日本代表ジェイミーHC「テーマは24/7(四六時中)」 | ラグビージャパン365

日本代表ジェイミーHC「テーマは24/7(四六時中)」

2019/02/15

文●斉藤健仁


2月15日、2週目を迎えている日本代表候補合宿(RWCTS=ラグビーワールドカップトレーニングスコッドキャンプ)に、昨年11月下旬の離日後、初めてジェイミー・ジョセフHC(ヘッドコーチ)が合流した。

約2時間の練習のう、ジョセフHCは1時間ほどグラウンドでコーチ陣と話したり、選手に声を掛けたりしながら基本練習を見守った。練習後、ワールドカップイヤーの2019年になって初めて、ジョセフHCが報道陣に対応した。

まず薫田強化委員長と10分ほど立ち話をした

まず薫田強化委員長と10分ほど立ち話をした

――ワールドカップイヤー、合宿初参加でした。


昨日、東京に戻ってきました。この1ヶ月間、何をしたか、どういう活動をしたかをお伝えしたいと思います。いろいろ世界中を回ってきました。まず1週間、(ニュージーランドの)ハリケーンズにいて、彼らのスタイル、やり方や、いろいろなアイデアを日本に持って帰りたいということでいろいろ習得してきました。

(同じくニュージーランドの古巣)ハイランダーズでも時間を過ごした。その後はイングランドに行きました。イングランド代表の環境も見させてもらいました。あとはスコットランドに4、5日帯同した。(シックスネーションズの)アイルランド対スコットランドに見に行った。グラスゴー・ウォリアーズなどもいろいろ見て回った。コーチとして非常に刺激になるような要素がいっぱいあった。いろいろ学べた。

練習を見守るジョセフHC

練習を見守るジョセフHC

そして(日本代表の)チームに戻ってきて、第一印象として感じたのは、ワールドカップ(W杯)イヤーなので選手たちが非常に興奮していたことです。やる気満々で奮起している。コーチ陣としてこの期間のプランをどういう意図で計画したかというと、「ファンデーション1」と名付けている。前回のW杯から選手はなかなかしっかりとした休暇を取れていなかったと思うので、この期間でしっかり休ませた。1月は家族と過ごしたり、ラグビーから完全に離れて各々過ごしたりしてもらった。

そして2月になって、もう一度チームを底上げする基礎的なところ、ストレングス、コンディショニングをしっかり鍛え上げる体力づくりをやってきた。練習を見てわかっていると思うが、いつもやっている練習の強度ではなく、かなり落としてやっていた。また今後、強度を上げていく。3月末から試合が入ってくる。その試合の詳細は、この後説明します。

トニー・ブラウンコーチもイングランド視察には帯同。一緒に日本に戻った

トニー・ブラウンコーチもイングランド視察には帯同。一緒に日本に戻った

試合の前に3月10日から沖縄合宿に入ります。10日間の合宿で、そこで高い強度で選手たちを鍛えたいと思います。今やっている基礎トレーニングからラグビーモードで切り替える期間で、試合に対して準備をしていく。サンウルブズに所属している選手たちはサンウルブズに合流して、そこで活動する。サンウルブズ外の人たちは残って、私が指揮をとって、運営する。このチームを「ウルフパック」と名付けたいと思います。

5試合ります。3月29日、ハリケーンズBとジェリーコリンズスタジアムで対戦します。4月5日、ハイランダーズBとはダニーデンのフォーサイドバースタジアムで。4月20日、ハリケーンズB戦は市原のゼットエーオリプリスタジアムで行われます。5月12日、ブランビーズBとGIOスタジアムで対戦します。キャンベラにあります。そして5月17日、レベルズBとメルボルンのAAMIパークで行われます。これで2本目の選手たちにしっかりと試合をやらせて、ここで6月(宮崎で)のワールドカッププレパレーションに入る前の準備をします。

元気な姿を見せたジョセフHC

元気な姿を見せたジョセフHC

――久々に日本代表候補選手を見て、どう感じましたか。

選手たちはそこまで追い込んでいない。この期間はあえてそうやっている。選手たちの印象としては、今までの過去の合宿の入りのフィットネス状態がいままで一番フィットしていると思います。初日にテストをやって、2人以外は昨年11月に測定した数値を達成したということです。それはすごいスコッドとしていい兆しです。そこから感じられるのは、いい体調やコンディションを保つため、いいモチベーションで継続してくれていたと思っている。ムードも非常にいい。みんなラグビーを始めたいと思っているかもしれないが、今日もコーチ陣に話したが、W杯に向けて、9月に向けて、いいペースでチームをピークに持っていきたいので、行きすぎないように、気負いすぎないように、と伝えました。


――この合宿は「24/7」がテーマです。また今の時期に土台を作ろうとした意図は?

まず「24/7」は四六時中という意味ですが、常にW杯が控えていて、自分たちの課題とか磨き上げないといけないこととかいろいろあるが、合宿やラグビーの環境にいないとき、グラウンド外のところでも常に四六時中、頭の片隅にそこを意識してほしいという意味で24/7と名付けました。やはり自主性を持って常に自分を磨き上げる、鍛えることを常に考えていてほしい。

ここで基礎を上げる「ファンデーション1」をやるのは、それぞれ各国、どういう風にピークに持っていくタイミングがそれぞれあると思いますが、我々はストレングスやスタミナとか今の時期に作り上げて、土台を就くってから、W杯にピークに持っていきたい。この時期は適切です。


――シックスネーションズを見たということですがW杯の予選プールで対戦するアイルランドとスコットランドの印象は?

両チームとも非常に強いという印象です。けれど日本とは違ったスタイルのラグビーをしていた。北半球なのでストラクチャーでセットプレーが多いですし、キック、プレッシャー、ディフェンスが多いと思います。それを自ら現場で、生で見られたことが良かった。

日本は違う脅威で相手に対して攻めていきたいと思っています。(11月の)イングランド戦で垣間見られたと思いますが、やはりチームが乗りに乗っていいプレーができているときは、強豪までも窮地に追い込むことができた。それを80分間継続してやらないといけないというふう思っています。どう鍛えて、選手に落とし込んでいくかは、サンウルブズ、先ほどのプログラム、PNC、7月、8月を通じて、しっかり戦術、戦略、戦い方を落とし込んでいきたいと思います。W杯までには選手たちもしっかり熟知してフィジカル的にはいい状態で入れると手応えを感じていますし、自信も感じています。



――昨年6月以来、堀江が代表合宿に参加しています。彼に期待していることは?


堀江は非常にキープレイヤーのひとりで、非常に経験豊富な選手で、50キャップも持っているしW杯も経験しています。本当に第一級の選手だと思います。これから堀江の復帰すること、リカバリーのところを忍耐強く、焦らずやっていかないといけないと思っています。今、走り初めていますが、ここから無理して100%になる前にラグビーに入れてしまうのは、あまりにはおろかなことなので、じっくり丁寧にラグビーに戻していきたい。一度、戻ってくれば、チームに多大な影響を与える選手だと思いますが、時間をかけて焦らずにやらせたい。あくまでも9月が本番なので、そこでパーフェクトな状態で入れるようにしていきたい。


 

 

 

――明日からスーパーラグビーが開幕します。サンウルブズにどんな戦いを期待するか?

サンウルブズもプレシーズンにケガ人に悩まされたり、いつものことですが、準備期間が極端に短かったりすることがあります。トップリーグやMitre10カップ明けで選手が入ってきて、急ピッチで仕上げたチームですが、この間のレベルズとの練習試合を映像で見たんですがBKが経験豊富で強いBKが揃っています。けれど今回の対戦相手(シャークス)は非常に手強い相手です。セットプレーが中心で、体格の大きな相手と戦う。そこを見たいと思います。



――この1ヶ月で得た経験を日本代表のマネジメントの部分で活かすプランは?

イングランド代表をじっくり見学させてもらったが、日本の環境と比べる対象ではない。予算やリソースは無限にある。彼らがやっている、作り上げた環境や内容をこっちに持ってきてやろうというのは、日本の環境が違うので無理なところがある。海外で環境を見て学んだりアイデアもらったりすることですが、トニー・ブラウンと一緒にいったのですが、ラグビーなど環境を見たわけではなく 各チームのプロセス、どういうコーチをどういうふうに起用しているのか、スタッフとどうコミュニケーションしているのか、どうマネジメントを運営しているか、それによってどう円滑に組織を動かしているかいろいろ学べたと思います。いろんな変更やスタッフが入ってくることもありますし、1日で変わることではないですが、徐々に徐々に発展させていきたい。

  

――明日の試合でサンウルブズデビューする元日本代表LOトンプソンについて


サンウルブズでケガ人が出たので、経験者、経験値の高い選手を呼びました。こっち(=合宿)にいる選手を出すことを避けたかったので、今回トンプソン(を呼んだ)。いい選手です。

斉藤健仁
スポーツライター。1975年4月27日生まれ、千葉県柏市育ち。印刷会社の営業を経て独立。サッカーやラグビー等フットボールを中心に執筆する。現在はタグラグビーを少しプレー。過去にトップリーグ2チームのWEBサイトの執筆を担当するなどトップリーグ、日本代表を中心に取材。

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