パナソニックが開幕2連勝!福岡堅樹セブンズ挑戦前の大一番でボーナスポイント獲得し快勝 | ラグビージャパン365

パナソニックが開幕2連勝!福岡堅樹セブンズ挑戦前の大一番でボーナスポイント獲得し快勝

2020/01/19

文●編集部


ジャパンラグビートップリーグは第2節、豊田スタジアムでは注目の一戦、トヨタ自動車ヴェルブリッツとパナソニックワイルドナイツの一戦が行われた。

歴代最高観客数・37,050人で埋め尽くされたスタンド。5階席まで満員だ。

歴代最高観客数・37,050人で埋め尽くされたスタンド。5階席まで満員だ。

会場には歴代最高観客数の37,050人が訪れた。トヨタ自動車は、日本代表・姫野和樹、木津悠輔、直前まで合宿に帯同していた三浦昌悟のほか、オールブラックスでキャプテンを務めたキアラン・リード、南アフリカ代表のウィリー・ルルーが新加入。

トヨタ自動車、ハンセンディレクター・オブ・ラグビー(左)、クロンHC(右)

トヨタ自動車、ハンセンディレクター・オブ・ラグビー(左)、クロンHC(右)

さらに、ディレクター・オブ・ラグビーには、オールブラックスを率いた、スティーブ・ハンセンが就任した。

今節注目の一戦、開始前から緊張感がみなぎった

今節注目の一戦、開始前から緊張感がみなぎった

パナソニックは、この試合でチームを離れ、オリンピックへ向けセブンズ日本代表入りに挑戦する福岡堅樹に注目が寄せられた。

長谷川が自陣深くからスペースを走り抜けビッグゲイン

長谷川が自陣深くからスペースを走り抜けビッグゲイン

いきなり試合が動いた。1分、パナソニックFL長谷川峻太が自陣22m外側からビッグゲイン。一気に敵陣22m付近までボールをキャリーするとCTBダミアン・デアリエンディへオフロードパス。そのままインゴールへトライ。あっという間にパナソニックが7-0と先制した。

長谷川からパスを受けたCTBデアリエンディが先制のトライ

長谷川からパスを受けたCTBデアリエンディが先制のトライ

 

トヨタ自動車・新加入、帝京大学でキャプテンを務めたLO	秋山大地が積極的に攻撃を仕掛けた

トヨタ自動車・新加入、帝京大学でキャプテンを務めたLO 秋山大地が積極的に攻撃を仕掛けた

18分、流れるようなアタックでパナソニックディフェンスを崩す。ハーフウェイ付近でNO8キアランからボールを受けたLO秋山がオフロードパスをWTBジェイミー・ヘンリーへつなぐ。

ジェイミーが一度タックルを受けるもさらに前進し、敵陣22m手前でポイントを作る。SH茂野海人が右オープンサイドへ展開。

ラインアウトの攻防、トヨタ自動車に新加入したNO8キアラン・リードがプレッシャーをかける

ラインアウトの攻防、トヨタ自動車に新加入したNO8キアラン・リードがプレッシャーをかける

 

この2人がトップリーグで見れる!キアラン(奥)とホワイトロック(手前)

この2人がトップリーグで見れる!キアラン(奥)とホワイトロック(手前)

 

岡田のトライ後のクロニエのコンバージョンは惜しくも決まらず

岡田のトライ後のクロニエのコンバージョンは惜しくも決まらず

PR三浦が22m内側へ入るとボールダウンせずに茂野にパス。FBルルーが順目への展開を指示。ルルーからパスをうけたCTB岡田優輝がそのままトライ。SOライオネル・クロニエのコンバージョンは決まらず5-7とした。

NO8キアラン・リード

NO8キアラン・リード

 

前半26分、トヨタはクロニエのPGで8-7。

前半26分、トヨタはクロニエのPGで8-7。

26分、自陣22m内側でパナソニックがオフサイドのペナルティ。トヨタはショットを選択し、クロニエがPGを決め8-7と逆転に成功する。

前半28分、FBルルーのトライでトヨタがリードを広げる

前半28分、FBルルーのトライでトヨタがリードを広げる

畳み掛けたいトヨタは27分、自陣10m付近でブレイクダウンターンオーバー。茂野がすぐさま左オープンサイドへ展開。ルルーがハイパントで裏のスペースにボールを運ぶと、WTBジェイミーがチェイス。パナソニックWTB竹山晃暉がプレッシャーを受けボールをキープしきれず、ルルーがそのボールをキックでインゴールへ運ぶとそのままグラウディング。一度はTMO判定となるもトライが認められ、13-7とリードを広げて前半を終える。


前半、古傷の膝の痛みを訴える福岡。

前半、古傷の膝の痛みを訴える福岡。

 

トヨタはSOクロニエは様々のオプションで攻撃を仕掛けた

トヨタはSOクロニエは様々のオプションで攻撃を仕掛けた

 

トヨタNO8キアランは前半終了間際のプレーで負傷。前半のみで交替となった。

トヨタNO8キアランは前半終了間際のプレーで負傷。前半のみで交替となった。

前半の最後、NO8キアランへの低いタックルが突き刺さり、負傷退場。トヨタはNO8ジャイソン・ジェンキンスへ交替。パナソニックは後半へ向けての交替はなく、後半がスタート。

この日の豊田スタジアムは快晴。絶好のコンディションとなった

この日の豊田スタジアムは快晴。絶好のコンディションとなった

 

FB野口竜司のハイボールキャッチ。途中交替となるも切れのあるプレーを見せた。

FB野口竜司のハイボールキャッチ。途中交替となるも切れのあるプレーを見せた。

 

雄叫びをあげるPR稲垣啓太

雄叫びをあげるPR稲垣啓太

  

51分、SO山沢拓也のトライで14-13

51分、SO山沢拓也のトライで14-13

47分、トヨタは自陣22m外側の密集でペナルティ。竹山がPGを狙うも失敗。得点は動かす。それでも49分、トヨタは再び自陣22m付近でペナルティ。パナソニックはトライを狙う。ゴール前のラインアウト。HO坂手はLOサム・ホワイトロックにボールをあわせる。モールで中央へボールを動かしSO山沢拓也がゴール左にトライ。竹山のコンバージョンも決まり14-13と逆転に成功する。

トヨタは54分、WTB小原のトライで再びリード。

トヨタは54分、WTB小原のトライで再びリード。

逆転したパナソニックはPRクレイグ・ミラー、HO堀江翔太を投入。逆転を許したトヨタ自動車は、直後の54分、ハーフウェイやや自陣からFBルルーが再び、裏スペースへボールをキック。WTB小原政佑がそのボールをキャッチしゴール中央へトライ。再び20-14とトヨタがリードする。


残り20分で6点差。勝負を決めたのは「リザーブ陣のパフォーマンス」だった。パナソニックはSO松田力也、SH小山大輝、FLデイヴィッド・ポーコック、FBフィリモニ・ワンカイナベテを投入。FW、BKともにフレッシュレッグスがチームに新たな力を与えた。


トヨタ自動車は前半は食い止めていたパナソニックのアタックを抑えきれず、自陣で食い込まれペナルティを連発。「ノーペナルティー」とチームに声をかえる姫野キャプテン。それでもトヨタは流れを引き戻すことが出来なかった。

後半途中から出場のHO堀江

後半途中から出場のHO堀江

パナソニックは2度のPGを外すも、アタックすれば確実にゲインできる状態。トヨタは足がとまり戻りきれない。SH小山からのリズムもよく、FW、BKが一体となってアタック。トヨタは戻りきれずパナソニックがアドバンテージを得て優位な展開が続く。

62分、ライリーのトライでパナソニックが再び逆転

62分、ライリーのトライでパナソニックが再び逆転

61分、竹山が低い姿勢でディフェンスのギャップを突き22m付近にボールを運ぶと、最後はCTBディラン・ライリーがディフェンスのギャップをついてラインを突破。ゴール中央へトライ。コンバージョンも成功して21-20と再びパナソニックが逆転。

71分、竹山のトライでゲームを決めた

71分、竹山のトライでゲームを決めた

残り15分、互いに拮抗した状況が続く。1点差の争い、時間が経てば小さなミスが命取りとなる緊迫した展開。その状況を打ち破ったのは、福岡堅樹の1プレーだった。69分、ライリーの飛ばしパスをキャッチした福岡は、ハーフウェイ付近から一気にトップスピードへ加速。

こうなると止められない。ゴール前5mライン直前までボールを運ぶ。SH小山は左、右と確認。右のオープンサイドでPRミラーがコールする。小山、ミラー、ヒーナン、ワンカイナベテとつながり、竹山へ。そのままインゴールへ走り込みトライ。右手を高く突き上げ喜びを表現した。パナソニックが28-20としてリードを広げた。

77分、相手ボールが乱れたところをキャッチした福岡

77分、相手ボールが乱れたところをキャッチした福岡

 

ゴール中央へトライ

ゴール中央へトライ

試合を決めたのも福岡だった。37分、敵陣22m付近でディフェンスによるプレッシャーでパスが乱れたところ、福岡がキャッチ。そのままゴール中央へトライ。試合を決めた。

残り時間はあと僅か。パナソニックはリーグ制覇に向け、もう1トライをとればボーナスポイント1を獲得できる。トヨタには1トライを取ってもボーナスポイントを獲得できない。メンタルの差は明らかだった。79分、トヨタは不用意なキックから敵陣22m手前でボールを獲得したパナソニック。ピッチサイドからは「トライ」「トライ」の声が飛ぶ。

さらに82分、ワンカイナベテがボーナスポイント獲得を決めるダメ押しトライ

さらに82分、ワンカイナベテがボーナスポイント獲得を決めるダメ押しトライ

80分、トヨタはオフフィートのペナルティ。松田がタッチに蹴り出しラインアウトを選択。1プレーにかけるパナソニック。ラインアウトからフェイズを重ねる。3フェイズ目、小山、福井、松田、松田からフラットなパスがワンカイナベテにつながりトライ。

後半、選手層の厚さ、チームとしての成熟度で違いを見せたパナソニックが40-20でトヨタ自動車に勝利。ボーナスポイント1を含む勝ち点5を獲得し開幕から2連勝を果たした。MOMには高い、先制トライにつながるゲインだけでなく終始高いワークレートで存在感を示したFL長谷川峻太が選ばれた。

MOMに選出されたパナソニック・FL長谷川

MOMに選出されたパナソニック・FL長谷川

勝利したパナソニックは次週、三菱重工ダイナボアーズと、開幕2連敗を喫したトヨタ自動車は日野レッドドルフィンズと対戦する。

パナソニック ロビー・ディーンズHC(右)、坂手淳史キャプテン(左)

パナソニック ロビー・ディーンズHC(右)、坂手淳史キャプテン(左)

パナソニック ロビー・ディーンズHC


今日、素晴らしい試合ができて嬉しく思います。トップリーグは15試合がありますが、今日の試合が続ければ、トップリーグのクオリティーが高いことを証明できる。トヨタが非常にプレッシャをかけてきたが対応して、素晴らしい試合ができた。


――福岡選手は素晴らしいトライをとりました


彼は特別な選手です。チームとして起用できるのは幸せです。なおかつ、多くのお客さんの前で彼のパフォーマンスを見せることができてチームとして嬉しく思います。

彼が、セブンズワールドシリーズ、五輪でセブンズの日本代表としてチームに貢献することは嬉しく思います。ピッチで我々日本人は彼のプレーが見られることは幸せだと思います。今日、試合を見ていただいて、福岡がボール持ったときはお客さんの息づかいが変わり、彼がボールを持つことを非常に楽しみにしていました。試合を見ていて、我々のためにトライを取ってくれないんじゃないかとコーチ陣は心配がよぎりましたが(笑)、トライを取って、(彼の)いい門出を祝えたと思います。

パナソニック 坂手淳史キャプテン


37,050人ものファンの方が来て、そういう中でゲームできて勝てたこと、ボーナスポイント(BP)を取れたこと嬉しく思います。前半は厳しい時間が続いたが、後半、リザーブから出てきた選手が素晴らしい仕事をしてくれて相手との差をつけられた。最終的にはBPは大きいと思うので、全員で取ったこの1点をさらに次の勢いとして続けていきたい。

――福岡に関して


堅樹らしい、いいトライだったと思います。いいディフェンスから、ボールがこぼれたところから、しっかりハンズでとって、あいつらしい、いいトライだった。

パナにトライだけでなく、ディフェンス面でもキックチェイスやいろんな面で貢献してくれている。いい面を残してくれた。他のWTBも(彼の)2試合見て、いい勉強になった。パナソニックのレベルが上がったと思います。堅樹はオリンピックにチャレンジするため、セブンズに専念しますが、その選択はみんなで応援したい。


堅樹は堅樹でセブンズで頑張る、僕たちはパナソニックで優勝して全員で喜べるようにしたい。戻ってきたときに優勝を見せられるようにしたい。どこにいっても、いつでもどこでも彼はパナソニックのチームメンバーのひとりです。


 

パナソニック STATS

1 稲垣啓太 52'OUT
2 坂手淳史 52'OUT
3 ヴァルアサエリ愛 7'OUT
4 ヒーナンダニエル
5 サム・ホワイトロック 58'OUT
6 長谷川崚太
7 谷昌樹 72'OUT
8 ジャック・コーネルセン
9 内田啓介 58'OUT
10 山沢拓也 51'TRY 58'OUT
11 福岡堅樹 77'TRY
12 ダミアン・デアリエンディ 2'
13 ディラン・ライリー 62'TRY
14 竹山晃暉 3'51'G 71' TRY
15 野口竜司 56'IN
16 堀江翔太 52'IN
17 クレイグ・ミラー 52'IN
18 平野翔平 7'IN
19 福井翔大 72'IN
20 デービッド・ポーコック 58'IN
21 小山大輝 58'IN
22 松田力也 63'72'TRY 58'IN
23 フィリモニ・ワンカイナベテ 82'TRY 56'IN

トヨタ自動車 サイモン・クロンHC


最初の50分はいいラグビーができたと思う。その後の30分はペースがスローダウンし、相手に好きなことをさせてしまった。ゲインラインを超えられて、クイックボールを与えてしまった。


――セットプレーについて


スクラムは前の試合より修正できたと思います。クリーンなボールを使えたし、ペナルティーの数は少なかった。ラインアウトはあまり機能しなかった。要因としては、FWの経験不足があった。相手とギャップをとらないといけないところを寄られてイージーボールになってしまい、それが取られた。プレシーズン(の準備)が短かったが次の課題を見つけて、月曜日からやって、土曜に標準を向けてやっていきたい。

悔しい表情をにじませた姫野

悔しい表情をにじませた姫野

トヨタ自動車 姫野和樹キャプテン


メンタル的なところで、50分以降が弱かった。そこを次の試合では80分戦えるように修正していきたい


――ラインアウト・セットプレーについて


(スクラムは)すごくよかったと思います。フロントローは若いメンバーなので、こういった経験をもっともっとすれば、もっとよくなると思います。スクラム、ラインアウトで共に、いい精度のボールだせれば良いアタックができると証明できたと思うし、FWとしてもっともっとクオリティーを求めてやっていきたい。

――50分以降のメンタルがダウンした原因は?


こういうタイトな試合の中で、経験もあるだろうし、いろいろな体力的なところもある。いろいろな要素あると思いますが、そういったときにしっかりキャプテンとして、チームをどうまた鼓舞するのか、今日というのは良い勉強になったかなと思います。


トヨタ自動車 STATS


1 三浦昌悟 58'OUT
2 加藤竜聖 72'OUT
3 淺岡俊亮 3'OUT
4 秋山大地
5 カール・ウェグナー 52'OUT
6 姫野和樹
7 古川聖人
8 キアラン・リード 40'OUT
9 茂野海人 56'OUT
10 ライオネル・クロニエ 26'PG 55'G
11 ヘンリージェイミー 29'OUT
12 マレ・サウ
13 岡田優輝 18'TRY 74'OUT
14 高橋汰地
15 ウィリー・ルルー 28'TRY
16 川西智治 72'IN
17 吉田康平 58'IN
18 木津悠輔 58'IN
19 ジェイソン・ジェンキンス 40'IN
20 シュネル・シン 52'IN
21 滑川剛人 56'IN
22 クリントン・スワート 74'IN
23 小原政佑 54'TRY 29'IN


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