちから経験を話してくれたり、チームの成長を加速させてくれる存在になっています。


(セブンズのため近くチームを離れる予定の福岡選手のパフォーマンスについて)


ホントに良いですよね(笑)。ホントに良いプレーヤーなので、僕らも心強いです。彼が、自ら望んでセブンズに行くことは、僕らとしても背中を押したい。パナソニックには、いいウイングの選手がまだまだたくさんいるので、ケンキには、セブンズへ行って、パナソニックの強さを見せて欲しい。彼がどんな選択をしてもパナソニックの仲間であることは変わらないし、みんなで応援します。


PANASONIC STATS

1 稲垣啓太 50'OUT
2 坂手淳史 50'OUT
3 ヴァルアサエリ愛 66'OUT
4 ヒーナンダニエル 71'OUT
5 サム・ホワイトロック 71'OUT
6 長谷川崚太
7 谷昌樹
8 ジャック・コーネルセン
9 内田啓介 71'OUT
10 山沢拓也 32'TRY
11 福岡堅樹 17'21'TRY
12 ダミアン・デアリエンディ
13 ディラン・ライリー 70'OUT
14 竹山晃暉 3'9'PG 18'22'33'G
15 野口竜司 70'OUT
16 堀江翔太 50'IN
17 クレイグ・ミラー 50'IN
18 平野翔平 66'IN
19 福井翔大 71'IN
20 デービッド・ポーコック 71'IN
21 小山大輝 71'IN
22 松田力也 79'G 70'IN
23 フィリモニ・ワンカイナベテ 78'TRY 70'IN

「「チームとしてはエキサイティングな部分がたくさんあったことは前向きにとらえる」クボタ フラン・ルディケヘッドコーチ

タフな試合になりました。前半、パナソニックに望み通りのプレーをさせてしまい、イージートライをさせてしまった。ポジティブなことは、ハーフタイムで修正できたこと。後半はいいラグビーをして、チャンスも作れた。ただ、それをなかなか点数に繋げられなかった。やはり前半からの点差があり、スコアの面で追いつくことは難しかった。とはいえ、チームとしてはエキサイティングな部分がたくさんあったことは前向きに受け止めて、次のホンダ戦に向けて、楽しみにしています。

クボタのNO8フェルミューレン、LOブルブリング、SOフォーリーが3人がかりでパナソニックのCTBライリーにタックル。サポートに入るのはパナソニックのヒーナン。まさしくインターナショナルな攻防だ

クボタのNO8フェルミューレン、LOブルブリング、SOフォーリーが3人がかりでパナソニックのCTBライリーにタックル。サポートに入るのはパナソニックのヒーナン。まさしくインターナショナルな攻防だ

(フィジカルエリアでの戦いについて)

フィジカル面にはまったく問題はなかったと思う。ハーフタイムに話したのは、せっかく得たボール、ポゼッションを、よりスマートに活用して戦おうということ。フィジカル面には問題なかった。

「スコアを取りきれなかったのが自分たちの課題」クボタ 立川理道キャプテン

本当に素晴らしいスタジアムで、たくさんの方が来てくれて、その中で開幕戦を戦うことができてうれしい。クボタとしてはそこで結果を出したかったけれど、パナソニックさんが素晴らしいラグビーをした。
クボタもポジティブな部分と修正すべきところがあったし、試合は来週もある。ホンダ戦に勝利をあげられるよう準備して臨みたい。

日本代表資格が得られずW杯出場ならなかったクボタFBファンデンヒーファー。試合中足を痛める場面もあったが、1T2PGでクボタの全11得点を稼ぎ出した

日本代表資格が得られずW杯出場ならなかったクボタFBファンデンヒーファー。試合中足を痛める場面もあったが、1T2PGでクボタの全11得点を稼ぎ出した

(スクラムの優位、数的な優位をどう活かしたかったか)

スクラムに関してはFWのリーダーたちに任せているけれど、スクラムは勝っていて、プレッシャーをかけることができていたし、実際に相手にイエローカードが出たし、ペナルティーを奪うこともできていた。もう少し早い段階でスコアできていればよかったけれど、結果的にスコアできたけれど、時間がかかってしまったのは反省点です。

得点にはからめなかったが、非凡なスピードを見せつけたクボタWTB白井

得点にはからめなかったが、非凡なスピードを見せつけたクボタWTB白井

あの局面だけでなく、前半もチャンスがあったのに取りきれなかったし、後半も敵陣にいた時間はあったのに、なかなかスコアを取りきれなかったのが自分たちの課題です。逆に、パナソニックは自分たちのアタックエリアに入ったらすぐにスコアしていった。そこがスコアの差になったと思う。

クボタは次節ホンダヒートと鈴鹿で対戦。初勝利をかける

クボタは次節ホンダヒートと鈴鹿で対戦。初勝利をかける

KUBOTA STATS

1 羅官榮
2 杉本博昭
3 松波昭哉 57'OUT
4 デーヴィッド・ブルブリング
5 ルアン・ボタ
6 トゥパフィナウ
7 ピーター・ラピース・ラブスカフニ 66'OUT
8 ドゥエイン・フェルミューレン
9 井上大介 66'OUT
10 川向瑛 57'OUT
11 白井竜馬
12 立川理道
13 ライアン・クロッティ 57'OUT
14 岩佐賢人
15 ゲラード・ファンデンヒーファー
16 大塚健太郎
17 海士広大
18 北川賢吾 57'IN
19 青木祐樹
20 末永健雄 66'IN
21 岡田一平 66'IN
22 バーナード・フォーリー 57'IN
23 近藤英人 57'IN

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