明治が連覇へ向けあと1勝―東海大に強みを出させず。1人少ない窮地も乗り切り決勝進出 | ラグビージャパン365

明治が連覇へ向けあと1勝―東海大に強みを出させず。1人少ない窮地も乗り切り決勝進出

2020/01/02

文●編集部


2日、第56回全国大学ラグビー選手権準決勝2試合が秩父宮ラグビー場で開催された。第2試合は昨年覇者の明治大学と東海大学が対戦。21,513人の大観衆が80分の死闘に酔いしれた。

SO山沢のオフロードパスからCTB射場のパスを受けたWTB山﨑がトライ

SO山沢のオフロードパスからCTB射場のパスを受けたWTB山﨑がトライ

前半4分、東海大が敵陣ゴール正面でペナルティを獲得するとショットを選択。SO丸山凛太朗が落ち着いて決め、東海大が先制。すると直後の7分、自陣からフェイズを重ね敵陣に入る明治。SO山沢京平のオフロードパスからCTB射場大輔の絶妙なタイミングのパスで相手ディフェンスを崩し、パスを受けたNO8坂和樹が大外のWTB山﨑洋之につなぎトライ。

視野の広いSH飯沼がラックサイドから自らボールをキャリーしトライ

視野の広いSH飯沼がラックサイドから自らボールをキャリーしトライ

さらに29分、SO山沢のゲインからLO片倉康瑛がオフロード。CTB森勇登のつながり敵陣ゴール前へ。ゴール前の攻防。明治は14フェイズ目、東海ディフェンスがボールに集積してディフェンスが手薄になったところSH飯沼蓮がラックから自らボールを持ち込みトライ。

 

山沢のコンバージョンも決まり14-3とリードを広げた。前半終了間際には、東海大が自陣ゴール前でペナルティー。明治はショットを選択し、PGを決め17-3として前半を終えた。

WTB山村の突破

WTB山村の突破

後半、最初にスコアしたのはリードしている明治。43分、東海大は自陣10m付近でノットロールアウェイのペナルティ。そこから明治が怒涛の攻撃。46分、明治LO箸本龍雅がグラウディングしたかと思われたが認められずゴール前スクラム。8フェイズ目、明治CTB射場大輔がトライ。24-3とリードをさらに広げた。

FB雲山も積極的に攻撃に参加。

FB雲山も積極的に攻撃に参加。

 

射場がトライを決め後半も明治がスコア

射場がトライを決め後半も明治がスコア

 

後半、東海大の時間帯。強みのスクラムで押し込む東海大

後半、東海大の時間帯。強みのスクラムで押し込む東海大

58分、東海大はWTB望月裕貴がトライを決め、流れを戻す。61分、明治LO片倉がハイタックルでシンビン。一時的退場となる。14人となった明治。自陣ゴール前での東海大ボールスクラム。武井日向キャプテンは7人でスクラムを組むことを選択。東海大は強みのスクラムで押し込み2度のペナルティ。明治にとっては絶対絶命。ペナルティトライを取られるとさらにもう一人イエローカードが出されてもおかしくない状況。

塩崎レフェリーから指導がだされる。それでも明治は7人でスクラムを組んだ。
スクラム3本目。スクラムが回転してしまいやり直し。時計は64分。東海大としては7点差にする大チャンス。なんとか持ちこたえて東海大はアタックを開始。この逆境を超えた明治は決死のディフェンス。次々とプレッシャーをかける。NO8坂がボールに絡みこのピンチを全員で乗り切った。

明治LO箸本がダメ押しとなるトライ

明治LO箸本がダメ押しとなるトライ

76分、明治はLO箸本龍雅が試合を決めるトライ。そして試合終了。29-10で明治大学が東海大学を1トライに抑え込み勝利。11日の決勝戦進出を決めた。


明治大学 田中澄憲監督


本当に死闘でした。それは一番、選手がわかっていると思います。見ていても、両校の激しいぶつかりあい、そして意地、僕も途中から監督という立場を超えて、両校応援している不思議な感覚になりました。強い東海大さんに勝ちきれたこと、みんなで次にすすめることを素直に嬉しく思います。次、決勝が11日にあります。ダメージを回復していい準備したい。

――苦しい場面でも厳しいプレーが見られました


一人ひとりが相手よりもタフなプレーを選択しよう、ハードワークしよう、それがチームとなって相手を上回ろうということにフォーカスしてきました。本当にファンダメンタル(根本的な)部分にこだわってゲームをやってくれたと思います。



――決勝にむけて


キャプテンと同じです(笑)。相手関係ないです。大学選手権優勝を目標に今年はやってきたので、一日一日こだわって悔いのないように準備していきたい。

明治大学 武井日向キャプテン


東海大さんの激しいフィジカル、最後までどっちが勝つかわからない試合でした。やっていても、プレッシャーをすごく感じました。東海大さんの最後まであきらめない姿勢を感じました。次に進めることがなによりも嬉しいですが、ただ、まだ目標を成し遂げていない。決勝にむけていい準備して、最後笑って終えたい。


――一人少なくなった時

あそこはこの試合のキーになる場面だったと思います。片倉がいなくなってしまったんですけど、「やばい」というよりも「ここはしっかり止めよう」止めるという意思をFW全員から感じました。あそこはチームとして成長している場面だったと思います。これまでだとあそこで諦めて点を取られてしまった。我慢しきれたことがよかった。スクラムを一本一本組む中で、前後でしっかりコミュニケーションをとって修正して組むことができた。短い時間の中での修正能力を発揮できたのは スクラムの成長を感じられた。

――次のスクラムの時にNO8がクイックで出したのは


特に練習したわけではないです。試合の状況、スクラムの流れであそこは判断したというかたちです。意思統一をしてやった。片倉くるまで無理にスクラムにこだわる必要はないと思っていました。


――関学戦の経験は?


自分たちはまだまだ実力ないので、100%の力を出さないとしっかりといい内容で試合できないと感じました。関学さんのファイティングスピリッツやハングリー精神。自分たちが忘れかけていたことを勉強させてもらったのは良かった。そこから日々の練習を大事にして、自分たちの足りない部分はなにか、どこを成長しなければならないか、練習に対してもいい準備で取り組むことができたのでよかった。

――1月11日決勝


決勝にすすめることは嬉しく思います。決勝で早稲田と対決するということは、自分たちとしても嬉しい対戦。ただ、どこのチームがきても明治のラグビーやるだけだと思います。自分たちでやってきたことを積み上げて、このあと9日間準備して目標を成し遂げたい。


STATS

1 安昌豪 77'OUT
2 武井日向 77'OUT
3 笹川大五 77'OUT
4 片倉康瑛 
5 箸本龍雅 76'TRY
6 石井洋介
7 繁松哲大 22'OUT
8 坂和樹
9 飯沼蓮 31'TRY
10 山沢京平 8' 33' 51' G 39' PG
11 山﨑洋之 7'TRY
12 射場大輔 50'TRY 75'OUT
13 森勇登 
14 山村知也 84'TRY
15 雲山弘貴 66'OUT
16 松岡賢太 77'IN
17 山本耕生 77'IN
18 大賀宗志 77'IN
19 髙橋広大 74'IN
20 柴大河 22'IN
21 丸尾祐資
22 児玉樹 75'IN
23 石川貴大 66'IN

東海大学 木村季由監督


いろいろとこの試合にむけて準備をしてきました。お互い強みと強みのぶつかりあい。正直、明治の圧力を受けて自分たちの強みを出せなかった。これはいろいろと問題あるのかもしれませんが、相手の「個」の力、これがすべてだと思います。

――準備の甘さ、細かな部分のこだわりについて


そこは難しいですね。我々は(準備が)甘いと思っていない。厳しいことやってきていると思います。言い訳にすることだけではない。キャプテンが言わんとしていることは、我々もこだわってやってきたけど、相手がそこを上回っていた。準備はしていきているがまだ勝利するには足りない。結果がすべてなのでそういう判断をしていると思います。


――相手が一人少なかったときについて


スコアの状況では1トライ差に詰める(ことができた)。自分たちの強みであるスクラムを発揮していたので、2つペナルティーをとってその次のプレーが焦点だったんですけど、そこで噛み合わなかった。



東海大学 眞野泰地キャプテン


自分たちの力を全然出せなかったし、強みも甘くて、もっともっと厳しさをもって準備の段階からやるべきだということを気付かされた。後輩にしっかり伝えて必ず次にこれをつなげます。


――どういう部分が足りなかった?


細かな部分ですが、一つひとつハンドリングであるとか、トライとりきる意識とか明治の方がこだわっていて。やっているラグビー間違っていなかった。細かい部分のミスで後手に回ってしまった。


――相手が一人すくなかったとき


BKで動かすことも考えていましたが、スクラムで押してペナルティをとることができていましたが、ペナルティーを戻される場面も多かった。そこは自分たちもアジャストしてBKの準備をしていたところで、最後、相手ボールになってしまった。


――明治のアタックについて


細かなところをやりきっていた。特別なことはない。ラインの深さやパスのタイミングなどで崩されてしまった。

STATS


1 徳田悠人 51'OUT
2 前本健太 51'OUT
3 中野幹 51'OUT
4 横井隼
5 中村匡汰 40'OUT
6 レキマ・ナサミラ 
7 山田生真
8 ノア・トビオ 68'OUT
9 山菅一史 58'OUT
10 丸山凜太朗 59' G 4' PG
11 望月裕貴 58' TRY
12 眞野泰地
13 杉浦拓実
14 林隆広
15 酒井亮治
16 小野広大 51'IN
17 新井望友 51'IN
18 前田翔 51'IN
19 ワイサケ・ララトゥブア 40'IN
20 小池隆成 68'IN
21 中村友哉 58'IN
22 小野木晃英
23 福田一輝

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