ラグジャパペディア365・ラグビーアイルランド代表 | ラグビージャパン365

ラグジャパペディア365・ラグビーアイルランド代表

2017/06/22

解説●大友信彦


12年ぶりに来日したアイルランド代表がみごとな戦いを見せている。
6月17日に静岡・エコパで行われた日本代表との第1テストマッチでは50-22で圧勝。世界ランキングも、それまでの4位から過去最高の3位まで上昇した。

でも、アイルランドって、いつの間にそんなに強くなったんだろう……。

ということで、ラグジャパペディア365、ラグビー・アイルランド代表をお届けしよう。

21世紀の躍進

左がアイルランドのラグビーフラッグ。ユニオンエンブレムのシャムロックをアイルランド4地域のエンブレムが囲む

左がアイルランドのラグビーフラッグ。ユニオンエンブレムのシャムロックをアイルランド4地域のエンブレムが囲む

アイルランドの近年の躍進は、2009年のシックス・ネーションズ優勝から始まった。これは1985年(当時はファイブ・ネーションズ)以来18年ぶり、2000年に6カ国対抗に拡大して以降は初めての優勝だったが、これがみごとなグランドスラム(5戦全勝優勝)。1948年以来61年ぶり2回目という歴史的な快挙だった。その後、2位、3位、3位、5位ときて2014年に優勝(イングランドに敗れ4勝1敗)、2015年も優勝(ウェールズに敗れ4勝1敗)し、連覇を達成した。

 

必殺ハイパント!

LOのトナーは身長208cmの巨漢。「両親も大きいのですか?」と聞くと「それほどでもないよ」と、手を自分の顔の横に。それでもほぼ2mか?

LOのトナーは身長208cmの巨漢。「両親も大きいのですか?」と聞くと「それほどでもないよ」と、手を自分の顔の横に。それでもほぼ2mか?

アイルランドのラグビーといえば、代名詞となっていたのが「魂のハイパント」。連綿と輩出する好キッカーが蹴り上げる高ーいハイパントの落下点目がけて、屈強なFW陣が走り込む。激しいコンタクトで相手キャッチャーからボールを奪い取ったら、そのまま怒涛の勢いで相手ゴールになだれ込むのが伝統的なアイリッシュスタイルだ。

近年は、世界屈指のスタンドオフと謳われるジョナサン・セクストンのリードの元、ランニングラグビーにモデルチェンジ。伝統的なアイリッシュスタイルは薄れてきたと言われるが……今回の来日メンバーは、ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズに11人を取られた布陣。

抜群の才能は抜けているが、その分、屈強なプレーヤーが当たり前のプレーを激しく反復し続けるアイルランドらしさは(ハイパントはあまり使われないとはいえ)むしろ復活したように見える。
腕っ節の強さ、体の大きさに加え、マジメなハードワークも身に着けたとなれば、アイルランドが強いのも道理?

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