9月に開幕するラグビーワールドカップ(W杯)の「前哨戦」とも言えるパシフィック・ネーションズカップ(PNC)。7月18日、日本代表は第1戦でカナダ代表と対戦し、20−6で勝利した。その試合で、SO立川理道(クボタ)の負傷で前半10分から出場(出血による一次的退場で出場し25分に正式に交替)し、勝利に貢献したのが前キャプテンのSO廣瀬俊朗(東芝)だった。
3年前の2012年の春、1キャップ、30歳で「エディー・ジャパン」に選出され、2年間、リーダーとして先頭に立ってチームを引っ張り、アウェイの地で初めて欧州勢を撃破し、ホームではウェールズ代表にも勝利するなど歴史の立役者にもなった。8月、W杯に向けたスコッド発表まであと2週間ほど、ベテランBKは、この4年間を振り返りつつ、今、何を考えているのか――遠征先のカナダ・バンクーバーで、自然体で率直にその思いを語った。
――いよいよ、これからが本番を迎えますが、日本代表としての、ここまでの4年間はどうでしたか?
廣瀬 ここからどうなるかですべてが変わってくると思っています。まだ振り返るのは早いですけど、ずっと一生懸命、頑張ってきたことだけは間違いないです。
――2013年の6月にはウェールズ代表に勝ちました。同年秋のスコットランド代表には負けましたが、WTB福岡(堅樹/筑波大4年)のトライの一つは、廣瀬選手の突破から生まれました。
廣瀬 あのトライはFWがスクラムで頑張ってくれたおかげですが(苦笑)、今までやってきたという自負はあります。ただ、それだけでは足りないということもわかっています。いつでも上のレベルを求めていかなければいけません。