みなさんこんにちは、将太郎です。シンガポールでのブルズ戦は、Jスポーツで解説させていただきました。サンウルブズ、見事な勝利でしたね。僕も本当に気持ちよく、ワクワクした気持ちで解説させていただきました。
「日本代表の結果がサンウルブズにも自信を与えていた」

腰痛の治療で一時帰国したジェイミー・ジョセフヘッドコーチ
何より感じたのはディフェンスの安定感ですね。崩されて取られたトライは、後半9分、パスを内-外-内-内と繋がれてPRに取られた1本だけ。「打ち合いだったら負けない」くらいの風格を感じました。何よりも、戦っている姿に一体感がありますね。
6月の日本代表シリーズでは「日本代表の試合にサンウルブズの効果が出ていた」という評論が多く出ていましたが、この試合では逆に、日本代表の結果がサンウルブズにも自信を与えていたと思います。連携して強化している両チームの関係性が良い結果を生んでいる。
これについては、日本代表の短いオフにサンウルブズの練習セッションに出向いた田邉淳コーチらスタッフのハードワークが支えていたと思う。そのハードワークがジェイミー・ジョセフ(以下、JJ)ヘッドコーチの腰痛を悪化させてしまう一因になってしまったかもしれないけれど、勝利こそが良薬。JJには安心して治療に専念して、早くよくなってグラウンドに戻ってきてほしいです。
サンウルブズの安定感を支えているのはやはりディフェンス。スタッツを見てもタックルミスが少ない。SRの公式スタッツでサンウルブズのタックル数は108でミスタックルは12。対するブルズはタックル数79でミスタックルは18でした。総タックルが3割近く多いサンウルブズの方が、ミスタックルは3割も少ないのです。
やはりトップリーグ(以下、TL)に外国の代表で活躍したスーパースターがたくさん来て、それらの選手と15シーズンにわたってやりあってきた歴史がタックル力を磨いたのだと思います。僕も、トップリーグでプレーした13年間、トイメンはほとんど世界のスター選手だったと言って過言ではありません。主な名前をあげると、ソニービル・ウィリアムズ、マア・ノヌー、スコット・マクラウド、ジャック・フーリー、ワイサキ・ソトゥトゥ、タンバイ・マットソン……ホントにキリがない。
TL各チームは、チームにどうフィットするかということよりも個人の能力、特にアタック能力を重視して外国人選手を採用する傾向がありました。その結果、トップリーグの選手はタックル能力はかなり鍛えられた。「ディフェンス」という言い方をすると、チームのディフェンスシステム、連動性、判断力も含めた要素になるので一概には言えませんが、ことタックルに関しては全体的に向上してきた。そこにスーパーラグビー参戦があって、タックル力はさらに磨かれた。