8月26日に開幕した2015−16シーズンのトップリーグ。昨シーズン過去最低の9位に沈んだサントリーサンゴリアスが、今シーズンは開幕から4戦全勝で2位と好調を維持している。そんな中で昨シーズンはリザーブから5試合の出場にとどまった4年目の左PR石原慎太郎が、開幕から4試合連続先発と気を吐いている。
9月17日、サントリーは昨シーズンの王者・パナソニックワイルドナイツを45-15で下し、「4節目にして我々がしようとしているラグビーができはじめた」と沢木敬介監督は選手たちを称えた。
前半は17-3とリードして折り返したサントリーは、後半も、この試合、相手を圧倒していたスクラムから先にトライを挙げる。自陣10mラインやや右のスクラムから、WTB中靏隆彰が抜けだしチャンスメイク。そしてボールを継続して、最後はPR石原が素晴らしいランを見せて、中央にトライを挙げた。
サントリーのPR石原がラインブレイクをした場面を見ると、キャプテンSH流大が少しボールを持って走り、相手のHO堀江翔太にコミットする(ディフェンスラインの約束事では、本当は2人立っていないといけないところHO堀江のみだった)。
しかもサントリー側はPR畠山健介が内側、PR石原が外側で前に出る「リードランナー」として立っていた。いわゆる「矢のような形」でアタック・シェイプを作っていた。そのためディフェンス側のパナソニックLOヒーナン・ダニエルが流や畠山に気を取られて、PR稲垣敬太もボールを持って走ったSH流の方に目をやってしまった。