2月2日(日)、東京・秩父宮ラグビー場で行われたトップリーグのプレーオフ準決勝、2連覇中のサントリーサンゴリアスは神戸製鋼コベルコスティーラーズを27-19で下し、4シーズン連続の決勝進出を決めた。サンゴリアスの黄色いジャージーの中で、ゲームをコントロールして勝利に導いたのが日本代表でも10番を背負う小野晃征だった。
1月22日、プレーオフに向けた記者会見でサントリーの大久保直弥監督はこう言い切った。「(キープレイヤーは)10番のSO小野晃征です。彼は世界を目指すという意識も高い。彼にFWがどれだけ良い選択肢をあげられるか、また彼がどんな選択をするか今から楽しみにしています」。その期待通り、2月2日の準決勝では、3歳半からニュージーランドで育ち、19歳からトップリーグや日本代表でプレーする26歳の小野が活躍を見せた。
特に圧巻だったのは7-7で迎えた前半29分~30分にかけてのプレーだった。ハーフウェイライン付近からのラインアウトからボールを継続し、小野は相手FWが集まっていたディフェンスラインを、身を低くするようにしてタックルをすり抜けてラインブレイク。相手のFBもフェイントでかわした。小野は振り返る。