大学選手権決勝直前SP・22年ぶりの頂点へ―明治大田中澄憲監督、福田健太主将「決勝に戻ってきた」 | ラグビージャパン365

大学選手権決勝直前SP・22年ぶりの頂点へ―明治大田中澄憲監督、福田健太主将「決勝に戻ってきた」

2019/01/12

文●斉藤健仁


1月12日、ついに今シーズンの大学日本一を決める戦いが行われる。昨年に引き続き決勝進出を果たした明治大学(関東対抗戦4位)と王者帝京に完勝した天理大学(関西リーグ戦1位)がファイナル進出を果たした。昨年1点差で日本一を逃した明治大は前日練習を終え、田中澄憲監督と福田健太キャプテンが取材に応じた。優勝すれば22年ぶりとなる「名門復活」に沸く周囲とは別に、「日本一」に対する強い思いを語った。

「自分たちにフォーカス。全部やった。あとは当日、ミーティングでいい空気をつくること」明治大学・田中澄憲監督

――前日練習が終わりました。


独特の緊張感を持ってやりました。いい意味で緊張感を持ってやりました。初めてファイナル経験する選手もいます。個人の差もあるので、経験値持っている選手がコミュニケーション取ってサポートしてほしい。


――春から1月12日をターゲットにしてきました。


やっと戻ってきた感じです。去年、帝京大に悔しい敗戦したので、そこを越えると1年やってきたので、そのチャンスが来ました。やってきたこと信じて持っている力を発揮したい。


この1年、戻ってくるのは簡単ではなかったです。対抗戦4位という形で、大学選手権は強いチームとずっとやってきましたから、まわって上ってきた感じかなと思います。

――春、夏と天理とは2回対戦して負けています。


練習試合なので、互いのメンバーも違うし、試合に向けてのフォーカスが違うので参考にはならないかなと思います。ただスクラムの強さや外国人の強さ、ひたむきなチームということは変わらないと思います。


――7月には外国人対策ということでトップリーグチームにも出稽古しました。


7月、外国人(と対戦する)ということでやったが、だいぶ空いています。(大学選手権で)東海大さんとやったので、あまり意識せずやることが大事かなと思います


――普段通りやるには何が大事


勝ちたいという思いはあるので、やってきたことを出せるかどうかだと思います。この選手権入ってから、予行演習みたいなものだった。毎回ファイナルゲームだったので、厳しいゲームを勝ち抜いてきたので、特に決勝ということではなく、同じメンタルでやることかなと思います。(大学選手権では)厳しい試合をさせてもらいました。間違いなく明日タフなゲームになるので、そこでどれだけ平常心でやれるかだと思います

――4年生にとっては最後の試合です。


この1ヶ月半、大学選手権入ってからまとまりがでてきました。朝、ノンメンバーは早朝から練習したんですが、すごくいい、熱い練習やってくれた。最後にひとりずつ話したのですが、泣いている4年生もいて、強いチームになってきたなと思います。


――ゲームのポイントは


スクラムはすごくポイントになると思います。強いということより、相手のスクラムに対応する、レフリーとコミュニケーションを取るところだと思います。


――ボールを持ってアタックする時間を増やす?


ポゼッションを特に上げようとはあまり思っていません。去年の帝京大戦はポゼッション重視でやっていましたが、もうそういうレベルのチームではないかなと思います。スペースのあるところにボール持っていきますし、裏にスペースあれば蹴りますし、広がっていれば寄せます。去年は普通にやったら勝てない相手にとった戦術ですが、今年は春からやってきたこと、自分たちにフォーカスしてゲームをしたい。


――天理の外国人対策は?


あまり、意識しすぎてもよくないのかなと思います。もちろん外国人が間違いなくキーになると思いますが、たとえば1人で倒せなくて、3人、4人かかって倒さなければならない時点で負けだと思う。しっかりとまずは1人の選手として倒すこと、外国人なので低く入ることが大事。ただそこにあまり意識しすぎてオーバーコミットすると外が空いてきてしまいますし、デコイで使うこともあるので、あまり意識しすぎない(ところが大事)。


――対抗戦の4位からここまで上がってきた要因は


単純に4年生が結束して、もう1回、腹を割って、自分たちが何を足らないことを話し合って、それを一つずつクリアしてきた成長じゃないですかね。(キャプテンは)この6週間くらいで、グッと魅力的なキャプテンになってきた。4年生同士、腹割って、キャプテンも痛いこと言われて、成長につながったんだと思います。やっと最後、大事な場面でまとまってきたんだと思います。ガラッと変わりました。


――決勝までやることは全部やれた?


終わりましたね。当日のミーティングで、いい空気を作れるかだと思います。緊張させすぎてもぬるくなってもダメです。モチベーションビデオは毎週、作っています。4年生の分析の子がいいもの作ってくれています。

「昨年の経験、決勝にかける思いが違う。4年生の思いを背負って戦う」明治大学 福田健太キャプテン

――いよいよ明日が決勝です。


2月に新チームがスタートしてから1月12日の決勝をターゲットにして、自分の中でもずっと決勝に行って日本一を思い描いていたので、自分の中ではやっとスタートラインに立てると思います。自分たちのやってきたことを出すだけだなと思います。


――勝敗のポイントは


ディフェンスじゃないですか。ディフェンスでも我慢は大事かもしれないが、我慢だけだと相手はプレッシャー感じないから、僕らはスタートしたときにハンティングディディフェンス掲げた。前に出て、留学生にどんどんプレッシャーを与えていきたい。


――田中監督が「この6週間でチーム変わった」と言っていました。


自分もそう思います。対抗戦は満足いく結果ではなかったですが、今、考えれば早稲田、慶應の敗戦から学べたことも自分もチームとしても大きかった。学生スポーツで一番大事な4年生の力を自覚して、ノックアウトトーナメントで成長を感じています。


――明治ラグビー部に入る前と今では思いはどうですか?


ずっと紫紺、重戦車と言われて、勝たないと行けない集団だったと思いますが、勝てない現状が続いていた。1年生のとき準決勝に行って、こんな感じかと思いました。2年生時は12月11日にシーズンが終わって 3,4年では正月を越えて、決勝に進めた。1年生の時と思いが違うのは、明治ラグビー部は勝たないといけない集団だと思いますし、紫紺のジャージーを着る責任があると思います。


――去年の決勝を経験しているのは大きい?


大きいと思います。ゲームリハーサルでは出ていない選手は緊張していました。僕としては去年、経験しているので、井上、祝原、松尾ら去年出ている選手が雰囲気を伝えることできると思いますし、去年出ていない選手が思いっきりプレーできるようにコントロールしていきたい。

去年は自分としても(決勝は)未知の世界だったわけで、大学選手権の決勝は1、2年生のときは口にしていたが、帝京大がずっと連覇している中で、雲の上の存在に近いものと思っていた。(古川)満さんの代で、明治としての壁をやぶってくれた感じがします。そこで経験したことで、決勝にかける思いが違います。去年は決勝に行けてホッとしましたが、今年は優勝したいという思いが強いです。


斉藤健仁
スポーツライター。1975年4月27日生まれ、千葉県柏市育ち。印刷会社の営業を経て独立。サッカーやラグビー等フットボールを中心に執筆する。現在はタグラグビーを少しプレー。過去にトップリーグ2チームのWEBサイトの執筆を担当するなどトップリーグ、日本代表を中心に取材。

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