PNC開幕直前SP・フィジーマジックは再び起きるか?Back to 2007 | ラグビージャパン365

PNC開幕直前SP・フィジーマジックは再び起きるか?Back to 2007

2019/07/09

文●大友信彦


日本代表のワールドカップイヤーの戦いがいよいよ迫ってきた。ワールドカップシーズンの初戦は、開幕まで2ヵ月を切った7月27日、釜石鵜住居復興スタジアムで行われるフィジー戦だ。

フィジーと言えば、セブンズ王国であり、展開ラグビーの王国であり「世界で最も見る者を楽しませるラグビー」という称号も得てきた。ワールドカップイヤーのジャパンの腕試しの相手として、釜石で行われる初めてのテストマッチにやってくるチーム、フィジーだが、15人制のフィジー代表が来日するのは2012年以来7年ぶりだ。

フィジーとはどんな国で、どんな歴史のあるチームなのか。

ワールドカップ本番でも注目チームになるに違いない魔術師軍団。日本代表と死闘を繰り広げることになる2007年ワールドカップの前に書かれた紹介記事をアーカイブスとしてお届けする。


ラグビーファンの辞書は、フランスの「シャンパン ラグビー」から「フィジアン マジック」に書き換えられた



22歳のジョン・カーワンが衝撃の90m独走トライで世界に衝撃を与えた1987年の第1回ラグビーW杯。個人としてのMIP(モスト・インプレッシブ・プレイヤー)がオールブラックスの身長192㎝の巨漢WTBジョン・カーワンなら、チームとして世界を最も驚かせたMIT(モスト・インプレッシブ・チーム)は、南太平洋の島国からやってきた一団だった。

IRB(現ワールドラグビー)のオリジナルメンバー以外から唯一ベスト8に進出したフィジーは、この年の5カ国対抗に全勝優勝(グランドスラム)を飾ったフランスと準々決勝で対戦。日本でも深夜の録画ながらNHK総合でオンエアされたこの戦いで、ほとんどのラグビーファンは初めて「フィジアン・マジック」を目撃する。

プレーの激しさには定評がある(2015年のパシフィックリムで)

プレーの激しさには定評がある(2015年のパシフィックリムで)



ボールが出れば迷わず展開。強靱なバネと長い腕を持つ15人は、黒い肌を純白のジャージーに包み、セルジュ・ブランコ、フィリップ・セラ……世界ラグビーに名を轟かせたフランスの英雄たちが霞んでしまうような大活劇を演じた。とても取れそうにないパスも、掌に吸盤がついていそうな腕がグイーンと伸びて難なく捕球。魔法のパスが縦横無尽に飛び交い、次から次へとサポートプレイヤーが湧き出て芝の上を走り回る。ラグビーとはこんなにワクワクするものなのか。

日本代表のリーチ主将はNZ生まれだが母がフィジー人。フィジー代表になる資格もあった。

日本代表のリーチ主将はNZ生まれだが母がフィジー人。フィジー代表になる資格もあった。



それまで見て楽しいラグビーの代名詞といえばフランスの「シャンパン・ラグビー」だったファンの辞書は、この日の華麗で愉快で冒険心に溢れた80分間の目撃により「フィジアン・マジック」と書き換えられ、SHパウロ・ナワル、SOセベロ・コロンデュアデュア、LOイライティア・サバイなどの名が、ワールドラグビーのスター名鑑に新たに加えられた。





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