パナソニック、神戸製鋼との全勝対決へ―ロビー・ディーンズHC、坂手淳史キャプテンが抱負を語る | ラグビージャパン365

パナソニック、神戸製鋼との全勝対決へ―ロビー・ディーンズHC、坂手淳史キャプテンが抱負を語る

2021/04/04

文●大友信彦


ようやく対戦が実現する。
神戸製鋼とパナソニック。2018年に神戸製鋼が復活優勝を飾ったシーズンは変則日程で行われ、別グループになったパナソニックとは対戦がなかった。ワールドカップの盛り上がりを受けて開幕した昨シーズンは両チームとも順調に勝利を重ね、ドリームマッチへの期待が高まったが、コロナでシーズンが打ち切り。試合は実現しなかった。
そして今季も、両チームは順調に勝ち進み、第6節で全勝同士の対決を迎えた。

「お互いにいかに相手を倒すか」ロビー・ディーンズHC

――神戸製鋼というチームをどう見ていますか。


「いいチームです。一流のチーム。インターナショナル代表の経験、スーパーラグビーの経験を豊富に持つ選手が揃っていて、歴史的にも成功を収めてきたチームと認識しています。チームとしての能力が非常に高いことはスタッツにも現れている。ボールを持ってアタックするときの強さが際立っている。ポゼッションも高く、彼らのアタックはディフェンスに対してチャレンジしてくる。スペースをうまく突くし、グラウンドの幅をいっぱいに使う。個々のキャリアーも強力です。我々は集中して80分間の戦いに望まなくてはならない」

「あとは天候に影響されず、両チームともボールを持って積極的にアタックするような試合になることを望んでいます。試合のチケットも早々に売り切れたと聞いています。それこそ、たくさんのお客さんがこのカードを楽しみにしていたことの証拠だと思う。その期待に応える試合をしたい」

――学業との両立を図るとなると、練習に参加できない日もあるのでは。


「用事があって練習に参加できない日があるというのは他の選手でもよくあることで、ケンキに限ったことではない。ケンキは普段からの練習に取り組む姿勢でチームメイトのリスペクトを得ているので問題ありません。例えばオリンピックでも、多くの人が見るのは決勝の舞台で世界新記録を出して優勝する場面ですが、それはそれぞれの選手が普段のトレーニング、しっかりした準備を重ねてきたことによって本番のパフォーマンス、素晴らしい記録が生まれる。ラグビーも同じです」

――福岡選手は昨季、今季と出場した試合すべてでトライを取るなど絶好調です。


「彼はそれだけの準備をしているということです。マインドセットも素晴らしい。トライをとるだけではない。ケンキは弱点のない選手です。世界を見渡してもそんな選手はほとんどいない。ほとんどの選手は何かしらの弱点を持っているけれど、ケンキはグラウンドで選手がやるべきことはすべてやる。本当にすべてやる。

たくさんのチームが、アタックの時はケンキをターゲットにしてくるけれど、そういう場面でも実はケンキが攻めているんです。外側のブレイクダウンで、ハイボールキャッチで、インターセプトで。ケンキは自分が狙われたときでも、ディフェンスから相手にプレッシャーをかけて、逆にチャンスを作っていく。そういう場面をよく見るでしょう?」

――改めて。神戸製鋼との全勝対決。どんな試合になりますか。


「戦略的にいえば、お互いに、いかに相手を倒すかということで策を練って試合に臨むでしょう。みなさんがどちらに賭けたらいいか……それは難しいでしょうね。どちらのチームも負けるつもりはないから(笑)」


――ホワイトカンファレンスを1位で抜けると、トーナメントでは準々決勝を熊谷で戦える組み合わせになります。


「そのことは把握しています。でも、まだそこは考えない。我々がフォーカスするのは目の前の一戦にベストを尽くすこと。それに変わりはない。この試合に勝ったとしても。お互いにまだ第7節の試合が残っている。ここで終わりではありませんからね」

「ワイルドナイツは23人で戦うのがテーマ」坂手淳史キャプテン

――神戸製鋼との一戦です。


「それはあまり意識していません。目の前のひとつの試合、その相手が神戸製鋼だということで、いつも通りにいい準備をすること、練習してきたことを出すだけです。神戸製鋼との対戦は2017年以来ということで、個人的には楽しみですが、チームとしてやることは変わりません」


フィニッシャーとしての存在感もでてきたWTB竹山晃暉

フィニッシャーとしての存在感もでてきたWTB竹山晃暉

――神戸の戦い方についてはどう見ていますか。


「すごいメンバーが揃っていますよね。自陣からでもどんどんアタックしてくるし、キックをあまり使わないでアタックしてくる。ただ、ディフェンスは僕たちの強みでもあるので、戦うのが楽しみです。去年もお互いに白星を重ねていって。対戦するのを楽しみにしていたけれど中止になってしまった。ファンのみなさんも楽しみにしていたと思いますから。ただ、実際の試合では何か特別なことをするわけではなく、いつものようにゲームの1分1分に集中して、80分を全力で戦って、最後に1点でも勝っていればいい。神戸のアタックはすごいけれど、僕たちもディフェンスが強みです。ディフェンスからのトランジションで強みを出していきたいし、神戸も自分たちのアタックの強みを出してくるでしょう。お互いの強みを出して戦えればいい試合になると思う」

破壊力ある突破が持ち味のベン・ガンター

破壊力ある突破が持ち味のベン・ガンター

――シーズン中の去就が注目されていた福岡選手がシーズンいっぱいプレーすることを表明しました。


「主将としてというより、ひとりの同期として、ケンキがチームにいてくれることは本当にうれしいです。戦力としてももちろん頼もしいし、僕らとしてもケンキの最後のシーズンを最後まで一緒に戦って、いい成績で送り出したい。ケンキはいつも通りにワールドクラスのプレーをしてくれるので、FWの僕らはいいスクラムを組んで、ラインアウトを取って、いいボールをバックスに送りたいです。

ケンキもトライだけでなくディフェンスでもチームを助けてくれるし、僕らもケンキがトライを取ってくれると信頼しているから頑張れる。お互いの信頼で成り立っているのがラグビーですし、それがワイルドナイツです。だから大事になるのはセットプレー。先発FW8人は力強いプレーで、反則をせずにいいプレーをして、ゲームを作る。あとはリザーブの8人が、ゲームに違いを生み出してくれる」

流れを変えるインパクトプレーヤー・HO堀江翔太

流れを変えるインパクトプレーヤー・HO堀江翔太

――リザーブの強さはパナソニックの武器ですね、坂手さんのあとには堀江さんが控えている。


「ワイルドナイツは23人で戦うのがテーマですね。ワイルドナイツではリザーブのことを『ゲームチェンジャー』と呼んでいます。ゲームの中で、力強いプレーをして違いを生み出す役目、インパクトを与える役目です。どの試合を見ても、みんなその仕事をしっかりやってくれている。それがわかっているから、先発は安心して全力でプレーして、後半のフィニッシュする選手たちに安心してバトンタッチできるんです」


成長著しい、福井翔大

成長著しい、福井翔大

――神戸製鋼とは、この先プレーオフでも対戦する可能性があると思いますが。そこは考えない?


「考えませんね。トーナメントではどこと当たるとしても、毎試合全力を出さないと勝ちきれない。全部が厳しい戦いが待っています。1試合1試合、しっかり準備をして、戦っていくだけです」


大友信彦
(おおとものぶひこ)

1962年宮城県気仙沼市生まれ。気仙沼高校から早稲田大学第二文学部卒業。1985年からフリーランスのスポーツライターとして『Sports Graphic Number』(文藝春秋)で活動。’87年からは東京中日スポーツのラグビー記事も担当し、ラグビーマガジンなどにも執筆。

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