11日、神奈川県・大和スポーツセンター競技場では、関東大学対抗戦A、明治大学(1勝1敗)と日本体育大学(2敗)の一戦が行われ43‐12で明治大学が勝利した。日体大は、コンディション不良で多くの選手が欠場。メンバーとしては苦しい状況の中、前節で100点ゲームで帝京大学に敗れた悔しさをベースに、最後まで食い下がった。明治は日本代表で活動していた、FB竹之下仁吾が先発。後半20分までは12点差と僅差で試合が進むが、後半の勝負どころで明治が3連続トライで突き放し連勝を果たした。

阿部煌生
プレーヤーオブザマッチには、ハットトリックを決めたWTB阿部煌生が選ばれた。昨年はAチームでの出場がなかったものの、今シーズンは開幕戦から3試合連続で先発出場。この試合でもしっかりとフィニッシャーとしての役割を遂行した。試合後の会見で神鳥裕之監督は「プレーの一貫性という部分で成長してきている。サイズもあり、キックも出来、スキルの面でも成長していて、注目している」と評した。そんな目下成長中の阿部に試合後話を聞いた。
明治大学WTB阿部煌生
自分からオプションコールして、筑波大戦で出た課題であった部分なのですが、青学、日体戦と声を出し続けてどこにスペースがあるかということを言えたのは今後も続けていきたいです。
――試合中での左右に動き回っていました。
しっかり走り回って、自分がどうやったら活きるのかを考えて、違うポジショニングをして、あとはスキルフルなBKがいるので、しっかりコミュニケーションをとって、自分がどういう形でボールをもらいたいのか、どこが空いているのかを伝えることができたので今日はトライが多く取れたのかなと思います。

――昨年は?
昨年はCチームで出ることが多くて、ポジションはWTB、FB、ジュニアには1試合だけ出させてもらいました。高校まではCTBやっていて、いろんなポジションを経験させてもらったんで、今は、FBは(竹之下)仁吾さんとか、古賀龍人とかいますし、自分的には、今外側のWTBがあっているのかなと思っています。
――それは自分の持ち味とポジションがあっているということ?
そうですね。高校ではSOもやっていて、SOやCTBがどういうコールを求めているかとか、外側からゲームコントロールするぐらい声を出さないとやっぱ、(萩井)耀司とか、(伊藤)龍之介さんとか、(平)翔大さんとかが困ってしまうので、自分は声を絶やさずに出し続けることは意識しています。

後半22分ハットトリックを決める阿部煌生
――3試合スターティングメンバーに入れているということで、チームとどうフィットしていると感じている?
チームが求めているのは1発でドーンと行く選手ってよりかは、一貫性、毎試合一貫していいプレーを出せるというのを求めているというのはヘッドコーチからも言われているので、そこを意識して、まずはしっかり声をだして、どこにスペースが空いているかというのを伝えることで自分がいきてくるとおもっています。
――今日の試合で見つかった課題は?
雨で結構コンディションが悪い中で、日体さんの前に出るプレッシャーディフェンスに少しやられてし合っていてあとは自分たちのミスも多くて、ラインの深さが浅かったり、出足が早すぎて、ボールが後ろにずれてしまったり、そこをコントロールしていければ明治らしいアタックがもっとできると思います。
――この3試合でチームとしてどういう部分が良くなってきた?
試合の入りの部分で、今日もちょっと相手にファーストトライを取られて、シンビンも出してしまって、規律の面とか、あとは自分たちからちょっと自滅しているというのが出ているので、それは練習からもそうなんですけど、今後どう切り替えていくのかはしっかりチームの中で話し合うべきだと思っています。
次は立教大なんですけど、全然立教もやってくる相手なんでまず試合の入りというのを特別意識していきたい。
――3試合目ということで、メンタル的には落ち着いて試合に入れている?
前回の青学戦のときは初めての秩父宮ということで、結構緊張したんですけど、トライもとれて自分らしいプレーも表現することができました。今日もちょっと緊張したんですけど、しっかり自分の役割と責任を果たせたかなと思います。
