國學院栃木が二年前の雪辱を果たす・全力FWでシード校・日本航空に勝利し3回戦進出 | ラグビージャパン365

國學院栃木が二年前の雪辱を果たす・全力FWでシード校・日本航空に勝利し3回戦進出

2018/12/31

文●編集部


30日、花園ラグビー場では第98回全国高校ラグビー大会2回戦が行われた。シード校が登場してくるこの日、多くの観客が高校日本一をかけた熱い戦いを見に訪れた。第1グラウンドの第3試合は、國學院栃木(栃木)と日本航空石川(石川)が対戦した。

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第98回全国高校ラグビー2回戦 12.30

この試合のファーストスクラム、國學院栃木が圧力をかけてPKを獲得

この試合のファーストスクラム、國學院栃木が圧力をかけてPKを獲得

 

前半12分、HO石母田健太(2年)がゴール前の攻防からトライ。

前半12分、HO石母田健太(2年)がゴール前の攻防からトライ。

 

 

FB山田翔平(2年)のコンバージョンも決まって國栃7−0。

FB山田翔平(2年)のコンバージョンも決まって國栃7−0。

 

日本航空もすぐさま前半17分にFL根笹圭翔(3年)のトライで追い上げる。

日本航空もすぐさま前半17分にFL根笹圭翔(3年)のトライで追い上げる。

 

前半23分、國栃は敵陣ゴール前でペナルティーを獲得。SH北村瞬太郎(2年)のタップキックからFWでアタック。

前半23分、國栃は敵陣ゴール前でペナルティーを獲得。SH北村瞬太郎(2年)のタップキックからFWでアタック。

 

24分、PR藤倉大介(2年)がトライ

24分、PR藤倉大介(2年)がトライ

 

山田が難なくコンバージョンを決め14−5と國栃がリードして後半を迎える

山田が難なくコンバージョンを決め14−5と國栃がリードして後半を迎える

 

前半と同じく、膠着状態が続くが15分、國栃PR藤倉が再びトライを決め21−5とリードを広げる。

前半と同じく、膠着状態が続くが15分、國栃PR藤倉が再びトライを決め21−5とリードを広げる。

 

16点ビハインドの航空石川。キャプテン石山愁太(3年)が突破をはかる

16点ビハインドの航空石川。キャプテン石山愁太(3年)が突破をはかる

 

20分、航空石川はFL根笹のトライ。さらにSO嶋竜輝(1年)のコンバージョンも成功して12−21と9点差とするが…

20分、航空石川はFL根笹のトライ。さらにSO嶋竜輝(1年)のコンバージョンも成功して12−21と9点差とするが…

 

後半30分、敵陣深くのラックから、アドバンテージをもらった國栃。SO前田玲緒(2年)が裏のスペースを見てインゴールへキック。このボールに反応したWTB中里泰介(3年)がボールをグラウディングして試合を決めるトライ。28−12で國學院栃木が勝利した。

後半30分、敵陣深くのラックから、アドバンテージをもらった國栃。SO前田玲緒(2年)が裏のスペースを見てインゴールへキック。このボールに反応したWTB中里泰介(3年)がボールをグラウディングして試合を決めるトライ。28−12で國學院栃木が勝利した。

 

 

「SO伊藤のケガをプラスにとらえて開き直ってFW戦に。スクラムで圧力かけて勝利できた」國學院栃木 吉岡 肇監督

スクラムから相手にコントロールされてしまうとNO8の選手がいい形でボールを持ち出して、サイドアタックされるのが怖いので、圧力をかけることでそれをさせないようにしました。

(NO8の選手は)一人で止まる相手ではないですよね。一人目は下。二人目、三人目までがボールに絡むという作戦を立てていました。留学生の選手に対しては、強さ、速さでは一人ではなかなか対応できないので。彼らを封じ込めるために、スクラムで圧力をかけ、倒し続けるというわかりやすい作戦でした。それを選手たちがしっかりと遂行してくれました。

流れがとれたチャンスは前半、うちにあったと思います。ゴール前のところ、セーフティーリードを21点差というならば、その領域に入れるチャンスを、密集の攻防でのがしていましたね。8対8で押し勝っていても、8番、5番の選手たちの『腕力』は一人でモールを崩せるくらいのパワーがありましたね。(トライを)取れば楽な展開になるところを、なかなか取らせてもらえない攻防でした。

(後半、FW戦に持ち込んだのは)追いかける立場ではなかったので、あれをやりたかったんです。30分しかないですし、時間が削られるわけですし、ゴチゴチやるのは、リードされていると相手は嫌ですし、それがトライになってしまうと相当やられたという意識になると思います。時間とスコアのロスになるので、ああいう選択ができたのはよかった。

先制トライまでも時間がかかりましたね。それは花園で。両チーム、生きていますよね。心も体もくたびれていないので。そうなるとなかなかスコアできないという展開になりますよね。まあ、あれ以上は臨めないのかなと思います。

本当シードのチームのプレッシャーは大変だと思います。一昨年もこのカードでしたが、立場は逆でした。我々はシード校として待っていて、航空さんが一回戦完勝して、アイドリングしている状態。緊張感など全くない状態。2試合目だと肩の力が抜けて、ましてや「ノーシード」だと「負けて悔いなし」という思いで、思い切りぶつかろうとします。私は今日は楽でした。一昨年は辛かったです。

――(一昨年を経験した)中村公星主将は泣いていましたね。


よくやったと思います。彼らは一年生の時に経験しています。先輩たちが抽選で花園を去ることになりました。先輩たちの無念、を今年の代でやってくれました。世話になった先輩の分も取り返しましたね。まだ終わっていないですけど、胸張って帰ってほしいです。

3試合目ということで、さらに力が抜けると思います。初戦の開始1分で、U17日本代表のチームでは司令塔であるSO伊藤耕太郎(2年)がケガをして、チームが動揺してもおかしくないですが、今日は伊藤がいないからFW戦に固執したわけで。最後のトライも伊藤の代わりであるSO前田玲緒がアドバンテージの状況でスペースをよく見て、裏に転がしてトライゲッター(WTB中里泰介)が決めました。ですので、いい方に考えていきたい。伊藤がいないから、という言い訳するわけではなく、彼も松葉杖をついて応援してくれていますし。

花園は「こういう状況になったら、開き直ってFW戦だろ」って言っているんではないかなと思ってプラスに考えています。前日もミーティングも選手たちにそう言ってうまくいっています。目標は全国ベスト16、正月年越しといって出てきているので、あとは思い切りやってほしいと思います。

「最高の舞台が用意された。楽しむしかない」PR藤倉大介(2年)

2年前に先輩たちが負けた相手、次は自分たちがノーシードという逆の立場で、しかも第1グラウンドで。これは借りを返すチャンスがきたぞと思いました。まずはスクラムからその思いを表現できたらと思っていました。(長山)時盛(FWコーチ)さんのスクラムを表現できたかなと思います。


――思いが強くなりすぎたりはしなかった?


自分はこの大会2回目なので。そういうのはなかったです。第1グラウンドで試合ができるということでワクワクした気持ちでした。最高の舞台を神様が用意してくれた、これは楽しむしかないと思いました。

――ファーストスクラムを組んでみて感触はよかった?

これはいけるなと。相手は大きかったですけど、こちらも体は大きいですし、技術力もあるのでそこは全力でやりました。スクラムでは自分が引っ張っている立場なので、精度あげてやっていきたい。全然重くなかったです。スクラムは重さに比例するわけではないので。重くてもしっかり、相手に圧力をかけられるかが重要なので。そういうスクラムの技術を(長山)時盛さん(スクラムコーチ、元新日鐵釜石PR)からの指導があったからだと思います。スクラムの勝利は「トキモリさんの勝利」だと思います。


――FWにとっては「会心の勝利」でしたね。

最高の試合でした。15人で勝ち取ったと言いたいですけれど、今日の試合は完全にFW8人が全力で行くんだという思いを前面に出せた試合だと思います。いい日になりました。手応えもつかめました。次の試合にいけると思います。


――監督は「目標はベスト16。3回戦は思い切ってやってきてほしい」と言われていました。3回戦への思いは?


年越しを大阪でしたい。という気持ちがありました。するか、しないかでは自分が最高学年になって新チームにとっても違うと思います。1月1日を経験できることで、その次が見えてくると思います。まずは1月1日はまだ経験したことないので、さらに楽しんでスクラムの強み、時盛さんから学んだことを全力で表現したいです。


――ノーシードという立場とシードという立場、チームにとってはどんな違いがありましたか?


自分が航空さんの立場だったら、一回戦戦っていない。プレッシャーもある。魔物が住んでいるかもしれないという思いがあったかもしれません。こちらは、チャレンジャー、しっかりいいかたちで一回戦を勝って、相手は(日本)航空。絶好の機会だと気持ちも高ぶりました。


――チームとしても試合前からそういった雰囲気だった?


緊張もあったと思いますけど、いつもとは違うオーラがあってみんな本当にまとまっていて、この15人だったらいけるなと思って全力でスクラム組んで、全力で体張って戦いました。


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