9月13日から15日まで茨城県水戸市のケーズデンキスタジアム水戸などで「太陽生命カップ2014　第5回全国中学生ラグビーフットボール大会」が開催された。第２ブロック（ラグビースクールの部）は、初優勝を目指す横浜ラグビースクール（関東１）と、３回目の決勝進出で初の栄冠を狙う伊丹ラグビースクール（関西１）の対決となった（20分ハーフ）。

先制したのは接点で上回る横浜ラグビースクール（ＲＳ）だった。１分にＣＴＢ原朋輝（３年）がＰＧを決める（３－０）。だが３度目の正直を狙う伊丹ＲＳは、持ち前の展開ラグビーから、左ライン際をＷＴＢ宮宗翔（３年）が大きなストライドで快走してトライ（３－５）挙げて、すぐに逆転に成功。その後は互いに初タイトル獲得に意地を見せ、点を取り合うシーソーゲームとなる。

７分には横浜ＲＳのＳＯ若松大智（３年）がラインブレイクしチャンスメイクし、最後はＣＴＢ原がトライ（８－５）。16分には伊丹ＲＳは再びＷＴＢ宮宗が左タッチライン際を快走し、フォローしたＦＢ後藤多輝にパスし、そのまま後藤がトライ（８－12）。

リードされた横浜ＲＳだったが、19分にモールを押し込んだ後に、ＷＴＢ小田原廉（２年）がラックサイドを突いてトライ（15－12）。さらにロスタイム、ＣＴＢ原が40ｍあまりのＰＧをしっかり決めて横浜ＲＳが18－12と６点リードで前半を折り返した。

後半１分、伊丹ＲＳはキックカウンターからＷＴＢ宮宗が50ｍほどを走りきり左隅にトライ（18－17）を挙げて、１点差に追い上げる。だが「メンタルのトレーニングをしてきました。“心のスイッチを入れろ”と試合を重ねてきた」（井ノ口昌吾監督）という横浜ＲＳは攻めの姿勢を貫く。５分にはＷＴＢ佐々木奎介（３年）、８分にＰＲ細木康太郎（３年）、11分にはＣＴＢ原がトライを挙げて突き放し、横浜ＲＳが37－17で勝利し、初のラグビースクール王者に輝いた。

 

勝利した横浜ＲＳの中西聡コーチは「決勝戦は苦労しましたが、選手たちは個々が強いので、それで勢いが出ました。選手たちが自分で（心の）スイッチを入れてしっかり勝ってくれました」と教え子たちの健闘ぶりを称えた。

ＣＴＢ中西亮太朗主将（３年）は「（初優勝は）最高です！　最初、自分がキックをミスしてしまいましたが、他のメンバー全員が支えてくれた」とチーム一丸となって得た勝利であることを強調した。

 

今年もタイトル奪取することができなかった伊丹ＲＳの北薗浩良代表は「３度目決勝進出でしたが、上には上がいるものです。前半は選手たちが頑張りましたが、後半、相手がもう少し疲れてくると思っていたのですが……」と悔しさをにじませた。

なお第２ブロック（ラグビースクールの部）で最も反則が少なかったチームは長崎ラグビースクールで、最もトライを挙げたチームは横浜ラグビースクールだった。

 

◇第２ブロック（ラグビースクールの部）　最終順位
優勝：横浜ラグビースクール
準優勝：伊丹ラグビースクール
３位：長崎ラグビースクール
４位：筑紫丘ラグビークラブジュニアスクール
５位：八王子ラグビースクール
６位：吹田ラグビースクール
７位：南信州Ｊｒ.ラグビースクール
８位：大阪ラグビースクール

 

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