ながとブルーエンジェルスの2大会ぶり優勝で幕を閉じた「太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ2024・鈴鹿大会」1日目の天気とは変わって2日目は曇り空でときより強い風が吹き肌寒い中決勝トーナメント、順位決定戦が16試合行われた。初戦はプール戦1位通過のながとブルーエンジェルスと8位通過のナナイロプリズム福岡が激突した。
準々決勝 ナナイロ vs ながと
先制したのはながと。相手ゴール前でプレッシャーをかけ、ミスを誘い、坪井美月のトライで先制すると、4分、アマーリ・ハラのトライでリードを広げる。さらに、フォワードでボールキープし、外にスペースを作り、速いパスでボールを展開したながとは前半終了間際にもアマーリのトライに繋げて、19-0とリードして前半を終える。
後半もながとはこぼれ球に反応した新野のトライで突き放す。ソフィー・ダフにもトライが生まれ31-0。ながとが準決勝進出を決めた。
準々決勝 アルカス vs パールズ
前半1分、保井沙予とモニーク・コフィのコンビネーションからパールズが先制のトライ。オリンピックスコッド山中美緒のゴールも決まり0-7。さらに中盤で保井がジャッカル。ボールを奪うと庵奥里愛がトライし、0-14とパールズがリード。6分にはニア・サザーランドの突破からジャネット・オケロがトライ。0-19とパールズが大きくリードして前半を終えた。
3分、コフィのトライ、4分、庵奥が引きつけてオフロードパスをつないでオケロがトライ。試合終了間際にもグレイス・オクルがトライを決めて試合終了。0-36で完勝したパールズは準決勝進出。ながととの対戦となった。
準々決勝 フェニックス vs PTS
フェニックスは1分、岡元涼葉が相手のタックルをかわして先制トライ。大黒田のゴールも決まって7-0。3分、ボールインプレーの時間が続き、PTSの足が止まったところ、足を動かし続けたフェニックスが中島涼香のトライでリードを広げる。
後半も早々に、岡元のトライで突き放しにかかるフェニックス。さらに6分、岡元の連続トライで26-0。強さを見せつけたフェニックスが準決勝進出を果たした。
準々決勝 日体大 vs TKM
プール戦3連勝で2位通過したTKMは日体大と対戦。日体大は自陣ゴール前でボールをキープして攻撃を試みるがノックオン。このチャンスをTKMがものにする。3分、アカニシが先制トライ。
日体大は前半終了間際、ボールを繋いで相手ゴール前に迫り、一度はボールヘルドでトライが認められなかったが、スクラムからのリスタートで畑田桜子がトライ。ゴールも決まって7-5と日体大が逆転。
後半、自陣ラックから畑田がピック、さらに樋口真央に繋がりトライ。14-5と日体大がリード。5分、谷山三菜子からオリンピックスコッドの高橋夏未につなぎ貴重な追加点をあげた。TKMは後半ラストプレーでグレイスが意地のトライを返したが21-12で日体大が勝利。準決勝でフェニックスと対戦する。
9位~12位決定戦 チャレンジ vs アルテミ
片岡詩のトライでアルテミが先制。チャレンジは4分、木川海がブレイクしてトライ。6分、ボールを繋いだアルテミが高崎真那のトライで5-14とリードを広げて前半終了。
後半、小川愛夢のトライで5-19とアルテミがリードを広げる。チャレンジもボールを繋いで寺谷芽生がトライするも10-19で試合終了。アルテミ・スターズが勝利し9位決定戦決勝進出を果たした。
9位~12位決定戦 アマテラス vs 追手門 VENUS
まだ未勝利のアマテラスと追手門VENUSの戦い。先制したのは追手門。2分、岡本瑠伊がこぼれ球を掴むとそのままトライ。4分にも追手門が攻め込みアマテラスが自陣ゴール前でペナルティ。このチャンスを追手門が活かして、松田向日葵がトライ。0-14とリード。
さらに前半終了間際、ラインアウトから松田がブレイクし連続トライ。0-21と追手門がリードして前半終了。
後半4分、アマテラスは垂門奈々がトライを返し5-21とするも、追手門は小西春菜がすぐさまトライ。追手門が28-5で勝利してアルテミスターズとの9位決定戦に挑む。
5位~8位決定戦 アルカス vs ナナイロ
前半は拮抗した戦いが続いたが6分、アルカス今釘がブレイクし先制のトライ。後半最初にも山田晴楽がトライを決め14-0とリード。さらに4分、アルカスは大塚朱紗がキックスキルを見せてトライを決め19-0。ナナイロは薮内あゆみがトライを返すもそこまで。19-5でアルカスが勝利して5位決定戦決勝に駒を進めた。ナナイロは7位決定戦へ。
5位~8位決定戦 PTS vs TKM
先制したのはTKM。相手のパスミスからボールを奪うと、1分、グレイス・スチュワートがトライ。さらに2分にもTKMは堀川侑愛がトライを決め14-0とリードを広げ前半を終えた。
TKMは後半も攻撃の手を緩めることなく、3分、6分とグレイス・スチュワートが連続トライで勝負を決めた。TKMが24-0で勝利してアルカスとの5位決定戦決勝に挑む。
準決勝 ながと vs パールズ
先制したのはながと、2分にカーリ・ヘンウッドがトライ。その後は拮抗した展開が続いたが6分、スクラムでペナルティを獲得したパールズがリスタートからジャネット・オケロがトライ。7-5でながとがリードして前半を終える。
後半も、息詰まる攻防が続いたが、ながとが2分に坪井、4分にアマーリの2トライ。パールズはスコアできず試合終了。17-5でながとが決勝進出。
準決勝 フェニックス vs 日体大
キックオフボールを確保したフェニックスがボールキープして大黒田裕芽が先制トライ。さらに岡元、増田結の連続トライでフェニックスが19-0とリード。追いかける日体大は、7分、畑田がトライを返し19-7で前半を終える。
後半開始早々、大竹風美子のトライでフェニックスがリードを広げると、後半6分にも大竹のトライで試合を決めた。
11位決定戦 チャレンジ 5 -12 日経大アマテラス
お互いに勝利がないまま迎えた最終戦。どちらが1勝をもぎ取るか。1年生・松田涼那のトライでアマテラスが先制。チャレンジも新居里江子がトライを返し5-5の同点で前半を終える。
後半も拮抗した戦いが続いたが5分、アマテラス垂門奈々がトライ。難しい角度のコンバージョンを原田紗羽が決めチャレンジにプレッシャーをかけ、12-5で逃げ切りアマテラスが嬉しい今大会1勝をあげた。
9位決定戦 アルテミ・スターズ 7 -33 追手門VENUS
津田佳梨と松田向日葵の連続トライでVENUSがリード。追いかけるアルテミは小川愛夢がトライを決めて7-14とする。後半ラストプレー、ボールをつないだVENUSは、岡本瑠伊がトライを決め7-21と突き放して前半を終えた。
後半はVENUS小西が5分、7分と連続トライを奪い勝負あり。7-33でVENUSが勝利し熊谷大会に続く9位を決めた。次はは昨年も多くの応援団が駆けつけた花園大会だけに何とか「8強入り」を果たしたい。
7位決定戦 ナナイロ 24 -19 PTS
序盤は吉野舞祐、香川メレ優愛ハヴィリの連続トライでナナイロがリード。PTSは前半終了間際、平山愛の魂のセービングでボールを奪い黒田美織がトライ。14-7と追い上げて前半を終えた。
後半3分、PTSは葛西杏奈がトライを決めて2点差に迫るも、ナナイロは白子未祐がトライを決めて突き放す。
後半終了間際、7点を追うPTSは伊藤睦がブレイクし、そのままインゴールまで走りきり2点差。コンバージョンをけるのはPTSキャプテン・平山愛。集中を高めて落ち着いてゴールを決めて同点。ゴールデンスコア方式の延長戦に突入。PTSは前回大会に続き、2度目の延長戦となった。
延長戦は3分、ナナイロの黒田佑美が敵陣深くでボールを奪うと弘津悠につなぎ決勝トライ。24-19え3ナナイロが勝利して7位を決めた。試合後のハドルで小笹知美キャプテンは「結果としては目標とは違ったけど、最終戦を勝てたことを次の大会につなげていこう」とチームにメッセージを送った。
5位決定戦 アルカス熊谷 17 -26 TKM
準々決勝で敗れたものの、そこから立て直してきたTKMはこの試合でも入りからペースを握った。アカニシ、グレースの3トライで0-19とリードすると、アルカスは後半ラストプレーで園村音羽がトライをかえし7-19で前半を終える。
TKMは後半入りでアカニシがハットトリックとなる3トライ目。7-26と突き放しにかかるが、アルカスも反撃し今釘のトライで12-26の14点差に。アルカスはさらに攻めるが、攻め急ぎと疲労からミスが目立ち攻めあぐねる時間帯が続いたが、後半ラストプレーで小出深冬がようやくトライを決めるもタイムアップ。TKMが序盤のリードを守りきり26-17で勝利した。
3位決定戦 パールズ 24 -7 日体大
ながとに敗れ、地元優勝の目標は果たせなかったパールズ。総合優勝するためにもこの試合は勝利しなければならない重要な一戦。多くの声援をうけ、しっかり立て直してきた。前半はモニーク・コフィとジャネット・オケロのトライで12-7とリードして折り返す。
後半2分、パールズはこれが鈴鹿での最後のプレーとなる保井沙予の豪快トライでリードを広げると、4分にはオケロとのダミークロスで抜けた古屋みず希のトライで勝負あり。パールズが日体大を1トライに抑え込み24-7で快勝。3位となり、総合ポイント52と首位タイとなった。最終・花園大会は、悲願の優勝に挑む。