サクラフィフティーン・ストーリーvol1. 福島わさな(SO・追手門学院大学) | ラグビージャパン365

サクラフィフティーン・ストーリーvol1. 福島わさな(SO・追手門学院大学)

2017/07/26

文●大友信彦


「難しかったです」
「チャレンジできました」
「停滞したときもあって、困りました(笑)」


福島わさなは、いろいろな言葉を口にした。7月8日、小田原市で行われた女子アジア選手権の日本vs香港戦。福島わさなは背番号10を背負い、司令塔として80分間プレーした。

「高校生でニュージーランドに半年間留学していたとき、15人制のナンバーエイトをやりました。あとは三地域対抗でスタンドオフを2試合くらい、出たことがありますが、練習もしないで、ぶっつけ本番でしたね」


つまり、香港戦は福島にとって、事実上の「15人制デビュー戦」だった。

その言葉通り、福島のラグビーキャリアは、ほぼセブンズとともにあった。
6歳のとき、豊中ラグビースクールでラグビーを始め、「男子の中でもラグビーセンスはピカイチだった」と当時のチームメートは明かす。8歳からは並行してサッカーにも励み、キックスキルを磨いた。

女子ラグビー部を創設して間もない石見智翠館高へ進学し、2年時には第1回全国高校女子セブンズのプレートの部で優勝&MVPを獲得。高3の春には高校選抜で初優勝&カップMVPに輝き、冬には18歳になるのを待ってサクラセブンズ入り。代表デビューは高校卒業を控えた2014年2月のブラジルセブンズ。しかも、カナダからブラジルへ転戦するチームに負傷者が出たための追加招集だったため、高校3年生ながら、地球の反対側まで、国際線の乗り継ぎも含めひとりで向かったのだ。それだけでも精神的な強さが窺える。

2014年3月の香港女子セブンズでは日本選抜として出場。相手も正式な代表ではなかったが、今回のワールドカップでターゲットとなるアイルランドを破っている。追手門学院大に入学した2014年は、5月の太陽生命シリーズ第1戦にチャレンジチームの主将で登録されていたが、大会前日の負傷で出場回避。大学1年目は目立った活躍がなかったが、翌2015年からはキャプテン兼司令塔として追手門学院大を太陽生命シリーズの上位チームへと牽引。2015年7月には日本選抜のキャプテンとして北海道・定山渓セブンズに優勝(決勝でNZオークランドのチームを1点差で破った!)。2016年の太陽生命シリーズでは優勝こそ逃したもののシーズンMVPを受賞した。

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