サンウルブズ・ブランビーズに10トライを許し完敗。執念でもぎ取ったトライを振り返る | ラグビージャパン365

サンウルブズ・ブランビーズに10トライを許し完敗。執念でもぎ取ったトライを振り返る

2016/05/29

構成●編集部


5月27日、スーパーラグビー・サンウルブズは敵地オーストラリア・キャンベラでブランビーズ(オーストラリアカンファレンス2位)と対戦。ブレイクダウンの激しいプレッシャーとディフェンスラインの強烈な押し上げで思うような攻撃をさせてもらえず、セットプレーの豊富なオプションと正確無比なプレーに翻弄され10トライを許し5−66と大敗を喫した。

試合後のインタビューで堀江翔太キャプテンは、「まだ3試合あるので、もう一度チームを立てなおしていきたい」とコメント。これまでの大敗とは異なり、ブランビーズの強さばかり目立つそんな80分だった。サンウルブズが奪ったトライは、わずか1つ。しかし、そのトライは「執念のトライ」といえるチーム全員でもぎ取ったものだった。

世界のトップレベルとの差を強く感じる80分の中で、これからサンウルブズ、ひいては日本ラグビーがトップチームからトライを奪うためにやらなければならないことを暗示するような1本のトライを振り返る。

 

64分、自陣のマイボールスクラムから、FBフィルヨーンがハーフウェイ手前までボールをキャリー。WTBミフィポセチ、PR垣永真之介、FL安藤秦洋がラインブレイクし敵陣10m手前まで押しこむ。ここでブランビーズがペナルティー。SOトゥシ・ピシが判断良くクイックリスタートでボールをキャリーし一気に10mをきると、安藤が低い姿勢で潜り込み22m手前まで前進。

しかし、ボールがこぼれ、ブランビーズボールになるとロングキックで再び自陣ゴール前まで戻されてしまう。対応したCTB立川理道とWTBミフィポセチで22mラインまで戻し、フィルヨーンへ繋ぎ敵陣10mまでゲイン。さらに垣永がアングルを変えてボールをもらい縦にゲイン。これに対し、ブランビーズがホールディングのペナルティを犯す。

SH矢富勇毅がクイックリスタートでピシへパス。ピシが大きくゲインし22m内側に入り込むがボールを前方にこぼれてしまう。ブランビーズFBエイダン・トゥアが自陣ゴール前からロングキックで再びボールはサンウルブズ陣内10m。

この時点で、ブランビーズの足は完全にとまっていた。戻った安藤はフィルヨーンにパス。フィルヨーンがタップキックでボールを前方へ蹴りこむと自らチェイス。敵陣に入った位置でもう一度キック。

ボールはブランビーズ陣内22m内側へ。このボールにチェイスしたのは、ブランビーズは1人に対し、サンウルブズはFLリアキ・モリとWTB山田章仁の2人。モリが最初にボールに触れて、ルーズボールとなると、モリから少し間合いをとってチェイスしていた山田がそのボールを拾い右前方のスペースに向かって走りこむ。

ブランビーズSOリアリファノのタックルを受けながらも山田がボールをしっかりとインゴールへグラウディングしトライ。およそ2分間にわたる壮絶な攻防だった。サンウルブズはリザーブ陣が軸となって、ブランビーズの足が止まるほどアタックを繰り返した結果生まれたトライだった。

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