覚醒・東海大が好調・法大を圧倒!関東大学リーグ戦 | ラグビージャパン365

覚醒・東海大が好調・法大を圧倒!関東大学リーグ戦

2022/10/03

文●大友信彦


2日、小田原市城山陸上競技場でリーグ戦グループの東海大対法大が行われた。


昨季までリーグ戦グループ4連覇中の東海大は、初戦で東洋大に苦杯。対する法大は復活したタックルを武器に開幕から昨季の上位陣に2連勝と好調。


法大は勝てば2004年以来18年ぶりの優勝に大きく前進し、東海大は優勝戦線からほぼ脱落する。シーズンはまだ序盤ながら、そんな位置づけで両校は対決した。

試合は東海大のキックオフで始まった。法大はNO8佐野、PR河村が身体を当ててからSH小山田がキック。東海大はそこからカウンターアタックでボールを継続する。いきなり法大の今季の看板、前に出るタックルと東海大のアタックの対決。

開始2分、東海大SH清水からLOララトゥプアにパスがつながり東海が先制トライ

開始2分、東海大SH清水からLOララトゥプアにパスがつながり東海が先制トライ

しかし、東海大のアタックは止まらない。ワイドにボールを動かした東海大は1分35秒、LOワイサケ・ララトウブアが左中間にボールを押さえた。SO武藤のコンバージョンも決まり、東海大が7点を先制する。


法大・LO竹部の突進

法大・LO竹部の突進


一方の法大もすぐに反撃に移り、13分にLO竹部のビッグゲインを起点にFB石岡が右隅にトライ。コンバージョンは外れるが、5-7と追い上げる。法大はさらに18分、スクラムで得たPKでショットを選択。

法大FB石岡のトライ

法大FB石岡のトライ



入れば逆転、主導権を握れるところだったが、左中間25mのPGを石岡は失敗してしまう。法大はここまでスクラムで組み勝ち、再三相手反則を得て優勢に試合を進めてきたが、なかなかスコアに繋げられず、やがて流れは東海大へ移る。

25分、法大ゴール前のスクラムからNO8井島のサイドアタックでDFを集め、左に展開してWTB照屋が左隅へトライ。そして32分、東海大は相手ゴール前まで攻め込んだチャンスからパスをインターセプトされ、キックで自陣ゴール前まで戻されるピンチに陥ったが、SO武藤が全力疾走で戻って相手チェイスを抜き去ってセービングするとすぐにカウンターアタック。東海大はサポートが次々と湧き出る分厚いアタックで攻めきり、最後はFL薄田がトライ。東海大が19-5とリードを広げる。

前半35分、法大SO熊田がPG成功

前半35分、法大SO熊田がPG成功

法大は35分、再び相手陣に攻め込み、SO熊田がPGを成功。8-19と追い上げるが、東海大は38分、CTB13近藤のブレイクからCTB12伊藤主将がトライ。武藤のゴールも決まり26-8とリードを広げて折り返した。

パスアウトする東海大SH清水とプレッシャーに走る法大のSH小山田.

パスアウトする東海大SH清水とプレッシャーに走る法大のSH小山田.



サイドの入れ替わった後半、先に点を取ったのは東海大だった。互いに決め手を欠いていた7分、SO武藤が正面左25mのDGを成功。リーグ戦グループでのDG成功は一昨季の関東学院大SO芳崎が最終節の中大戦で決めて以来、対抗戦も含めれば昨季の筑波大FB松永が第2節の慶大戦で決めて以来だった。

後半7分、東海大SO武藤ゆらぎがDG成功

後半7分、東海大SO武藤ゆらぎがDG成功



この得点から試合は東海大に傾いた。9分にFL薄田がトライ。20分と24分にはFLレキマが豪快な連続トライで50-8とリードを広げる。

ゴールに迫る東海大SH清水

ゴールに迫る東海大SH清水



法大も27分、FL6山下がトライを返すが、東海大は最後の10分間にCTB近藤、NO8井島、CTB伊藤主将と3連続トライ。71-15の大差で法大を下した。

後半20分東海大FLレキマ・ナサミラがトライ

後半20分東海大FLレキマ・ナサミラがトライ





マッチオフィシャルには女性レフリーの牧野円さんがARで参加

マッチオフィシャルには女性レフリーの牧野円さんがARで参加

法大・吉永昂生主将

ブレイクダウンをサポートする法大・吉永主将(左)とLO竹部

ブレイクダウンをサポートする法大・吉永主将(左)とLO竹部


「強みとしていたディフェンスとキックでミスが多く、強みを出せないまま点を取られてしまった。前に出るディフェンスを意識していたけれど、東海大に一歩外に切られてしまい、止められず、修正し切れなかった」


「先週日大に勝ったことで、ここで法政にも勝てば優勝が見えてくる、近づいてくるという意識はありました。でも気負いはなかった。ウチはチャレンジャーとして臨みました」

法大・よしなが

法大・よしなが

法大 新宮隆行監督

法大 新宮隆行監督

法大 新宮隆行監督


「自分たちの強みであるDFで勝負したかったけど、研究されたアタックでゲインを超えられてしまい、後手に回ってしまった。4連覇している東海大さんの強さに脱帽した形です」

「DFでは相手のヨコの動き、オフロードを警戒するあまり、中途半端になってしまったけれど、ウチはもっと前に出て止めていかないといけない。ウチはこのスタンスを変えるつもりはない。相手がずらせないくらいのスピードでDFに行くしかないと思っています」

東海大 木村季由監督

東海大 木村季由監督

東海大 木村季由監督


「リーグ戦の初戦、2試合目は自分たちの問題で不甲斐ない試合をしてしまっていた。先週の立正大戦のあと、リーダーたちと話し合って『必死でやっていない。シンプルに、基本に帰ろう。全体のストラクチャーを考えすぎるよりも、シンプルに全力でやろう』という方針で臨みました。きょうは試合中にサボっている選手がいなかった。この1週間の練習では選手たち自身がかなり追い込んで、インターバルなく走り続ける練習をしてきた。体力的にはキツい中での試合だったけど、よくやったと思う」


東海大 伊藤峻祐主将

後半39分、東海大CTB伊藤峻祐主将が仕上げのトライ

後半39分、東海大CTB伊藤峻祐主将が仕上げのトライ


「この1週間、自分たちにベクトルを向けてやってきたことを出せる時間が多く、この点差になったけれど、まだ甘いところ、ミスもあったので、もっとレベルアップしていきたい」

「試合中はいろんなプレーがあるけれど、笛がなるまで、ひとつひとつ全力でプレーしよう、この前の2試合は試合中にサボっている場面があったけど、今日はサボらずにやりきろうと意識して臨みました」

東海大 伊藤峻祐主将

東海大 伊藤峻祐主将



「法大はタックルが強いと分かっていたので、逃げずに、こちらから向かっていく気持ちで臨みました。ボールキャリアーは強い姿勢で当たり、フィジカルバトルで勝つ。ただ、相手のタックラーに正面から行くのではなくずらして当たること、ブレイクダウンで自分たちが有利になるよう相手を越えることは意識していました」


東海大SO武藤ゆらぎ

東海大・SO武藤ゆらぎ

東海大・SO武藤ゆらぎ


「先週の試合のあと、自分たちにフォーカスして、自分たちのやりたいラグビーをやりきった結果、この点差になったと思う。相手のタックルに対しては、シンプルに身体を当てて、フィジカルで勝って、そこから度と側へ展開することを意識した。身体を当て続ける過程で相手がバテて、外のスペースが空いた。シンプルなラグビーをやった結果だと思う」


「DGはアドバンテージが出ていたので狙った。敵陣に入ったら必ずスコアして帰りたい。3点でも得点することが大事だと思っていました」

東海大は2勝1敗、勝点11で2位。次節は10月16日、ここまで唯一全勝を守る流経大と太田市陸上競技場で対戦。法大は同じく2勝1敗だが勝点は8、勝点で並んだ東洋大を得失点差で下回り暫定4位。次節は15日に関東学院大と対戦する。


大友信彦
(おおとものぶひこ)

1962年宮城県気仙沼市生まれ。気仙沼高校から早稲田大学第二文学部卒業。1985年からフリーランスのスポーツライターとして『Sports Graphic Number』(文藝春秋)で活動。’87年からは東京中日スポーツのラグビー記事も担当し、ラグビーマガジンなどにも執筆。

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