初タイトル奪取へ!クボタ、ロスタイム5分を凌いでファイナル進出 | ラグビージャパン365

初タイトル奪取へ!クボタ、ロスタイム5分を凌いでファイナル進出

2019/08/07

文●大友信彦


トップリーグカップ準決勝、もう1試合は東芝vsクボタの顔あわせで、横浜市のニッパツ三ツ沢球技場で行われた。 プールBの東芝はNTTコム、ヤマハ発動機、NTTドコモ、宗像サニックス、九州電力に5戦全勝。 プールCのクボタはキヤノン、コカコーラ、釜石シーウェイブス、三菱重工相模原に4勝、トヨタ自動車が大会を辞退したことによる不戦勝を含め5戦全勝で1位通過した。 試合は8月4日(日)、まだ強い日差しの照りつける午後5時にキックオフされた。

東芝はSH小川主将の強気のリードで序盤をリードした

東芝はSH小川主将の強気のリードで序盤をリードした

先制したのは東芝だった。
6分、SH小川高廣主将の突破で攻め込むと、5mスクラムを押し込んでアドバンテージを得ておいて左に展開、WTBバンワイクがトライ(バンワイクC失敗)。

東芝カフイとクボタ立川の12番対決は見応えがあった

東芝カフイとクボタ立川の12番対決は見応えがあった

続く8分には相手キックオフをリターンしてCTBカフイが豪快に突破、クボタCTB立川理道を幻惑しておいて右のWTBナイカブラにラストパス(バンワイクC成功)。東芝が両翼の外国人選手の連続トライで12点を先行した。

前半19分、クボタ反撃の狼煙をあげたのはWTB白井の激走だった

前半19分、クボタ反撃の狼煙をあげたのはWTB白井の激走だった

クボタの反撃は18分からだ。
自陣に攻め込まれたブレイクダウンで立川理道のタックルからこぼれ球を奪ってすぐに展開。相手陣へのキックをWTB白井竜馬がチェイス。この場面は東芝WTBナイカブラが間一髪戻ったが、次のラインアウトで東芝ボールを奪うとWTB白井が左サイドを豪快に突破、最後は相手DFを幻惑して内に切れ込みポスト下にトライ(SOハウェラC成功)。

続く21分、立川の絶妙なパスからクボタFB桑江が鮮やかに抜けて独走トライ

続く21分、立川の絶妙なパスからクボタFB桑江が鮮やかに抜けて独走トライ

続く21分は相手ハイパントのこぼれ球を拾った立川のパスからFB桑江健一郎がトライ。SOハウェラのコンバージョンも決まり逆転すると、27分には右ラインアウトから右WTBファンデンヒーファーを入れるムーブで鮮やかなトライ。そこから東芝はWTBナイカブラ、クボタはFL末永健雄とトライを取り合い、前半はクボタが28-19とリードして折り返した。

さらにクボタはムーブでファンデンヒーファーが抜け豪快な3連続トライ

さらにクボタはムーブでファンデンヒーファーが抜け豪快な3連続トライ

 

前半終了間際、東芝ゴールに迫るクボタCTB立川。しかし僅か及ばずハーフタイム

前半終了間際、東芝ゴールに迫るクボタCTB立川。しかし僅か及ばずハーフタイム

後半も先手を取ったのはクボタだ。
13分にハウェラが狙ったPGは外れたが、15分には立川のジャッカルからノットリリースザボールのPKチャンスを掴み、ハウェラが低い弾道でPGを蹴り込み31-19まで差を広げる。

クボタは後半15分、SOハウエラのPGで31-19にリードを広げる

クボタは後半15分、SOハウエラのPGで31-19にリードを広げる

対する東芝も57分、右ゴール前のラインアウトからHO森太志がトライ。31-24の7点差に迫るが、中尾のコンバージョンは外れる。5点差に迫るチャンスだったが7点差が残った。

そして、そこからはひたすら激しい肉弾戦だ。

7点を追う東芝は残り10分のところからロックにラベマイ、大野均、CTB渡邉太生らフレッシュレッグズを次々と投入。運動量でクボタを上回ろうとするが、クボタも懸命のディフェンスでゴールを割らせない。

積極的なランで東芝の攻撃を作ったFB豊島

積極的なランで東芝の攻撃を作ったFB豊島

 

7点差のまま、東芝がクボタゴール前に攻め込んだところでタイムアップのホーンが鳴る。このあとゲームが途切れれば試合終了だ。PKを得た東芝がラインアウトから攻める。クボタは懸命に守るが、モールコラプシング(の繰り返し)で83分、FLフィナウにイエローカード。

後半36分にピッチに入り、短い時間ながらハードワークを披露した東芝LO大野

後半36分にピッチに入り、短い時間ながらハードワークを披露した東芝LO大野

 

大野が相手ゴール前でクボタSH井上をタックルで潰す。

大野が相手ゴール前でクボタSH井上をタックルで潰す。

その1分後にはオフサイド(反則の繰り返し)で交替出場のPR古賀にもイエローカード。クボタは2人少ない13人での戦いとなったが、相手ゴール前PKでスクラムを選択してのラストアタックで、東芝はゴールライン上まで持ち込んだ者のグラウンディングできずインゴールヘルド(アンプレアブル)により試合終了。クボタが東芝を破った。

ノーハーフになったラックからパスアウトするのは立川。激戦になるほど経験豊富なベテランの仕事ぶりが光る

ノーハーフになったラックからパスアウトするのは立川。激戦になるほど経験豊富なベテランの仕事ぶりが光る

フルタイムの時点で、スコアボード下の電光時計の表示は「45分19秒」
5分を超えるロスタイムの死闘の末に、ファイナルスコアは31-24の7点差。最後に東芝がトライとコンバージョンを決めていれば、あるいはペナルティトライを宣告されていたら、延長に突入していたわけだ。一瞬も目の離せない熱戦だった。

東芝のアタックはわずか届かず。クボタが7点差を守り切り決勝進出を決めた

東芝のアタックはわずか届かず。クボタが7点差を守り切り決勝進出を決めた

クボタはトップリーグ、カップ戦を通じて初めての決勝進出。のみならず、旧全国社会人大会を含めても初めての決勝進出だ。

神戸製鋼との決勝は10日、18時から花園ラグビー場で行われる。


▼もう一つの準決勝マッチレポート

灼熱の戦い!神戸製鋼がサントリーに勝利しファイナル進出

大友信彦
(おおとものぶひこ)

1962年宮城県気仙沼市生まれ。気仙沼高校から早稲田大学第二文学部卒業。1985年からフリーランスのスポーツライターとして『Sports Graphic Number』(文藝春秋)で活動。’87年からは東京中日スポーツのラグビー記事も担当し、ラグビーマガジンなどにも執筆。

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