東芝ブレイブルーパス東京・新体制発表―チームスピリッツは「猛勇狼士」 | ラグビージャパン365

東芝ブレイブルーパス東京・新体制発表―チームスピリッツは「猛勇狼士」

2022/08/16

文●編集部


8月15日(月)、今季のリーグワンに向けて本日から始動した、昨季4位の東芝ブレイブルーパス東京がチーム編成に関するオンラインで会見を行った。登壇者は事業会社である東芝プレイブルーパス東京株式会社・荒岡義和社長、強化担当である薫田真広GM(ゼネラルマネージャー)、今季で4シーズン目となるトッド・ブラックアダーHC(ヘッドコーチ)の3人。

荒岡義和社長

昨季、リーグワン1シーズン目のシーズン、目の前をとにかく猪突猛進、 走り抜けた感じです。ご支援いただきありがとうございます。6年ぶりベスト4という結果を残すことができました。ただ昔のブレイブルーパスとしては、ベスト4は当たり前、ようやくスタート地点に立った。準決勝でサンゴリアスに負けて、3決でクボタに負けました。サンゴリアス戦では、一番気持ちが盛り上がったとき惜敗してしまい悔しい、新幹線で酒を飲んでいたら、涙が溢れてとまらなかった。

荒岡義和社長

荒岡義和社長


なぜ負けた、なぜ勝ちきれなかったのか。いろんな理由があると思うが、いきついたのはチーム、クラブのトップを任されている自分が本気でリーグワンのトップを目指そうと最初から思っていなかったのではないか。もしくは口ではいっていたがそういう意志が弱かった、ビジョンが弱かったのではないか。自分がダメだったのではといきついた。

来たるべきシーズン、どうすべきか考えて、考えて、結論まだでていないが、リーグワンで優勝を目指すだけじゃダメじゃないか。優勝したり、常に上位にいて人気も実力も兼ね備えたチームになるにはどうなればいいのか。日本を飛び越えて、世界の有数のラグビークラブに変わっていかないとダメじゃないか。強さだけではなくて、求められているものは唯一無二のチームだ。日本のラグビーにブレイブルーパスがあると世界の人々に感じてもらえるためにはどうしたらいいか。世界で有数のユニークなラグビーチーム、ラグビークラブになろう。チームも運営もそういう姿を目指していこうと、私の中ではイメージとして考えました。

新シーズンを迎えるにあたって、それを具現化するためにもマインドを変えていかないといけない。ラグビー界に精通していて こういうことをいっしょにやってくれる人材として、プロデューサーという肩書きとして星野明宏さん(元聖光学院ラグビー部監督/元静岡県ラグビー協会代表理事)に参画してもらい、働いてもらっています。マインド、考え方を変えることで、世界有数のユニークなラグビークラブチームになることで、人気 実力兼ね備えたチームとして長く君臨できるだろうというスタートの年にしたい。優勝を目指します。何回も言います。世界で有数のユニークなラグビークラブを目指していきたい。それを今シーズンから始めます。


薫田真広GM

本日から2022-23シーズンがスタートしました。創部74年目を迎えます。昨季は中盤からチームに力が出てきた。しかしプレーオフでは1勝もできなかった。トッド体制として4シーズン目を迎えますが、新たなチャレンジ、そしてチームが大きく変わるために、今、大きな変革をしています。

その一つとして、チームのスピリッツを言語化することを始めています。チームスピリッツとして、選手、チームがグラウンド内外で常に立ち戻る場所を明確にし、我々の現在のチーム、選手、スタッフ、73年の歴史のある先人たちにご意見をいただき、東芝らしさ、東芝府中、東芝のDNAとは何かと選手、ヘッドコーチと見つめ直し、言語化に至った。ラグビーのDNAとトッドHCが築き上げている近代ラグビーを共存しているハイブリッドな言葉となりました。それが「猛勇狼士」となります。

チームスピリットは「猛勇狼士」

チームスピリットは「猛勇狼士」

一文字一文字を見てもらえばわかると思いますが、中2文字は勇敢な狼はブレイブルーパスです。最後の「士」という言葉は紳士という意味もあれば侍という意味もある。我々のパフォーマンスで、グラウンド内外で、紳士たるもの、そして侍の精神を持った武士であという、その姿をしっかりお見せできるようにこの言葉に決めさせていただきました。

選手、チームが体現し、姿勢を表す言葉です。ラグビーでいうプレー、チームのあり方、ファンの共感をもてるような言葉として、さらに「我ら、接点無双、猛攻猛守の紳士なり」という言葉も加えました。これはプレーを表す言葉です。 

もう一度、東芝らしさを考えたとき、一番多かった言葉は「接点で勝つ」でした。フィジカルで勝つだけでなく、判断も含めたところで、お客様に接点の素晴らしさ、接点が起きる前、接点が起きる中、接点の後の判断力まで含めて評価してほしい。

また守るだけでなく、トッドHCが作り上げている攻め続けるラグビーを意味する言葉として「猛攻猛守」、そしてグラウンドの外でも見本になるような、ラグビーが持つパッションと高潔さを体現できるように「紳士なり」という言葉にさせていただいた。 

今回、チームリピリッツを言語化により 一つひとつのプレーの質がたかまり チームのあり方、一貫性が持てると思います。「猛勇狼士 ~我ら、接点無双、猛攻猛守の紳士なり~」という言葉は我々の魂の言葉です。そして我々のラグビースタイルを表す言葉です。今季、すべての試合で選手たちがこれを体現し、スタジアムでお見せできるようにここで誓います。またファンの方々に我々のユニークさが伝わり、この言葉により、一つ一つのプレーを より理解して試合を楽しんでいただけると思います。

新体制は5名の新任、役職変更で1人です。ヘッドコーチはトッド、コーディネーターだったジョー・バラカットはプレミアシップのバースへ移籍したので、後任には森田が今季よりコーチングコーティネーターとなります。BKのコーチには新任として、オークランドを中心に活動してきたダン・ボーデン。新たなユニークなBKラインを築き上げていきます

今季も共同キャプテンを務めるSH小川高廣

今季も共同キャプテンを務めるSH小川高廣



キャプテンは徳永(祥尭)、小川(高廣)、ルーパス会(選手会)の会長は三上(正貴)。事業家においても新たなユニークな体制を整えていきたい。昨季は52名、今季は46名で少数精鋭で戦ってまいります

新加入選手としてPR2名。山川力優は天理大、ドコモ(レッドハリケーンズ大阪)で活躍した選手です。身長183cm、体重120kgのタウファ・ラトゥは白鴎大時代はCTBだったが、今回PRとして採用しています。3月、パナソニックとの練習試合では練習生として一緒にプレーしPRとしてのポテンシャルは素晴らしいものが見えました。12年ぶりの日本一に向けて活動していきたい。

トッド・ブラッカダーHC

荒岡社長がユニークなクラブになりたいということで、スピリッツを形としてまとめてくれました。ワクワクする材料です。チームをよくしたいという信念でヘッドコーチとして指導していますが、いい組織はトップのものが変化をまず体現して、それが伝わっていく。ビジョンに関しては、自分たちのDNAの一部だと思っています。まず自分たちがどういう人間か理解して、一番嬉しいのは、それを体現できるように言葉を実際の人間にすることができるという機会があることです。新しい人材が加わりました。

トッド・ブラッカダーHC

トッド・ブラッカダーHC

いろんな役割で、新しい人材が加わりました。自分たちは彼らが加わって、さらにいい人間にするということで加わりました。新しく加わった人々が私たちに与えてくれるインパクトが今から楽しみです。自分たちのラグビーをさらによくするという明確なゴールを持っています。今季、昨年よりもいいシーズンにしていきたい。計画に基づいて、実行するのを楽しみにしています。

人間性、さらに優れた人間になる。さらにいい試合をして、人々がビジョンに基づき行動して、体現することを楽しみにしています。変化をくわえることを楽しみにしています。それに基づいて体現するように心がけて、それができれば(ファンの)みなさんとつながることができる。そのスピリッツを見せることで、つながることができ、私たちからもみなさんとつながることができると思います。

Q&A

――チームスピリッツを言語化するとき、何人くらいのOBに聞いたのか


薫田GM OB会事務局からさまざまなご意見を集約して、OB会と連動してアンケートを取りながらまとめてきた。OB会は500〜600名というところでしょうか。
昨季、全24チームのビジョン、ミッション、バリューを含めて見させていただいたが、自分たちの姿勢、ラグビースタイルの両方を発信したチームはあまりないなと思い、我々も原点に帰らないといけないと思い、この言葉にした。

外国人に対してもコテコテの漢字表記でいきたい。外国人コーチにも一つ一つの言葉を説明し、理解できる。言葉の持つ意味をしっかり理解しながらコーチングに活かしていきたいとミーティングで出ていた。

――星野さんは具体的に何をしているのか?


荒岡社長 星野は事業の会社に横串を刺してもらう。ブランディング、ユニークさ、意識改革をやってもらう。特に薫田が率いるチーム、事業運営の部門、経営企画・管理しているものがあり、大きく3つの部門にそれぞれ席を3つ持って、行き来をしてもらい、事業として一気通貫して回せるようなコーディネートしてもらったり、プロデュースしてもらったりしてもらっている。


――12月に開幕します。今後のトレーニングの予定は


薫田GM 今日から全体練習がスタートしています。9月中旬にすべての外国人が来日し、本格的に始動していきます。今季、プレシーズンマッチ10試合を予定しています。今、天然芝グラウンドを改修していて、そのグラウンドの改修次第で、10月か11月からの3試合連戦を府中グラウンドで予定しています。そこでイベントも含めてやっていきたい。トップ4に入るためにはトップ4との対戦機会が重要と考えていて、トップチームと対戦して開幕に入っていきたい。10月末、鹿児島でキャンプを行い、九州電力との練習試合を行う予定です。


――選手の移籍が多かったが、どういう受け止めがあるか


薫田GM 時代の流れとして、今季、選手の移籍があった。我々としては52名から46名とお伝えしたが、これまでのチームの編成同様、いい選手をしっかり育てていくという文化は変えず、今回絞ったということは、昨季、選手が大きく成長したということで、現状の戦力を維持していると考えている。育った選手が移籍するということはネガティブにとらわれやすいが、選手の将来を考えると移籍先で活躍してほしいという気持ちも大きくあります。我々としては日本ラグビーのために、しっかり、トッドらのコーチングのリソースを最大限活用し、チームのカルチャーである選手を育成するところで、グラウンド内外で強化、成長していきたい。


――カテゴリーAの評価が上がっているが


薫田GM カテゴリーAといういわゆる、日本の義務教育を受けた選手以外で、日本代表の資格のあるという意味で、日本のマーケットも変わってきている。その流れに沿いながら、チーム強化、編成をしていきたい。これまで同様、オーナーの東芝を筆頭に各スポンサー様にご支援いただいていますが、その枠の中でしっかりとしたチーム編成をしながら、他チームに対応し十二分に優勝できるようなチーム編成、活動をしていきたい。


――荒岡社長から「ユニークさ」という言葉が出てきました。具体的には?


薫田GM 私なりにユニークは、独自性、東芝のこれまでのカルチャー、伝統を融合させていくことだと思います。プレー的にはアタックに関しては非常にユニークなアタックをお見せできたが、例えば東芝らしいDF、ドライビングモールといった東芝らしさを体現していく。監督をやっていたときに、モールに関しては選手とさまざまな組み方をやっていたが、トッドのベースはカンタベリーにあるが、海外での経験も多くあり、それを東芝流にアレンジしてお見せしていた。そういったユニークさをさらに磨き上げたい。事業とのユニークさの連携も、チームとして選手を最大限に活用してやっていきたい。


トッドHC 自分のチームとしては、すでにユニークな要素はもっていると思います。あとは環境、文化の部分においては、ユニークさとしては若手を上手く育成しているところだと思います。ビジョンの一つは強みを理解して出していくこと。もう一つはイノベーションを打ち出していけるところだと思います。自分たちとしてはイノベーションをどんどん打ち出して、スマートに、判断できる選手をたくさんかかえてやっていきたい。チームが強い信念をもって動いているとわかる状況にしたい。ユニークさというのは、いろいろな革新性をひっぱっていく言葉だと思う。そうすることで素晴らしいラグビーをプレーしたいと思います。

――小川、徳永の2人が引き続き共同キャプテンを務めますが、その理由は


トッドHC 小川、徳永は昨季も素晴らしい仕事をしてくれました。人間として成長、チームを引っ張る姿を間近で見られて嬉しい。共同キャプテンという2人がいることで、新しいラグビー、新しいリーグに上手く適応できた。2人で責任を共有するという意味合いもあります。

共同キャプテン・徳永祥尭

共同キャプテン・徳永祥尭




2人のキャプテンを置くメリットは、違った視点を得ることができる。FWのキャプテン、BKキャプテンが一人ずついるが、認識が一貫してより揃えることができる。毎年、彼ら2人にインタビューするが役割、情熱がどういう状態か。彼らに任せたいと思ったのはまさしくそういった理由です。本当に信用できるメンバーだし、彼らはチームを第一に考えてくれる。組織からも尊敬されている人間であるし、選手としてもどんどん良くなっている2人です。


――ラグビー面で一番強化したいエリアは?


トッドHC 自分たちのラグビーには成長できる部分がたくさんあります。過去を振り返るとすべて面で成長できた。私としては異なったアタッキングストラクチャーを導入したいと思っています。ディフェンスもさらによくできると確信している。FWコーチのサムが2年目になりますが、FWパックはかなり成長できると思う。革新的なこともラグビーに取り組みたいと思います。大きなチャレンジになると今季は思います。昨季、どこでもない順位からトップ4までたどりつきました。相手チームは自分たちをより把握した上で、侮らず対策して臨んでくると思います。自分たちとしてはプロセスの部分でより一貫性を持って準備がしたい。

雨の味スタでこれまで全勝のサンゴリアスに勝利しプレーオフ進出を果たした

雨の味スタでこれまで全勝のサンゴリアスに勝利しプレーオフ進出を果たした



ラグビーから少し離れるが、本当に大事な瞬間で、そこで勝ちきれるようなメンタルの部分の準備もしたいと思っています。自分たちの強み、一貫性をさらに高めて、チャンスが来たときにチャンスをつかみ取れるようにしたい。

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