死闘!3万人が目撃した80分。サントリーがロスタイム9分で逆転勝利。トヨタ自動車あと一歩及ばず | Rugby Japan 365

死闘!3万人が目撃した80分。サントリーがロスタイム9分で逆転勝利。トヨタ自動車あと一歩及ばず

2018/09/02

文●編集部


8月31日に開幕したジャパンラグビートップリーグは9月1日、第1節4試合が行われ、愛知・豊田スタジアムでは優勝候補同士が激突した。昨シーズンベスト4入りを果たしたトヨタ自動車ヴェルブリッツと2連覇中王者サントリーサンゴリアスが対戦し、トップリーグ歴代最多入場数となる31,332人が集まった。

SCOREBOARD

TL2018 WEEK1 09/01 19:00 豊田ス

  • TRY:(4) 
  • G:(1) 
  • PT:(0) 
  • PG:(1) 
  • DG:(0) 
  • SUBSTITUTION
  • 後半21' 3 木津悠輔 → 18 垣本竜哉
  • 後半24' 2 彦坂圭克 → 16 上野隆太
  • 後半27' 12 マレ・サウ → 22 クリントン・スワート
  • 後半30' 1 三浦昌悟 → 17 高橋洋丞
  • 後半32' 9 茂野海人 → 21 岩村昂太
  • 後半38' 5 レニエル・ヒューゴ → 20 タウファ・オリヴェ
  • 後半41' 4 カール・ウェグナー → 19 古川満
  • SCORE
  • T 前半25' 後半3' 11 ヘンリー・ジェイミー
  • T 前半28' 14 岡田優輝
  • G 前半29' 10 ライオネル・クロニエ
  • PG 後半12' 10 ライオネル・クロニエ
  • T 後半18' 13 イェーツ・スティーブン
  • TRY:(3) 
  • G: (2) 
  • PT:(1) 
  • PG:(2) 
  • DG:(0) 
  • SUBSTITUTION
  • 前半29' 10 マット・ギタウ → 22 田村煕
  • 後半4' 5 ジョーダン・スマイラー → 19 真壁伸弥
  • 後半14' 2 北出卓也 → 16 中村駿太
  • 後半20' 7 西川征克 → 20 飯野晃司
  • 後半24' 3 垣永真之介 → 18 畠山健介
  • 後半32' 1 堀越康介 → 17 森川由起乙
  • 後半36' 11 尾崎晟也 → 23 成田秀平
  • 後半36' 9 流大 → 21 マット・ルーカス
  • SCORE
  • T 前半22' 1 堀越康介
  • G 前半24' 10 マット・ギタウ
  • PG 前半31' 22 田村煕
  • PG 後半22' 22 田村煕
  • T 後半31' 22 田村煕
  • G 後半32' 22 田村煕
  • PT 後半49' 1 堀越康介
  • REVIEW

    「新人3人は、コンペディションに勝ってポジションを獲得したから出場させた」サントリー・沢木敬介監督

    沢木監督(右)と流主将

    沢木監督(右)と流主将

    ――ゲームを振り返って


    スキルレベルは低いレベルでしたが、展開的にはおもしい内容でした。一試合一試合、難しくなることわかっていたのですが、どこかに隙があって、自分たちがやろうとしているレベルでなかなかプレーできなかった。まだまだ丁寧さというか、そういったこだわりながらやっていかないといけないと勉強になりました。

    最後にあのような状況で、スクラムでいいプレッシャーかけられた。(スクラムコーチの)青木は相当喜んでいました。


     

    後半から出場のSHマット・ルーカス。

    後半から出場のSHマット・ルーカス。

    ――ハーフタイムの指示は?

    ラグビーはボールを前に落としたらノックオンという反則になるという話をしました。


    ――試合終盤、笑みを浮かべて試合を見ていましたね。


    チームがまとまりを見せる時間帯、チームの一体感を感じられるシーンを出せるチャンスが前半からたくさんあったがやっぱりまだ危機感、チームのまとまりがなく、それがパフォーマンスに出ていたし、心の隙につながった。最後、見ている人も感じたことだと思いますが、FWのパッション、チームの一体感、プライドを感じていたし、どういう選択肢をするか楽しみにしていた。


    先発出場のCTB梶村祐介。MOMに輝いた

    先発出場のCTB梶村祐介。MOMに輝いた

    ――新人3人を起用しました。梶村選手がMOMでした。


    (3人は)間違いなく日本代表にならないといけない選手たちです。まだまだですね。堀越はスクラムで経験を積めばもっとよくなりますし、梶村ももっと周りの選手とのコネクションだったりコミュニケーションだったり、一試合一試合、高いレベルの試合をする中で勉強していくことが必要だと思います。


    先制のトライを決めた堀越康介。HOではなくPRでの出場だった

    先制のトライを決めた堀越康介。HOではなくPRでの出場だった

    ――新人3人を起用した意図は?


    いいから使っているだけで、ファーストセレクションの中に入ってきて、コンペティションに勝って(ポジションを)獲得したからです。新人だから使ってやろうということではなくて、いいパフォーマンスしたらゲームに出ています。


    昨季のリーグMVPのFB松島

    昨季のリーグMVPのFB松島

    ――雨上がりの中、ボールを継続して攻めたことに関しては?

    フェイズを重ねて重ねてノックオンしているだけではなく、自分たちの不用意なノックオンをしているだけだった。ポゼッションを取りに行く以前の問題だった。だから上手くいっていなかった。ただ、(来週は)ショートウィークなので、ゲームプランの20%くらいしか出してないので、(それを)変えないでできるのがプラスです。


    キックもランも存在感を見せたSO田村

    キックもランも存在感を見せたSO田村

    ――SO田村煕選手がギタウ選手に替わり長い時間、出場しました。

    悪くなかったと思います。まだ、本人ももっとできると思っていると思いますし、次また、いいパフォーマンス出せる感じの、期待を持たせてくれるプレーが何個かありました。


     

    「最後はしっかりまとまって、こっちが動けていたのは日頃の練習の成果」サントリー・流大キャプテン

    サントリーを引っ張るSH流主将

    サントリーを引っ張るSH流主将

    ――ゲームを振り返って

    前半、特に22m内に進入する回数が多かったが、そこで取りきれなかったことが反省というか、僕自身コントロールができなかったし、課題です。自分たちの目指すレベルじゃないのでそこを改善すること(が必要だと思います)。

    元豪州代表NO8マクマーン

    元豪州代表NO8マクマーン

    前半途中も後半途中ももっとチームになって、きつい選択をしないとこういう展開になるとすごく勉強になりました。監督がおっしゃった通り、最後はしっかりまとまって、こっちが動けていたのは日頃の練習の成果だと思いますので、それを自信にしたい。

    ノーサイド直後、喜ぶ選手たち

    ノーサイド直後、喜ぶ選手たち

    毎週、僕らだけをターゲットにしてくる相手ばかりとの対戦だと思うので、次節はショートウィークで、NTTコミュニケーションズ戦ですが、コンディション含めていい準備をして勝ちたい。

    ――最大15点差を付けられましたが、何か切り換えたことは?

    まず、メンタル的なことをしっかり話しました。昨年度もトヨタに18点差付けられたが勝っていますし、最後20分、走りきる自信はありましたし、ボールを継続するということを確認しました。

    ゴール前の密集からツイがピックアンドゴーでボールを運ぶも、TMOの結果、スローフォワードでトライは認められず

    ゴール前の密集からツイがピックアンドゴーでボールを運ぶも、TMOの結果、スローフォワードでトライは認められず

    最後の5分、自分はちょっと足をつって(交替して)ふがいなかったですが、それ以前にも後半に入った時点で、トヨタの選手で足をつっている選手が何人かいたので、最後クロスゲームを勝ちきれる、最後20分、我慢し続けようという話をしました。

    後半ロスタイム9分、サントリーはスクラムを押し込みペナルティートライで劇的な逆転勝利!

    後半ロスタイム9分、サントリーはスクラムを押し込みペナルティートライで劇的な逆転勝利!

    ――雨上がりでボール滑る中、フェイズを重ねることが多かったが。

    あきらかにボール持っていた方が有利でしたし、最後、フィニッシュのところだけだった。そこさえ精度が上がれば、前半だけで5トライくらい取れていたのですが、別にやることを変える必要はなく、最後のフィニッシュの精度を上げようとしていたが、変えられないまま前半が過ぎてしまった。雨上がり、暑い中と想定して練習してきたが、まだまだ足りなかった。

    戸田レフェリーがペナルティートライの宣告

    戸田レフェリーがペナルティートライの宣告

    トヨタに対しては、前半の最初にボール持っている方が有利と感じていたし、相当にプレッシャーかかっていたし、インプレーを長くしたことで相手が疲れてきたと思うので、選択自体は間違っていなかったが、精度のところ、フィニッシュのところは活かさないといけない。


    ロスタイムは8分をまわっていた

    ロスタイムは8分をまわっていた

     

    「後半47分まで、強くディフェンスした。ただ、ペナルティ多くしてしまった。それはサントリーのプレッシャーが大きかった」トヨタ自動車 ジェイク・ホワイト監督

    ――試合を振り返って

    非常に残念に思います。トヨタが4トライ、サントリーが3トライ、本来ならトヨタが勝つべき試合でした。我々のモットーは「ノー・エクスキューズ」、言い訳はいっさいありません。本当に勝つチャンスがあったと思います。ただ最後の3分のところで、ラインアウトのボール失ったのは大きな痛手でした。誰のせいでもないと思います。

    今季も開幕戦、あと一歩で勝てなかった……

    今季も開幕戦、あと一歩で勝てなかった……

    非常に残念に思ったのは、その段階で、足をつったLOをはずそうとしたが、そのLOを戻して、もう一人のLOが外れた。何でそうなったのかわからない、言葉の壁なのか、どこかで何かが変わったのか、(サインを出す)コーラーを失ったことは残念でした。

    ボールキャリアとジャッカルで目立っていたFL姫野主将

    ボールキャリアとジャッカルで目立っていたFL姫野主将

    ――負けてしまいましたが、監督が感じた一番ポジティブな面は?

    今回23人中6人がルーキーということで、非常に若いチームで、この試合戦いました。(21歳の)FLシュネル・シンも初めてトップリーグ出場で、あと(キャプテンの)姫野も2年目ということで、このチームはトップリーグの中で平均年齢が一番若いチームだと思います。

    2年ぶりのトップリーグの試合となったSH茂野

    2年ぶりのトップリーグの試合となったSH茂野

    王者サントリーに対して我々は敗れましたが、先ほど姫野が言ったとおり、またサントリーと戦うことが必ずあると思います。むこうはトヨタと戦うことはきっとうんざりだと思っているはずなので、こういったことを自分たちのプレーにつなげていきたい。

    WTBヘンリーのトライ

    WTBヘンリーのトライ

    ――前半からペナルティが多かったが、その要因は?

    やはりペナルティ多くしてしまった。それは(チームが)若いというよりも、それだけサントリーのプレッシャーが大きかったんだと思います。前半自陣に釘付けでなかなか敵陣に入れなかったので、サントリーは戦いがしやすかったと思いますが、後半、トヨタも自分たちの戦いができるようになった。

    WTBヘンリーは後半もトライを挙げた

    WTBヘンリーは後半もトライを挙げた

     

    ランが切れていた元南ア代表FBアプロン

    ランが切れていた元南ア代表FBアプロン

    ラインアウトでターンオーバーできたところもあったが、こちらがスローフォワードで相手にボールを渡してしまったシーンもあった。やはりサントリーは2年連続王者で、サンウルブズやジャパンの選手もいて、勝ち癖がある、強いチームだと思いました。

    ジャッカルで何度かターンオーバーしたが……

    ジャッカルで何度かターンオーバーしたが……

    トヨタは6人のルーキーを起用したことで、彼らにとっては最初から大一番の試合でした。そういった試合に際して、彼らにミスやペナルティーを犯すなまで言えなかった。後半47分まで、強くディフェンスしてくれました。よくやったと思います。彼らのこと、チームのこと誇りに思います。

    先発したルーキーの一人、PR三浦

    先発したルーキーの一人、PR三浦

    ――新人6人のうちPR木津、三浦2人が活躍しました。今後、日本代表になれると思いますか?

    なれると思います。必ず日本代表でプレーすると思います。彼らを勝たせてあげたかった。今回の試合で、彼らの働きは非常に嬉しく思います。ここまでルーキーたちを活用したチームは過去なかったと思います。ルーキーたちは今日のようなタフなレッスンで学んだ。こういう負け方して悔しいと思い、本当にたくさん学んだと思います。

    コーチングボックスから指示を送るジェイクHC

    コーチングボックスから指示を送るジェイクHC

    今回の試合で良かったことを持ち帰りたいと思います。サントリーは途中で、多くの選手が地面に倒れ、メディカルを呼んでいたシーンを見て、昔のトヨタのようだと思いました。昔のトヨタの選手は簡単に転んでメディカルを待っていたが、最後はトヨタの方に勝負シーンがあって、トヨタらしさが最後の最後に見えた。

    常にトライを挙げてトヨタ自動車が先手を取っていた

    常にトライを挙げてトヨタ自動車が先手を取っていた

     

    今回、本当に多くの観客が来てくれて嬉しく思います。トップリーグ過去最多観客記録を塗り替えたということでサポーターに感謝したい。素晴らしいサポーターだと思います。サポーターのためにもチームのためにも、今回、学んだことを次からの試合に活かして、前を向いて今後も前進していきたいと思います。


    「もう一度サントリーと戦う時、この悔しさを爆発させたい」トヨタ自動車・FL姫野和樹キャプテン

    悔し涙を流すFL姫野主将

    悔し涙を流すFL姫野主将

    本当にすごく残念です。去年とまったく同じような形で、逆転を許してしまった。(涙を見せながら)悔しいですけど、最後の最後でイエローカード出されてしまって、チームを窮地に立たせてしまったと思います。でも最後の3分はチームのみんながすごく誇らしくて、僕がいなくてもあれだけ頑張ってくれて、僕の分をカバーしてくれてすごく誇りに思いました。

    肩を落とす姫野

    肩を落とす姫野

    チームは勝利できませんでしたが、最後の失点は『勝つチームの失点』だと思いました。これから、この負けを忘れることなくトップリーグを戦って、ファイナルでサントリーと当たれるようにチームとしてやっていきたいと思います。

    ――「勝つチームの失点」とは具体的に?

    誰もあきらめることなく、倒されてもすぐに起き上がって、仲間の分までタックルにいく姿勢だと思います。


    先発した新人PR木津

    先発した新人PR木津

    ――3万人を超える、リーグ最多の観客人数でした。

    3万人も集まってくれて嬉しく思いますし、期待度のあらわれだと思いますし、トヨタの声援が多かったと思いますが、期待こたえられず残念でした。まず、この敗戦を忘れることなく、全員が悔しい気持ちを持っていると思うので忘れず、そのエネルギーをラグビーに注いで、一試合一試合、短期決戦ですが、大事な試合が続くので、今日は負けましたが切り換えて、悔しさを次の日にもっていって、シーズン終盤、もう一度、サントリーと当たるとき、この悔しさを爆発させて勝てるようにしたい。

     

    CTBイェーツのトライ!

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