國學院栃木が7年ぶりに関東大会優勝!毎日叱られていた代が大きく成長中 | ラグビージャパン365

國學院栃木が7年ぶりに関東大会優勝!毎日叱られていた代が大きく成長中

2021/06/06

文●編集部


6月5日、6日と第68回関東高校大会が千葉県・成田中台陸上競技場、球技場で行われた。

7つにわかれたブロックのうち、最上位のAブロック決勝では、流通経済大柏(流経大柏)と國學院栃木(國栃)が対戦した。

準決勝では、流経大柏が大会7連覇中の桐蔭学園(神奈川)を36-20と勝利。國栃は茗渓学園(茨城)を24-0と完封勝利で決勝に進出した。

國栃はハイパントでアンストラクチャーな状況を作り、強みであるFWにボールをもたせる時間を少なくしBKにプレッシャーをかけ流経大柏のミスを誘った。

 

すると前半16分、敵陣ゴール前でアドバンテージがある状況でSO伊藤龍之介(2年)が絶妙な位置にキックパス。このボールをWTB久保太志郎(3年)が見事にキャッチし左隅にトライ。

さらに23分、相手に攻め込まれるもFW陣が踏ん張りボールを奪い返すと、再び敵陣での攻防、素早い出足から相手のミスを誘いボールを奪うとWTB久保がゲイン。

 

SH国原碧東(3年)が右オープンサイドへ展開。SO伊藤がディフェンスのギャップをついてトライ。CTB田中大誠(3年)のコンバージョンも決まって12-0とリードを広げ前半を終えた。

 

後半追いかける流経大柏は何度も敵陣ゴール前まで攻めるも國栃の分厚いディフェンスと、激しいブレイクダウンでのプレッシャーでミスを連発。ゴールラインを超えることができない。すると後半11分、國栃は敵陣ゴール前のモールからFL長谷川太一(3年)がトライ。19-0とリードを広げた。

 

今大会は25分ハーフで行われるため、國栃ベンチからは「あと13分。」「もっと得点をとっていこう」と声がかけられた。しかし、ここから流経大柏の猛攻が始まる。「ディフェンスしかやってこなかった」(田中大誠バイスキャプテン)がいうように、度重なる流経大柏のアタックに対して、粘り強いディフェンスが集中力をきらすことなく続いた。

リザーブのメンバーが入ってきてもその精度は変わらず、試合終了までゴールラインを超えさせることはなかった。

19-0で國學院栃木が流通経済大柏に勝利しAブロック優勝を決めた。


國學院栃木 吉岡肇監督

このチームには高校日本代表もいないですし、全員で勝ち取った勝利だと思います。3年生は11人、FW、BKに2名ずつ2年生がいますが、リザーブも含め3年生が多いです。


――これまでの代に比べ、今の3年生は監督に毎日のように怒られたとキャプテンがいっていました。


そうですね。1年生の頃は本当にひどかったです。ラグビーなど教えることもなかったです。生活指導をしていましたね。生徒たちの担任からは人間的な成長が見られたという話を最近はよく聞きます。

――どういう部分で成長を感じられますか。


やっぱり今日のように勝利できることですよね。うちのチームは、団結・勇気・友情・責任感ということをテーマに指導しています。トライを取られても誰かのせいにせず、余計に相手をタックルする、それがラグビーですから。

実は、準決勝からメンバー変更を提案したんです。ですが、朝食の時にキャプテンが、準決勝と同じメンバーでいきたいといって却下されました。そういうチームです。リーダーが主体性をもって取り組めている。

試合後、流経大柏・相監督と握手する吉岡監督

試合後、流経大柏・相監督と握手する吉岡監督

――準決勝、決勝を通じて失点ゼロです。


うちの強みは「地の利」です。学校がそういう場所にあるので、いい坂道ダッシュできる道があったり。こうやって先輩たちが結果をだしてくれると1年生たちも、坂道ダッシュをやっていると今日の試合のように後半になっても疲れずに相手にタックルができる足腰ができるということをわかってくれるのでいいですね。


――これからチームとして成長させていきたいところは


選手層を厚くしたいです。今日の試合を観て、1年生、2年生も奮起してほしい。



國學院栃木 LO白石和輝キャプテン

すべてを出し尽くした白石キャプテン

すべてを出し尽くした白石キャプテン

流経大柏はFWが強いということはもちろんわかっていましたが、自分たちもFWには自信があったのでしっかり戦えると思っていました。


――実際に相手と体をぶつけてみてどうだった?

負けていないと感じました。


――ハイパントを多く使っていました。

FB青柳潤之介が空中戦強いので、取り合いを制することができれば試合が優位に働くと思っていました。

――ブレイクダウンでもディフェンスでも本当に全員ハードワークしていました。


この代は1年生の頃から監督に怒られていて「前代未聞の代だ」と言われていました。まとまりもなくて先輩たちにも迷惑をかけていました。3年生になって、自分たちがやらなくてちゃいけない、勝ちたいという気持ち、花園で御所実に負けた悔しさ、そういう思いが強くあってだんだん一つにまとまってきました。

一つにまとまると練習でもすごく集中して取り組めて、今日みたいに最後までやりきれるようになってきました。自分たちは体も小さいので全員が小さなことをコツコツと努力する。よく「チリツモ」(塵も積もれば山となる)と言われています。


――これまで以上にコミュニケーションするようになったとか、何か選手の中で変わってきたことはありますか?


チームをまとめるリーダーが4人います。そのリーダーたちが小さなグループを作って、今のプレーはどうだったとか、試合をレビューしたりとか、一人ひとりが話し合うようになりました。

――これからチームとして成長させていきたい部分は


体が小さいので、一人一人が強くなる。スキルを磨いて、選抜では石見智翠館に完敗だったのでまずは夏の合宿で勝ちたい。


CTB 田中大誠 バイスキャプテン

先輩たちも中々できなかった優勝を久しぶりにできて嬉しい。(ハイパントは)ゲームプランです。前半相手の強みを打ち消してスコアすることができました。


――3トライ目をあげて、残りはまだ13分でした。その時の気持ちは。


まだ時間があるので、得点がほしかった。


――これから夏、花園とありますがどういう部分をチームをどう成長させていきたいですか。

花園では御所実を最後の最後まで苦しめた

花園では御所実を最後の最後まで苦しめた

まずは夏の菅平で、石見智翠館とも試合をすると思うのでそこで勝利したい。関東だけでなく、関西や九州のチームに対しても自分たちがどれだけ通用するのかという部分を挑戦していきたい。


――昨年の花園では御所実に惜敗でした。


あの時10番で出場していました。負け試合ではなかったと思っています。


――あの時の経験を通じてメンバーに伝えていることはありますか。

最後までスコアを取らせない。ディフェンスを途切れさせない。準決勝、決勝でノースコアだったのはそういう思いが出たからだと思います。本当にディフェンスしかやってこなかったので。そこが結果に出たと思います。


――本当にディフェンスは素晴らしかったです。アタックの部分でもっとこうしたいとかありますか。

大外からトライをとれるようなオプションを持ちたいです。

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