東芝は新戦力が躍動―府中ダービーを制し開幕戦勝利 | ラグビージャパン365

東芝は新戦力が躍動―府中ダービーを制し開幕戦勝利

2020/01/13

文●編集部


12日、ジャパンラグビートップリーグ2020が開幕。秩父宮ラグビー場ではサントリーサンゴリアスと東芝ブレイブルーパスの一戦が行われた。ワールドカップでの日本代表の活躍を受け、前売りは完売。21,564人の超満員で試合が開始された。

オープニングセレモニーが行われた

オープニングセレモニーが行われた

 

両チームの選手たちが入場

両チームの選手たちが入場

 

東芝がラベマイのトライで先制

東芝がラベマイのトライで先制

先制したのは東芝。6分、敵陣ゴール前のラインアウトから東芝の真骨頂である「FWゴリゴリ」の力強いアタック。フェイズを重ね、FLシオネ・ラベマイがトライ。7-0と東芝が先制。

セブンス日本代表・豊島翔平と松島幸太朗のスピード勝負

セブンス日本代表・豊島翔平と松島幸太朗のスピード勝負

18分、サントリー陣内22m付近で東芝のパスが乱れ、ルーズボールに。そのボールをWTBテビタ・リーがキック。さらに松島幸太朗が大きくキック。松島と東芝FB豊島翔平がボールをチェイス。7人制日本代表の豊島が先にボールを確保するもノットリリースでサントリーがチャンスを迎える。

豊島がボールを確保するもノットリリースでサントリーがチャンス。

豊島がボールを確保するもノットリリースでサントリーがチャンス。

 

サントリーは西川のトライで同点に。

サントリーは西川のトライで同点に。

ラインアウトからフェイズを重ねポイントをつくる。ブラインドサイドに流大が展開。東芝がドミネートミスで数的優位だった状況を見逃さなかった。FL西川征克が左隅にトライ。SOマット・ギタウが難なくコンバージョンキックを決めて7-7の同点に。

難しい角度でもマット・ギタウがコンバージョンキックを決め同点に。

難しい角度でもマット・ギタウがコンバージョンキックを決め同点に。

 

29分、ゴール前の攻防でサントリーFL西川征克が危険なプレーでレッドカードで一発退場となってしまう。残り50分近くを14人で戦わなければならない状況となる。数的優位から東芝のアタックする時間帯が続く。サントリーも1人少ない状況でありながらも粘り強いディフェンスで凌ぐ。

前半から何度もゲインをした新戦力CTBベイトマン。相手にとっては脅威な存在になるだろう

前半から何度もゲインをした新戦力CTBベイトマン。相手にとっては脅威な存在になるだろう

41分、東芝はサントリー陣内22m手前でのラインアウトからドライビングモールでゴール前へ。CTBティム・ベイトマンが鋭いステップでゴールまで数m。時間をかけずにキャプテンのSH小川高廣が自らインゴールへボールを運びトライ。12-7と東芝がリードして前半を終える。

サントリーは後半8分、今シーズンから共同キャプテンを務めるNO8ショーン・マクマーンを投入。ここからアタックに勢いが供給される。

テビタのトライでサントリーが再び同点に。

テビタのトライでサントリーが再び同点に。

ここからアタックに勢いが供給される。46分、今季加入したワラビーズ、サム・ケレビが敵陣22mでクラッシュ。ディフェンスをひきつけ流にボールをつなぐ。流、CTB13梶村祐介、松島とつなぎ、松島が股下からのフラットなパスをWTBテビタに放る。テビタがそのままインゴールへトライ。12-12とサントリーが同点に追いつく。

松島が東芝WTB松岡をゴール前でタックル。トライを許さなかった。

松島が東芝WTB松岡をゴール前でタックル。トライを許さなかった。

54分、東芝は敵陣22m付近のラインアウトからアタックを継続。見応えのある攻防が続く。ゴールまで数m、FWにこだわる時間帯が続く。フェイズ17、東芝がBKに展開。大外のWTB松岡久善が左隅のスペースに走り込む。抜かれたらトライという局面で松島幸太朗がバインドしてタックル。タッチに押し出し、トライを許さない。

松岡のトライで東芝が引き離しをかける。

松岡のトライで東芝が引き離しをかける。

東芝にオフサイドのアドバンテージが出されていたため、東芝のスクラムでリスタート。SH小川が左のオープンサイドへ展開。松岡久善が決めて19-12。

三上正貴のトライで勝負を決めた

三上正貴のトライで勝負を決めた

さらに東芝68分、敵陣22mからオールブラックスCTBマット・トッドが5mライン手前までボールをキャリー。そこからは再びFWゴリゴリでフェイズを重ねる。最後はPR三上正貴がゴールポスト左へトライ。26-12とし勝負を決めた。

ラベマイをゴールライン直前でケレビがタッチラインに押し出しトライを許さない

ラベマイをゴールライン直前でケレビがタッチラインに押し出しトライを許さない

 

このまま終わらないのがサントリー。ショーン・マクマーンのアタックで敵陣に入るとSH田村熙が裏のスペースにキックし22m内側へ入り込む。76分、サム・ケレビが東芝ディフェンスの乱れをついてトライ。19-26と7点差とする。試合はそのままノーサイド。26-19で東芝が勝利。サントリーは50分近くを1人少ない中、7点差まで迫り敗れたもののボーナスポイント1を獲得した。

この試合MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)は東芝・小川高廣が選ばれた。


東芝 トッド・ブラックアダーヘッドコーチ


まずはタカ(小川高廣キャプテン)と選手たちを誇りに思います。今日のプレーはとてもよかった。あとはサントリーにも感謝したい。すごくいいラグビーだった。プレシーズンですごくハードワークをしてきました。それが今日見せることができた。特に後半、落ち着いてプレーできたことがよかった。自分たちまだまだ成長できると感じています。今日はいいスタートがきれてよかった。

――今日のMOMに選ばれた小川選手と新人のラベマイ選手のパフォーマンス評価を


まずはじめに全員いいプレーできていたと思います。ただ、なぜタカ(小川選手)がキャプテンなのかということがプレーをみてわかったと思います。キャプテンは常にベストなパフォーマンスを見せることで、チームを勝利へ導きます。

ラベマイもそういうプレーをプレシーズンから見せてきました。いい選手というのは、大事な試合でステップアップして前に出ることができます。ですのでキャプテンがMOMになったんだと思います。

――リーチを先発に起用したこと


ワールドカップの後の疲れは、メンタル的にも肉体的にも見られました。ですが東芝の選手の素晴らしい文化を見ました。それはリーチがチームに戻ってきた時に、プレーしたいという意欲をみせてくれたことです。ハードワークでチームにエナジーを与えてくれたと思います。

リーチはプレシーズンマッチをこなしてきていないですが、いいプレーをみせてくれたと思います。リーチのような経験豊富な選手は、メンタルのタフネスをみせてくれます。その現れとしてリーチが80分間プレーしたということが証明です。彼とマット・トッドはそういう部分があるからこそいい選手だと思います。

東芝 小川高廣キャプテン


今日の試合は今シーズンここまで準備してきたこと、サントリーにむけて今週準備してきたことをノンメンバー含めそれを信じて23人が実行できた。その結果、勝利をつかめた今日の勝利がいいスタートとなって次の準備に対しても自分たちを信じて次の試合に臨みたい。

――最後のシーンについて、数的優位でモールでトライをとれば相手にBPを与えないという場面でしたが、あっさりとタッチに蹴り出してしまった。


自分としては、2分くらいあったかのように見えた。トライを取りたい、FWでゴリゴリいきたいというのがありました。今考えればどうかなと思いますが。プライドもってFWで勝負したかったという気持ちでした。最後は一回流れが完全に止まってしまったのでそれはしょうがないかと。

――東芝、不振なシーズンが続いていた。今日はいいラグビーをしていたが、何を今シーズンにむけて準備してきた


カップ戦で自分たちの自信を取り戻したというのがまずありました。それからトットさん(ヘッドコーチ)が来て、ラグビーとして、より詳細なプレーをするようになって、そこをみんなが一緒に理解して、勉強してというのをやってきました。みんなでつくりあげてきたことがよかったかなと思います。

TOSHIBA STATS

1 三上正貴
2 森太志 62'IN
3 深村亮太 53'OUT
4 梶川喬介
5 小瀧尚弘 74'OUT
6 シオネ・ラベマイ 71'OUT 8'TRY
7 マット・トッド
8 リーチマイケル
9 小川高廣9'63'72'G42'TRY
10 ジャック・ストラトン
11 松岡久善
12 ティム・ベイトマン
13 リチャード・カフイ
14 桑山聖生 71'OUT
15 豊島翔平 22'OUT
16 橋本大吾 62'IN
17 田中圭一
18 知念雄 53'IN
19 山本浩輝 74'IN
20 李聖彰 72'IN
21 大島脩平
22 中尾隼太 22'IN
23 ジョネ・ナイカブラ 71'IN


サントリー ミルトン・ヘイグHC


トップリーグシーズンのスタートとしては望ましいものではなかった。コーチとしての最初の試合で望んでいた試合ではありませんでした。自分たちの国の言葉に、自分たちの弱い部分をすべて出してから強くなっていく、という言葉があります。選手たちにはまだ14試合、長い旅がはじまると話をしました。この試合はもう過去のものとして、次に何をするかが重要。65分間、14人でディフェンスをして最終的に1ポイント取れたことはよかった。特にタイトファイブ、フォワードは頑張った。来週NTTコム戦はショートウィークとなるので、今日の試合のレビューして準備をしたい。

――レッドカード後 スクラム7人から8人にした理由


戦術的に7人にしましたが、自分たちのスクラムを組むようには対応できなかった。8人にしてからは安定したと思う。東芝にプレッシャーをかけることもできた。



――モールをうまく使えていた ある程度練習してきた


試合の中でモールは重要。それはヨーロッパでも日本でも。トライをとれなかったけど十分プレッシャーをかけることができた。

――マット・ギタウを早めに交替したのは?


ルールとしては代表キャップフォルダをもつ選手が2人しか出せないため。ショーン(・マクマーン)を出すために交替をしました。彼はチームにエナジーを与えてくれたと思います。

サントリー 流大キャプテン


こんなに満員のスタジアムで府中ダービーができたことすごく誇りに思いますし、関係者の皆さんに感謝します。ミルトンが言ったように、結果は(自分たちが)臨むものではなかったでしたが、14人で大半を戦って1ポイントを獲得したことはすごく誇れるものだと思います。

この1点が取れたのは梶(村祐介)が相手のゴールキックにチャージにいって、チャージしたこと。それがなかったら、この1点は獲得できなかった。そういうことができる選手がいて、そういうことができるチームだということを再認識しました。このサントリーというチームをすごく誇れるチームだと思いました。

ラグビーの内容はいろいろ改善するべきするべきところがあります。ペナルティーも多いし、ボールをもってアタックする時間を増やさないと、サントリーの良さが出ないと思います。次に何ができるかが大事で今日の負けはしっかり受け止めて、次のNTTコム戦でまた、いいラグビーが見せられるようにいい準備をしたい。

――前半14人になる前からボールを保持することができなかった要因は?


ボールを持てなかった要因は、序盤にペナルティを3つしたことです。一つはディフェンスでのハイタックル、ラインアウトからのオフサイド、あと一つはどんなナルティーか覚えていないのですが、ゴールラインに近づけられてからのペナルティー。すると、レフェリーの印象がサントリーにプレッシャーがかかっているというものになって、するとディフェンスする時間が多くなって、なかなかボールを保持できなかった。

――14人でどんなラグビーをしようとした


マインドセットのところで、1人が3%(上乗せ)のプレーをしようと。それを心がけていました。ディフェンスではあまりブレイクダウンで人数を割かない。タックルをしてブレイクダウンはなるべく1人で成立させよう。するとディフェンスはすごく機能していたと思います。

ハーフウェイ越えたらできるだけボールをもってキープしようとしました。ボールを持つチャンスがなかったですがそうしようとしていました。あとは、(相手の)ペナルティーで3点が狙えるような位置であれば、時間を使いながら確実にポイントを積み重ねていこうと、僕とギッツ(マット・ギタウ)、(田村)熙の中では話していました。

――ワールドカップでのリーダーとして経験したことをチームに活かしている点があれば


特にないです。今までのリーダーシップのとり方は継続してサントリーでもやっています。今年は、監督が代わって、キャプテンも僕とギッツとショーン(マクマーン)と3人でやることになりました。彼らとはオフフィールドで話をしています。チームをどういう風にしていくか、一週間の準備で何を大切にしていくかという話です。メンバーも外国人が今年は増えたので、外国人と日本人が別々にならないようになるべく御飯食べる時とか、話をするようにしていますし、そういうことは代表でも多くやっていましたがサントリーでも意識やっています。

――これまでのトップリーグの雰囲気とは違うですが、プレーしていて感じたことは?


すごくウォーミングアップの時から名前を呼んでもらっていたのは感じていました。試合中も声援は大きいですし。満員のスタジアムでプレーできるのは選手にとってすごくモチベーションにつながります。本当にありがたいことです。この状況が秩父宮だからというわけでなく、他の場所でも多くのお客さんが入って満足していただけるようなエキサイティングなラグビーをすることが僕たちに求められていることなので、今日も、接戦になってもりあがったと思います。こういうレベルの高いプレーをやり続けることが日本のラグビーのレベルを引き上げるにはこういう試合を継続していかなければならない。素晴らしい環境で試合ができたことに感謝しています。

――リーチと対戦したこと。悔しそうな表情を見せていると思いますが特別感じるものがありましたか?


負けたら悔しいというそれだけです。リーチさんだからとか、チームが東芝だからという特別なものはありません。チームを勝たせることができなかったのはキャプテンとして責任を感じます。チームを導けなかったのは悔しい思いでいっぱいです。僕が(リーチを)一度は倒したので、1対1で僕の勝ちだと思います。東芝も従来のフィジカルが強いラグビーをしていたので素晴らしいと思います。


SUNTORY STATS

1 森川由起乙 54'OUT
2 中村駿太 73'OUT
3 セミセ・タラカイ 73'OUT
4 ジョー・ラタ
5 小林航 66'OUT
6 ジョーダン・スマイラー
7 西川征克20'TRY
8 テビタ・タタフ 45'OUT
9 流大 74'OUT
10 マット・ギタウ 45'OUT 21'G
11 テビタ・リー47'TRY
12 サム・ケレビ76'TRY
13 梶村祐介
14 尾崎晟也 67'OUT
15 松島幸太朗
16 金井健雄 73'IN
17 石原慎太郎 54'IN
18 祝原涼介 73'IN
19 飯野晃司 66'IN
20 ショーン・マクマーン 45'IN
21 大越元気 74'IN
22 田村煕 45'IN 77'G
23 江見翔太 67'IN

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