今シーズンのトップリーグ(TL)、最大の目玉選手が、ついに秩父宮ラグビー場デビューを果たした。10月19日、プールBの大一番、昨シーズントップ4同士のパナソニックワイルドナイツと東芝ブレイブルーパスが対戦した。野武士軍団の10番を背負ったのは、オーストラリア代表SOベーリック・バーンズだった。速いロングパス、キック、ランとすべてのスキルに長けた万能BKは、フィールドで輝き続けて、パナソニックの40-22の勝利に大きく貢献した。
バーンズと言えば、オーストラリア代表51キャップを誇るBKで、SO、CTB、FBと、どのポジションでも高いレベルを発揮する万能BKだ。もともとは13人制ラグビー(リーグラグビー)のプロ選手として活躍していたが、大学卒業後の2006年、15人制ラグビーに転向。そしてわずか1年で「ワラビーズ」ことオーストラリア代表に選出。「(スティーブン・)ラーカムの後継者」とも言われ、初キャップは2007年ワールドカップの予選プールの日本代表との試合だった。その後も、代表キャップを重ね、スーパーラグビーではレッズ、そしてワラタスの一員として活躍してきた。
そんな大物外国人が今シーズン、南アフリカ代表48キャップを誇るWTB/CTBのJPピーターセンとともにパナソニックに加入した。ただ、オーストラリア代表のバックアップスコッドにも選出されていた関係で、網走での夏合宿は数日参加したものの、チームの合流が遅れ、10月5日にCTBとしてTLデビュー。そして19日の大一番の東芝戦では先発として10番を背負った、というわけだ。