6月29日、日本ラグビー協会が都内で評議員会および理事会を開き、2019年度、2020年度の役員を決定した。
「ラグビースピリッツがますます多くの人に浸透することで日本が素晴らしい国になること」を目標に。森重隆・新会長
森重隆新会長（左）、岩渕健輔新専務理事（右）
新会長に就任した森重隆氏（67歳※新任）はこう話した。
｢これから日本ラグビーを引っ張っていく覚悟でおります。日本のラグビーはよきアマチュアリズムを発揮しながら、これまですばらしい人材を世に送り出してきました。また自己犠牲の精神で地域やチームに貢献してきました。
日本ラグビー協会の使命は競技人口やファンを増やし、ラグビースピリッツがますます多くの人々に浸透することで、日本が素晴らしい国になることを使命、目標としています。それをきっかけとして、とても大きな節目となる、ワールドカップ（Ｗ杯）を目前に控えるチャンスをいただきました。森（喜朗）元名誉会長はじめ、熱き思いの数々が（ワールドカップの）誘致を実現しましたが、その働きや思いや感謝を脇に置かせていただき、来る9月20から始まる世界最高峰のラグビーの試合に向けて、まずは開幕前に、自ら熱き思いの伝道師となるべく、全国の開催都市に足を運び、地域の方たちと交流していきたいと考えております。
森重隆・新会長
よきアマチュアリズムを育んで、よき仲間に恵まれてきた、これまでの日本のラグビー界を一つにしようとしつつ、これからの日本ラグビーをプロの洗礼を受けながら、日本代表が世界ランクをひとつひとつ上がってもらいたい。
そして、数十年後に、また日本でのＷ杯で、ニュージーランドなど世界の強豪と優勝を競ってほしい。こう願っております。子どもたちが逞しく輝かしいラグビー選手を見て、僕も日本代表になりたいと思う子どもたちが増えてほしい。そんな未来予想図を、協会スタッフはじめて、みんなが、私がついてきてくれるように日々精進していくつもりです。是非、今回のＷ杯、日本開催を機会に、ラグビースピリッツがますます多くの人に浸透することで、日本が素晴らしい国になっていくことを信じています。
「任期は２年。この１年・２年が、日本ラグビーの50年、100年が決まる。」岩渕健輔・新専務理事
続いて、専務理事と男子7人制ラグビーのヘッドコーチの兼務となる岩渕健輔氏（43歳※新任）はこう話した。
｢これからラグビー界は、1年の間に、ものすごく大事なイベント２つ迎えます。会長と私の任期は2年だと思いますが、その間にＷ杯とオリンピックがやってくる。この1年、2年がこれから 先、日本ラグビーの50年、100年が決まる。そういう強い覚悟でやらなければいけないと感じています。
専務理事としていろいろ会長と相談しながらですね、しっかりと計画を立てて、実施していかないといけないと思っていますが、やはりＷ杯とオリンピックという2つのイベント、ラグビーにとって一番大事なもの、レガシーが残るようなものにすること。レガシーはいろいろありますが、我々ラグビー協会として、ラグビーの確固たる本質をラグビーに馴染みない人にお伝えできる、本当に、最初で、最大のチャンスだと思っております。そういったことをしっかりしていかないといけないと思っています。
岩渕健輔・新専務理事
それと同時に、今、私はずっと代表チームの強化を担当させていただいてきましたが、協会としては代表チームに『勝て、勝て』と言います。それはＷ杯の結果もそうですし、オリンピックではメダル取れと言っていますが、私自身はラグビー協会そのものが、他のユニオンに勝てるようなユニオンにならないといけないと思っています。
ユニオンが世界で一番になれないと代表チームが世界で一番になれない。そういうこともあるので、いろんな意味もあるので、ガバナンス、コンプライアンスを徹底して、意志決定のスピードをはやくして、世界のユニオンに戦えるようなユニオンにしていかないといけない。
また協会の大きな仕事として、協会のステイトメントの中で『ビッグトライ』ということを言っています。協会そのものが会長の下で全員がトライしていかないといけないと思っています。そのために、これから先、代表チームの継続的な強化とラグビーの価値をしっかり維持していくこと、それから財政の健全化、こういったこと2年でつくっていく必要があります｣
