7月15日(土)、スーパーラグビー参入2年目のサンウルブズは、今シーズンの最終戦で、東京・秩父宮ラグビー場に、過去優勝3回のブルーズを迎えた。
ニュージーランド(NZ)カンファレンスのブルーズはすでにプレーオフ進出はなくなっていたが、オーストラリア5チームにはすべて勝利し、今シーズンは7勝(総勝ち点37)を挙げていた。
そんなNZの強豪相手に、前半序盤に2トライを許すものの、サンウルブズはSHからのハイパントキックとディフェンスからリズムを作り、結局8トライを挙げて48-21で逆転勝利。サンウルブズにとって今シーズン2勝目、しかもNZ勢から初の勝利で、相手に3トライ差を付けて得られるボーナスポイント獲得も初めてだった。
歴史的勝利を挙げたサンウルブズの8トライの中から、印象的だった2つのトライを詳解していきたい。
この試合のサンウルブズは、試合のテーマは、いつも通りだった。試合の入りから積極的に仕掛ける「ファーストパンチ」、そして「コンテストキックで、相手の大きなFWを背走させつつ、50/50(フィフティー・フィフティー)の状況を作ってプレッシャーをかける」というものだった。
ただいつもと少し違う部分は、キックを積極的に使いつつも、「勢いのあるときはボールキープして攻める」ということも同時にテーマにしていた。
7−21で迎えた前半38分のSH内田啓介のトライは、まさしく、この日のサンウルブズを象徴していたかのようなトライだった。36分、自陣30mあたりからWTB福岡堅樹がハイパントキック、そのボールにNO.8ヴィリー・ブリッツのHIA(ヘッドインジュリーアセスメント)のため、替わりに出場していた徳永祥尭がタックルで、相手のノックオンを誘い、スクラムを得る。そのスクラムからFBリアン・フィルヨーンがグラバーキックで相手陣奧へキックで、エリアを稼いだ。