夜の花園、カクテルライトの下で、2019年組が実力を見せつけた。
トンガ代表とのテストマッチ。2023年日本代表4戦目の初勝利を引き寄せたのは、後半に投入された「2019年組」の活躍だったと言っていいだろう。
前半、日本は13-5とリードして折り返したが、後半早々にトンガが反撃に転じ2PGを返す。スコアはあっという間に13-11、2点差に迫った。
そこから投入されたのが「2019年組」、つまり前回ワールドカップでの8強進出を経験しているベテランたちだ。
7分にSO松田力也とLOジェームズ・ムーア。13分にSH流大とPR具智元。とりわけ、SH流とSO松田の素早いさばきと長短自在のパスは、トンガのディフェンスを切り裂いた。13分、流が入って最初のアタックだった。

左ラインアウトから具がパスを出し、坂手-姫野-流―ライリー-山中と軽快にパスが渡り、フリーになったWTBマシレワが右隅へ悠々とトライ。一連のムーブではCTB長田が縦に、松田はラインの横で、ダミーとしてトンガDFを内側のスペースに釘付けにしていた。セットプレーから1フェイズで取り切った鮮やかなトライだった。
「ハーフタイムの時点で『入ったら早くボールを動かして攻めよう』と(流)ユタカさん(松島)コータローさんと話していました。前半からトンガが疲れてきたなと思ったし、相手の嫌がるムーブをどんどん使って、速いラグビーをしよう、どんどんアタックをしていこうと。そこから何本か、良いアタックができたと思います」
