桐蔭学園が3年越しの花園での勝利―前回覇者・大阪桐蔭に勝利し4強入り | ラグビージャパン365

桐蔭学園が3年越しの花園での勝利―前回覇者・大阪桐蔭に勝利し4強入り

2020/01/03

文●編集部


3日、第99回全国高校ラグビー大会・準々決勝4試合が行われた。第3試合は桐蔭学園(神奈川)と大阪桐蔭(大阪)が対戦した。昨年の決勝と同じカードということで注目が集まった。花園ラグビー場は超満員。公式の発表では21,500人の大観衆が訪れた。

前半16分桐蔭学園HO中山の先制トライ

前半16分桐蔭学園HO中山の先制トライ

強みであるフィジカル勝負にかける大阪桐蔭のアタックに対して、桐蔭学園もしっかり対応。序盤はノースコアのまま15分を過ぎる。16分、桐蔭学園が敵陣ゴール前でFWでフェイズを重ねHO中山大暉(2年)がトライ。コンバージョンも決まって桐蔭学園が7-0とする。

CTB桑田敬士郎のコンバージョンも成功

CTB桑田敬士郎のコンバージョンも成功

 

FL久松のノーホイッスルトライ。青木の突破から、見事な連携でボールをつないだ

FL久松のノーホイッスルトライ。青木の突破から、見事な連携でボールをつないだ

直後のキックオフ。大阪桐蔭はLO今田伸太(3年)が肩を負傷し、一人少ない状況でスタート。その隙を逃さない。桐蔭学園LO青木恵斗(2年)がビッグゲイン。左サイドへ展開。大外のWTB飯塚稜介(3年)が内にきってゴールまで数メートル。SH亀井健人(3年)がすぐさま右サイドへボールを出す。後ろからサポートして走り込んだFL久松春陽大(3年)がボールをキャッチしグラウディング。見事なノーホイッスルトライで14-0とリードを広げた。

桐蔭・WTB西川のトライ。クイックリスタートから桐蔭学園BK陣が次々とサポートに入って「同じ絵」を見れている象徴的なトライだった。

桐蔭・WTB西川のトライ。クイックリスタートから桐蔭学園BK陣が次々とサポートに入って「同じ絵」を見れている象徴的なトライだった。

大阪桐蔭も24分、敵陣ゴール前で強みのフィジカル勝負に持ち込む。モール、FWのラック。細かくフェイズを重ねゴールラインに迫る。大阪桐蔭HO江良颯がゴール前ラックから自らボールをキャリー。しかし頭が下がっているとしてペナルティー。大阪桐蔭の選手たちは一瞬、ボールから目を切り、ゆっくりと戻っていく。その「隙」を桐蔭学園は見逃さなかった。

SH亀井がクイックスタートし、SO伊藤大祐(3年)が抜け出し、前方のスペースへキック。大阪桐蔭SO嘉納一千(3年)も必死の戻りを見せるが抑えられず、WTB西川賢哉(3年)がトライ。CTB桑田敬士郎(3年)のコンバージョンも決まって21-0とリードを広げ、予想外の大差で前半を終了した。

桑田のプレースキック成功率は100%。、

桑田のプレースキック成功率は100%。、

後半、最初にスコアしたのは桐蔭学園。6分、敵陣22m手前でカウンターラックを仕掛け見事にペナルティを獲得。ここまで3本のプレースキック全てを決めている桑田が冷静に決めて24-0とする。さらに後半11分、桐蔭学園CTB渡邉誠人が敵陣10m付近から抜け出し試合を決めるトライ。

大阪桐蔭は16分と25分、チームを束ねてきたHO江良颯(3年)とキャプテンのNO8奥井章仁(3年)がトライを返すもそこまで。

16分、江良のトライで流れを引き寄せるも

16分、江良のトライで流れを引き寄せるも

 

足の止まってきた桐蔭学園に対し、ようやく大阪桐蔭が本来のリズムを取り戻し前進を続けた

足の止まってきた桐蔭学園に対し、ようやく大阪桐蔭が本来のリズムを取り戻し前進を続けた

 

キャプテン奥井が意地のトライ

キャプテン奥井が意地のトライ

 

31-12で桐蔭学園が勝利し準決勝進出を決めた。桐蔭学園は2大会前の準決勝では5点差。前回大会の決勝では2点差で敗れている大阪桐蔭に3年越しの花園での勝利となった。


勝利した桐蔭学園は準決勝で東福岡と対戦。春の選抜大会では勝利している相手だが、東福岡も流経大柏に9トライを決める攻撃力と、何よりも「打倒・桐蔭学園」でディフェンスを1年かけて磨き上げてきた。難敵であることは間違いない。




桐蔭学園 藤原秀之監督


(大阪桐蔭に)勝つなら準々決勝かなと思っていた。準決勝、決勝は完全アウェイになってしまうので、みなさんが入ったところで、勝つというのが一番いいと思っていました。7-12、24-26、5点差、2点差と負けていたので、同点ではなく1点でも上回る試合をしたいと思っていた。5月のサニックスワールドユースで対戦したときから、花園であたると想定して練習してきましたし、ここが一つの目標でした。

ちゃんと身体もあてていたし、ターンオーバーもあったのでFWは評価できると思います。足が動いていた。かなり意識していた。1対1のところで負けたらラグビーはできない。ゲインライン超えさせなかった。相手はFWが大きいし、前に出られるのが嫌だったので、スペースあるところに蹴っていこうと話しました。

比較的、後ろに下げさせる、バウンドさせるキックを蹴ることができていました。主将SO伊藤の状況判断、攻撃するタイミングすべて合っていた。今日は前半をゼロに抑えられたのが大きかった。

下にタックル入っていた。ディフェンスが徹底できた。江良くんと、奥井くんには2年生のときにやられていましたからね。大阪桐蔭のリスペクトが足らないと、リザーブの粟飯原謙(2年)を中心に、大阪桐蔭の学校の成り立ちや対戦成績をプレゼンテーションしていました。


STATS

1 床田淳貴
2 中山大暉 16'TRY 55'OUT
3 岡広将 55'OUT
4 安達航洋
5 青木恵斗
6 久松春陽大 18'TRY
7 石塚勝己
8 佐藤健次
9 亀井健人
10 伊藤大祐(Cap)
11 飯塚稜介
12 桑田敬士郎 16' 18' 27' 41' G 38' PG
13 渡邉誠人 41'TRY
14 西川賢哉 27'TRY
15 秋濱悠太 60'OUT
16 真利香之輔 55'IN
17 武田烈輝 55'IN
18 倉島昂大
19 渡部創太郎
20 粟飯原謙
21 島本陽太
22 中優人
23 榎本拓真
24 樋口豪
25 天羽秀太 60'IN

大阪桐蔭 綾部正史監督


修正が出来なかったですね。シンプルに力強い、毎年いいチームの桐蔭学園さんの強みを出させてしまった。前半、フィジカルの強みの部分は出させてもらえなかった。マイボールで、しっかりアタックできる時間が少なかったので、しんどかったですね。

(後半、ペナルティがあった)負けるときはあんなもんです。力の差だと思います。試合通じてうちがやりたかったことを桐蔭学園さんがやってました。

(ハーフタイムでの指示は)自分たちのかたちを出しきって、後半だけでないですけど、目の前のことをきっちりやることが今日のゲームプランでしたからそこをやりきろうということと、ディフェンスでプレッシャーをかけようと話をしました。

連覇を成し遂げられなかった大阪桐蔭・奥井キャプテン「キャプテンらしくない自分をチームがもり立ててくれた。これまでで一番の試合だった」とチームの感謝を試合後話した。

連覇を成し遂げられなかった大阪桐蔭・奥井キャプテン「キャプテンらしくない自分をチームがもり立ててくれた。これまでで一番の試合だった」とチームの感謝を試合後話した。

(前半クイックリスタートからの失点について)
うちに隙がありましたね。トライとれると思って、あの一瞬はばらけましたね。もう一度、目を切らず相手の陣形を見ないといけないですね。

(後半、スコアできたのはチームの成長?)
うちの選手を自分たちの力を出しきろうと頑張って走っていました。60分、戦いきれたというのは彼らの成長だと思います。だからこそ、前半はもったいなかったなと思います。三年生が、周りを見て、いい声も出てましたし。彼らのラグビーに対する態度、姿勢が、すごく変わりました。それは奥井を中心に色んなコメントを発してチームを作ってくれました。

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